青の炎

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著者 : 貴志祐介
  • 角川書店 (1999年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048731959

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青の炎の感想・レビュー・書評

  •  作品解説:こんなにもせつない殺人者がかつていただろうか。 秀一は湘南の高校に通う17歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹の三人暮らし。その平和な生活を乱す闖入者がいた。警察も法律も及ばず話し合いも成立しない相手に秀一は自らの手で殺害することを決意する。

     倒叙ミステリー(犯人の視点から描くミステリーのこと)の大傑作! はっきり言うと、映画はつまらない! というのも、主人公・秀一が家族を守るために殺人を計画・実行して行く過程の心情があの演技からは伝わらないからだ。
     逆に言うと小説からは、念入りな完全犯罪へ思い至る、衝動を抑えきれない若さゆえの心情が痛いほど伝わってくる。

  • ※暴力、流血及び性描写を含む作品です。

    【印象】
    強い怒りが、激情がその身まで焼きつくす。
    完全犯罪の殺人を企てる高校生男子のうら。義憤の行方。
    ぐいぐいと引きこむ強さを感じる作品ですので没頭したい人にお薦めします。

    【類別】
    小説。
    ミステリ。そして作中で触れられてもいますが、倒叙。また、青春。

    【脚本構成】
    まっすぐ王道的に展開する、しかし効果的な間をもって情報が出される話の回し方に安心します。
    中島『山月記』、夏目『こころ』を作中で扱っていますのでその点ご承知おきください。ドストエフスキーは……そうでもないです。

    【表現】
    文体は平易。

  • 大橋先生にすすめられて

    犯罪者心理を山月記で表現

    読み進めて心が追い詰められていく

  • 集中した意識がプツンと途切れる瞬間、胸が張り裂けるように切なくて心地いい。

  • 母と妹を守るため、母の元夫を殺害する。いったんは完全犯罪が成立したかと思いきや、同級生に知られ結局その同級生も殺すことに…。殺人の一線を越える前、後の心理描写が息もつけない緊迫感を生み出している。

  • どんなにつらくても人を殺しちゃだめだ。第二の殺人はあってはならなかった。何か曽根から逃げる方法は無かったんだろうか。
    ただ、友子が毅然とした態度をとらなかったのが悪い。これではあまりに秀一が可哀想だ。

    後味が悪かった。私も秀一をかばう周りのひとたちのように、捕まらないでくれって思っていたかも。

    虐待を受ける子どもを大人が守らなかったのが、そもそもの始まりだ。秀一も遥香も友子と曽根の被害者だ。

  • 計画は立ててもいい
    だけど実行には移さないで・・・
    と、どれだけ思ったか

  • 最後の最後に衝撃が走った。まだ映画のほうは見たことがないけど、見てみたくなった。家族の形というのはいろいろあって複雑だなと思った。だけどどんなに完璧な殺人計画で誰にも気づかれないと思っていても最終的には誰かに気づかれてしまうものなんだと改めて感じた。

  • 読んでいて現場を想像すると心臓が痛くなりました。それほど、リアルに感じました。ガレージの様子など、描写が細かいから驚いた。主人公の心理は単純だったか、人なんてそんなもんやろとおもうとリアル…哲学的思考なんてしないでしょ普通の人なら。最初は完全犯罪をどうやるのか、次に完全犯罪は成功するのかとつづきがきになって、いっきに読んでしまった。気持ち的には、本当の事件のテレビ再現を見てるのとおなじ気持ちになった。後味は悪いけど、気になってしまう感じでした。科学的なことがら、自転車、法医学、ナイフいろんなことが詳しく書いてあってすごい、作者が博識で感心します。やっぱりミステリーものがすきやなー

  • 作品内に出てくるように罪と罰に酷似している。罪と罰から哲学的側面を軽減させ、科学的アプローチに傾倒させた感じ。しかし、科学的な描写は仔細で、高校生の教科書レベルでたどり着ける(かのように書いてある)トリックはやっぱりどこか乱暴なんだけど、嘆息してしまうような、よくそんなん思いつくなと感心してしまう。ミステリー作家って博学だなぁとしみじみ思う。でも貴志祐介にはもっとおどろおどろしい、真っ黒い作品を期待してしまうなー。あっさり塩味。

