- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048730327
感想・レビュー・書評
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柴田よしきはRIKOシリーズの様なハードな物が多いですが、これはPINK(同作家)に通ずる様な謎解きが面白い作品でした。
前半はロック好きの女子高生の青春を描いていて、私の好きなロッド・スチュワートのアルバム「ガリソン・アレイ」が店の名前に使われていたりQueenの話題があったりと色々共感出来る所があり面白かったです。
そして後半は一気に話が21年後に飛び、未解決の放火殺人事件の謎解きが始まります。絡まりあった登場人物の人間関係と謎が少しづつ解き明かされ、最後はまさかのこの人がそうだったのか、だからか?!と言う場面がいくつも出てきて最後は一気読みでした。柴田よしきの作品の中でも個人的には上位ランクの1冊です(^^♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昔の渋谷を舞台にしたロック好きな少年少女の話。前半部分は個人的にはきつかった(゜◇゜)ゞ1975年という時代の10代の不良になりかけた危なっかしい女子高生の語りで読まされるのはややストレスを感じる(笑)『一体なんの本を読んでるんだっけ?』状態。後半は解明編となるのでサクサク面白く読める。人物描写はしっかりしているし雰囲気もよく伝わってくるので○○族という言葉がわかる年代の人なら懐かしく読めるのでは。
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懐かしさを感じる二十年の時間を跨いだミステリ。前半から後半にかけてガラッと話の雰囲気と展開が変わる。傑作とは思わないけれど、著者の力量を再確認した一冊だった。
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自殺するのに年齢なんて関係ないだろう。死にたい人間は死ぬしかない。
未来はずっと先へなど続いてはいない。未来はただの幻想に過ぎない。
その時が来れば必ず解決する、ということ。この宇宙にはきっと、何か目に見えない大きな力が働いていて、物事すべてに熟すときを与えているのでしょうね。 -
ストーリー展開が面白く気にいって,何冊も買って知人にプレゼントしました.
また読み返したい1冊です. -
政治の季節の終焉を示す火花とロックの狂熱が交錯する’75年、16歳のノンノにとって、渋谷は青春の街だった。しかしそこに見えない影が差し、やがて不可解な事件が...。21年後、光に満ちた日々を共有したかつての若者達は、それぞれの人生を歩んでいる。だが、’75年の数数の事件の真相について、あらためて疑念を抱いた者がいた―。横溝正史賞受賞の女流が放つ問題作。
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前半は全く訳がわからず、中盤では自分の向かっている方向すらわからなくなった。
最後にすべての糸がつながる展開は見事。
都会の繁華街に巣くう少女達の生態を書いただけなのかと思いきや、必然と偶然がすべてを支配している儚さを描いている。
登場人物は誰もが自己中心的で、全く感情移入はできなかったのは、誰一人幸せな人間がいないからか。
ビートルズをよく知らない人には、訳のわからないことも多いと思う。
そのあたりをもう少し丁寧に書いていれば、いろんな人がもっと楽しめただろうに。
その点だけが残念に思う。 -
飛び越えた現在