青の炎

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048731959

感想・レビュー・書評

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  • 家族を守るため、憎い男を殺す
    殺す側の目線から語られる殺人事件
    嘘をつくために嘘を重ねて、人を殺す
    切ない気持ちになる本

  • 救いのない話だった
    情状酌量の余地はあるように思うけど、守ろうと思った家族を結局自分で傷付けてしまい最後にとった判断が哀れだった

  • 始めて倒叙小説に触れたが、なんとも言えぬ感覚であった。
    終始、何かしらの事柄に気を止め、心が休まることのない感覚は自分の実生活における感覚となんら変わりなく、リアリティー溢れる描写に時間を忘れ読破した。
    事件だけを見ると冷血な少年犯罪だが、内容を見ると、犯人の苦悩に自身を投影しあくまでも、犯人=犯罪者という図式を作らせないように書かれている。
    主人公のパーソナリティもとてもかっこ良く、天才や超人としてではなく、現代の高校生をうまく描いていた。

  • 主人公の気持ちがとてもよく描写されていて、Last strawも、ブリッツも、最期も、自分のことのような感覚におそわれた。
    「瞋りの炎は際限りなく燃え広がり、やがては自分自身をも焼き尽くす」
    なるほど…。
    最後はあまりに切ないが、当初の家族を守る目的を達成する唯一の手段だったと思う。

  • 光と風を浴びて、17歳の少年は、海沿いの道を駆け抜ける。愛する妹と母のために―。氷のように冷たい殺意を抱いて。人間の尊厳とは何か。愛とは、正義とは、家族の絆とは―。熱き感動を呼ぶ現代日本の『罪と罰』。日本ミステリー史上、燦然と輝く永遠の名作、ここに誕生。

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    面白かったーーーーー!
    貴志さんの、悪の経典しかよんだことなかったけど、こっちはグロくないから読みやすかった!
    どっちもほんと面白かったけども!!
    青の炎は昔映画見に行った覚えがあったんだけど、最後あたりのあややがずーーーーっと映るシーンでまじトイレいきたくてそのこと以外全然覚えてなかったんだけど、面白かったなあ…本…

    この本当に出来るんじゃないのかと思わせるほどリアルな感じとか、限られた時間が刻々と減ってく感じとか、ゆっぱりどこかうまくいかなくてからまわっていく感じとかもーーーーすごい!満足した!

  • 再読しても泣ける。やむを得ない殺人、そこに罪はあるのか。最後の最後まで家族のことだけを考える高校生を描いた、貴志祐介渾身の一冊。

  • 家族を守るために完全犯罪を企てる主人公。全編にわたって暗く悲しい。最後はせつない。貴志さんの本は黒い家を読んだことがあったのだが、いろいろ書ける作家さんだなーと思った。

  • 大好きな本。
    切なくて切なくて切なくて。ラストがここまで心に残ったのは初めて。

  • 一度途中まで読んでやめていた小説。
    今回は最後まで読み切りました。
    貴志さんの描く男主人公って頭もキレていて、見た目はすごく温厚そうなのに性格もキレてるという設定がよくあるのかなー、とも。悪の教典と続けて読んだ所為もあるかもしれないですが。
    母親の再婚相手だった人物はまさにロクデナシを絵に描いたような男で、妹がその毒牙にかかるのではないか、母が苦しみ続けるのではないか、と考え、男の殺害を決意する主人公。
    動機は純粋で、純粋だからこそ可哀そうな結末を迎える気がします。
    若干実験的な意味合いでうまく感情を作用させ自分に好意を持つようになった彼女と、友人と。
    恵まれているのに結局はすべてを終わらせる形を取りに走った主人公。
    ある意味ではとても純粋だったのではないかと思いはしますが、それが正しいか否かはまた違うお話なんだろうなあと思いました。

  • ハラハラドキドキの本当におもしろい、そして、感動のあるお話でした。
    怖い所もあったけど、主人公の、家族や大切な人を思う優しさに心を打たれました。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。京都大学卒。96年『十三番目の人格-ISOLA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。

「2023年 『梅雨物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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