聖なる黒夜

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 679
感想 : 137
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  • Amazon.co.jp ・本 (676ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048734110

感想・レビュー・書評

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  • 重々しくて濃厚。前半はもう練がかわいそうで見ていられなかったけど、中盤以降、その裏や過去が語られたときに、彼の本当のタフさを知った。悲愴を背負いながら、賢く、魔性であるから魅力的。泣き虫なのに口が悪いってのもいい設定。また、麻生の情熱家っぽくも飄々としてたり、優秀なのに終始悩みっぱなしのところはたまらないね。主要人物のキャラの立ち方は半端ない。他にも、人間同士の絡みがすごくいい。麻生の警察サイドも、練のヤクザサイドも、初めはメモ取りながら読むほど、人物相関が面白くてしょうがなかった。

  • 1995年という昭和の雑多な世界が残った世界。多角関係と愛憎を、深く描きながらとミステリーとしても秀逸です。
    一筋縄ではいかない憎悪や執着、それを愛と呼ぶ人々。久しぶりに心揺さぶられる作品に出会いました。

  • 面白かった。この本で、柴田よしきさんを知り他の本を読み始めた。文庫本にサイドストーリーがあることを知り、それも読みたいと思う。

    悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ…それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。十年前の気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。この十年の間に何が起こったのだ?新宿を牛耳る大暴力団の幹部・韮崎誠一惨殺事件を捜査する麻生は、次第に過去に追い詰められ、因縁の波に翻弄されて暗い闇へとおちていく…。愛と宿命に操られた者たちの果てしなく長い夜。人間の原罪を問うて、深い感動を呼ぶ傑作。(アマゾンより)

  • 悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ…それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。十年前の気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。この十年の間に何が起こったのだ?新宿を牛耳る大暴力団の幹部・韮崎誠一惨殺事件を捜査する麻生は、次第に過去に追い詰められ、因縁の波に翻弄されて暗い闇へとおちていく…。愛と宿命に操られた者たちの果てしなく長い夜。人間の原罪を問うて、深い感動を呼ぶ傑作。
    「BOOK」データベース より

    このシリーズはここから入った.2段になっていて、分厚くて耐えられるのか?自分、と思ったが杞憂に終わった.
    人が人を裁くということの難しさ、危うさ、人を愛するときに性別はほんとうに問題なのだろうか、そんなことを深く考えた.

  • RIKOシリーズに繋がる一冊。
    ここでは春日組のブレインとなった山内練と麻生警部とのいきさつが語られる。
    純真な青年だった練が罠に嵌められて犯罪者となり、変貌を遂げる様子が・・・
    麻生と練の恋愛小説?!

    悪の化身みたいな練に惹かれる人には熱狂的に読みたい作品。

  • 正統派、と言って良いのかどうかわからないが、平成を舞台にした濃密なハードボイルド小説である。ミステリ的な描写も見られるが、キャラクターが似たり寄ったりで、誰が誰なのか判別しづらい。世界観は嫌いではないが、合わなかった一冊。

  • 昔読んだ本

  • 予備情報がまったくなく、サスペンスの名作とどこかで見たので読んでみました。色々な意味で想定外でした。

    麻生と山内の絡みを当初から読んでいてからこれを読んだら、だいぶ感想が変わるでしょう。出直してきます。

  • 練と麻生の間にそういう事があったのね~…。
    そしてこれからこの関係性の中に、緑子が入ってくるってわけか…。
    世間は狭いというのが如実に表れるこの作品。
    あぁ、犯人はやっぱりあの人か~とか、麻生の奥さんの相手はひょっとしてあの人か?とか、わかってしまうものだった。
    でも世間て本当に狭い。
    ーーーーーーーーーーーーーー
    内容(「BOOK」データベースより)
    悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ…それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。十年前の気弱なインテリ青年はどこに消えたのか。この十年の間に何が起こったのだ?新宿を牛耳る大暴力団の幹部・韮崎誠一惨殺事件を捜査する麻生は、次第に過去に追い詰められ、因縁の波に翻弄されて暗い闇へとおちていく…。愛と宿命に操られた者たちの果てしなく長い夜。人間の原罪を問うて、深い感動を呼ぶ傑作。

    内容(「MARC」データベースより)
    東日本連合会長春日組の大幹部・韮崎が、高層ホテルのバスルームで殺害された。現場へ駆けつけた捜査一課の警部・麻生の目の前に、十年前自らの手で逮捕した山内が現れた。気弱な大学生だった山内は韮崎の片腕になっていた-。
    (Amazonより)

  • 柴田よしきさんを初読み


    2段の670ページで読み応えあり。
    登場人物が多いが、みなストーリーに絡みあってる
    読み進むにつれ関係が深く見えてきて
    ほどけてくるのが面白かったが

    堕とされる、堕ちていく人だらけー
    なんか重ーい読後感
    そう感じる人間描写が凄いってことだけどね。


    山内練、麻生龍太郎

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著者プロフィール

 小説家、推理作家。
『RIKO-女神の永遠』で第15回横溝正史賞。
 猫探偵正太郎シリーズ、花咲慎一郎シリーズ など。

「2021年 『猫日記 Cat Diary』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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