  • とてもおもしろかった。が悲しくやりきれない。

  • 大切なものを守りたかった主人公が、ひとりきりで、幸せを壊そうとする人を、殺めてしまう。それを隠すために必死になるが、事実は次々に明るみに出る。こんな辛い状況に陥ったら、私はどうするだろうと考えさせられた物語だった。

  • 映画の評判がいいので、そちらを見る前に読む

    そしたら読んでいて力が入り
    なんか、すごく疲れる

    高校生がたくらむ完全犯罪
    1と2の間が、ちょっと無いかな?
    という気はするが、それぞれの犯罪は納得がいく

    犯行後の心情の推移がねっちこく語られる

    「李陵」「こころ」の引用
    あと「罪と罰」にも言及あり

  • 完全犯罪をもくろみ、科学的、法医学的見地から科学的に計画を立ててゆく反面、高校生の日常戸のギャップ! 湘南の風景もあいまって意外と面白い作品でした。

  • ぐいぐい引き込まれる作品。
    家族を守るためにたった一人で悩み苦しむ一人の青年の悲しい物語。少し難しい箇所もあるけど、あっという間に読み終えてしまう。若い年代の方にオススメしたい一冊です。

  • すべての元凶は曾根。曾根は疫病神だよね。
    ・・・疫病「神」だなんて本物の神様に申し訳ない。

    お母さんが曾根という人物に出会わなければ・・・
    出会ってなければ妹の存在は・・・。
    妹思いの秀一にとっては、それもツライところよね。

    あんな奴がいなければ、秀一も普通の高校生らしく
    生活できたのに・・・。賢い秀一が練りに練った
    計画だったのに、やはりボロが。
    じゃぁどうすればよかったの?
    殺人は許されないことだけど、母と妹を守るために
    何とかしなくちゃという秀一の気持ちは
    汲んであげたい気がする。

    勝手な持論で勝手に未成年の飲酒をOKにしちゃ
    ダメでしょ・・・と一応オトナとして、
    もっともらしいことを言ってみた。

  • 内容はどこかで聞いたことある。手口は程よく工夫がある程度。
    でも、そこは、あえて、だと思う。頭の良い高校生が考えられる程度で。

    だからこそ、それぞれの心理描写が浮きだってきて、その浅さが目立つ。雑ではなく、浅い。作中にも出てくるドストエフスキーの罪と罰を読んだ人とは思えない程浅い。
    解説の人はそれを爽やかな青春小説のようなと評したが、どうか。あと、動機も母親と妹のためであるため、優しさの殺人としているが、そこは解説者の読み違えだろう。彼は母親と妹のためと信じているが、どこまでも自分のためであるということも描かれている悲劇の一つなのだから。

  • 勉強しながら計画を進める高校生。救われないお話でした。

  • 読んでて鬱になる作品だったかな?取り上げられていたので読んでみました。
    本当に鬱になりました。
    自分が手を下さなくても近々相手は死んでいただなんて、殺人の後一番したくない後悔だなと思いました……。悲しむ遺族をみただとか、自分の家族が悲しんだとか、死刑になったとかよりよほどきつい。
    弁護士に相談しても状況はよくならず、適当にアパートを借りて自分で家族を養えるような立場ではない、ただの高校生にはほかにいったい何ができたんだろう。

    また主人公視点の父親は恐ろしさが伝わってきて、見上げる感じとか圧迫感とか、理不尽さがつらかったです。

  • すいすい読み進め、のめり込んだ。
    主人公の思いの葛藤がとてもうまく表現され、先が気になる小説。

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青の炎の作品紹介

光と風を浴びて、17歳の少年は、海沿いの道を駆け抜ける。愛する妹と母のために-。氷のように冷たい殺意を抱いて。人間の尊厳とは何か。愛とは、正義とは、家族の絆とは-。熱き感動を呼ぶ現代日本の『罪と罰』。日本ミステリー史上、燦然と輝く永遠の名作、ここに誕生。

青の炎のAudible版

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