愛蔵版 冷静と情熱のあいだ (文芸シリーズ)

  • KADOKAWA
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感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (453ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048732932

作品紹介・あらすじ

史上初、世紀のコラボレーションが一冊の本に。連載当時のままに、rossoとbluが交互に綴られる往復書簡のような形に再構成。すれ違い重なり合う男女の想いが、より深く、強く、あなたの胸に響きます。

感想・レビュー・書評

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  • たまたま入院した時に暇つぶしに読んだ本。
    号泣しちゃって、看護師さんを驚かせないようにするのが必死でした、汗
    そんな時に読むのはやめましょう(笑)
    日本とイタリア、過去と現在、彼と彼女のストーリーが交互に現れても、それをストンと受け止めて読み進められました。
    個人的には、一人称で語られるにもかかわらず、男女それぞれの物語が同時に進むスタイルは好きでした。
    2人の人生の半分くらいを自分も経験したような感じです。

  • 今更ながら。
    背景にフィレンツェがたくさん出てきて、思わずまた行きたくなってしまった。
    新婚旅行でドゥオモに登らなかったのを、後悔してしまった。
    「愛し合う者たちのドゥオモ」

    けれど、老いてからの夢もまたいいかもしれない。

    とても、アツくサメてる小説。

  • かつて恋をしたひと、いま恋をしているひと、これから恋をしたいひと─。
    すべての胸に響いたあの二冊の本が、一つの物語に生まれかわった。
    99年刊の同名図書「Rosso」「Blu」を一冊にまとめた愛蔵版。

    。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・

    H24.10.23 読了

    気分が塞いでいる時に読んだせいか、江國香織が綴るアオイの生活に心がぴったり寄り添ってしまって、どうにも切なかった。
    アオイにとってのバスタブの存在意義。
    胸が痛い。

    分厚いので時間をかけて読むつもりだったのに、もう読み進める手を止められず、一気読み。

    マーヴ……。
    あんな完璧な優しさに、胸が苦しくなる。

    rossoとbluが交互に綴られるような形に再構成されていたので、2人の物語が交錯するところが見られて良かった。連載当時のままらしい。

    でも、最後に順正が「精算」という言葉を頭に描いたのにはショックだった。
    あそこらへんは、男と女の考え方の違いなのかな、と思ったり…。

    今度はrossoだけで読んでみたい。

  • 元々は、blueとrossoと1冊づつやったのを愛蔵版って形で1冊に、、、。
    あおいのrosso、順正のblueって交互に話が進んでいく。
    それも、すれ違いがあったりしながらゆっくりゆっくり時間をかけて。
    あおいと順正が切ない、切なすぎる。
    でも、読み終わった後はなんとなくスッキリ清々しい気持ちになれる1冊。

  • 昔に流行って、当時読んだ時も好きだった、という記憶はあるのだが、あのメロドラマ的なものが今でも好きだと思えるから確かめたくて、愛蔵版を読んでみました。

    結論、私の感受性は変わっていなくて、この徹底的に美しさに彩られた物語を美しいファンタジーだと思って素直に受け止められることに安堵。
    人間の汚らしいところを見せてるようで全然生々しくない、なのにしっかり胸の痛みは覚えるし、センチメンタルになれるこの物語が好きです。

    そしてこのラストだけが微妙だなぁ、と思うところも変わらなかった笑
    あと、マーヴの完璧さが息苦しいのも変わらなかった

    2023.7.24
    118

  • 分厚さに圧倒されたけど、後半にはあっという間に読めた。終わり方がすき。
    過去や未来はすこし幻想的なものだけど、今だけは確実なもの。でも、過去や未来を心の支えにして人は生きていく。全部大切なもの。

  • クローゼットの奥から発掘して、15年ぶりに再読。29歳の自分が泣きながら読んだ文章。若さは他を顧みぬ一途さだ。

  • 未来での約束に縛られているようで、過去に縛られているふたり。中世で時間をとめたフィレンツェが舞台なところが過去に縛られていることを印象付けている。

  • 高校生のとき父が買ってきてくれた。ちょうどその頃イタリアに行ったということもあり、思い出の一冊に。個人的には、映画よりやっぱり小説、だと思う。

  • 前にも読んだことがあったと思うけどもう一回読んでみた。イタリア行ってみたいなぁ。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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