失はれる物語

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著者 : 乙一
  • 角川書店 (2003年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735001

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失はれる物語の感想・レビュー・書評

  • 積読の中から今日はこれを。
    以前、装丁の綺麗な本でおすすめしていただき、文庫よりも是非単行本でとの事だったので購入した。
    私の好きな装丁の綺麗な本Best3に入るくらい本当に綺麗で気に入っている。表紙は水に濡れたようになっていて、雫は立体的に浮き出ている。この表紙の紙がトレーシングペーパーの少し厚いような素材だが、表紙を外して裏を見ると楽譜が印刷されており、表から見るとその楽譜が透けて見えるといった感じ。栞紐の鮮やかなブルーも素敵だ。私の拙い説明よりも、是非本屋さんで手に取ってみてください。

    前置きが長くなったが、内容は少し切ない話の詰まった短編集。元々はライトノベルとして書かれた物だそうで、軽く読め一編一編が単発ドラマを見ているような感じ。また、少しの時間ができた時にさらっと読みたくなるだろう。

  • 内容もさることながら、装丁の美しさに呑まれてしまう。

  • 初めて著者の作品を読んだ。一気に引き込まれた。
    文章に無駄が無いので、「これは大事な伏線だな」ということがわかるので心して読むのだが、その伏線が「そう来たか!?」という使われ方。
    うまい作家ってすごい。よくこんなこと考え付いて書けるなあ…。

    よくレビューで、思わず笑ってしまったり涙したりしてしまうから電車の中で読まない方がいいと言われている本をみかけるが、私の場合、この中の「Calling You」は電車で読んでいて最後の方、危なかった。

  • 借り物。6つの短編のうち、4作品は再読。あのころ汲めなかった意味を、見出だせたような気がする。自分の爪先以外のものを見て歩くことはめったにない主人公たち、絶望的なこの世の微かな光、人間は変わることができること。主張したいことはないとあとがきにはあるけど、心に残る言葉、たくさんあります。

  • いくつかの物語が収録されていて、それぞれが読み応えがある。

  • 日常にみせかけた、ファンタジー。ありえないけど、リアリティ。そして案外誰も救われない。乙一氏の作品だいたい全部、正直、どこまでも非現実だと思うけど、ひきこませる引力がすごいと思う。
    でも疲れてる時にはよめないかも笑。

    中編6編。「しあわせは子猫のかたち」が一番好き。

  • なんとなく苦手だと思った。
    文章の感じもそうだし、死とか現実にはありえないことがあまりにも多く出過ぎていて違和感…。伏線が張られすぎてて計算式を見てるみたいな印象もあった。勝手な見解ばかりだけど、個人的には入り込めなかった。
    ライトノベルをもっと知ろうと思って読み始めたのに…笑
    やっぱり自分の中にはどこか小説=私小説(現実の世界)って意識があるのかも
    非現実なものなら逆に視覚的に楽しみたいと思うのかなぁ。アニメのように。
    文章からは現実世界での目に見えないものを感じ取りたいと思うのかもしれない。だからライトノベルを敬遠しがちになってしまうのかしら。あくまでも私の場合ですが…

    「失はれた物語」は一番印象に残った。まるで本当に麻痺したことがあるかのような細かな描写に圧倒されました。闇の恐ろしさにも圧倒された。

  • きみの音楽が独房にいる私の唯一の窓、透きとおった水のような6篇の物語。ブロードバンド映画「手を握る泥棒の物語」原作、書き下ろし短篇「マリアの指」同時収録。,"やめられないね。


    Calling You

    携帯を持ってないプリクラもとったことない引きこもりぎみのリョウが頭の中で作り上げた空想の中の携帯電話。
    ある日その空想の携帯に着信音がなりだした。


    「原田さんは誰かを好きになったことありますか?」「何年も前にね。」


    単純明快切ない路線。
    この人こーゆーのが得意。やっぱり、原田さんは●●●だったのかなと。

    あと何ていってもトトロのくだりが好き。


    失はれる物語

    救い用がないです。
    絶対イヤです。
    気変になるってこんなの。



    人の傷を自分に写し治すことのできる少年アサト。
    彼はやさしすぎた。
    誰からも必要とされていないと傷つく二人の少年のやさしすぎた物語。



    うん。何も語らないでおこう。


    手を握る泥棒の物語


    なんか毛色が違うかんじ。オチは劇団一人の陰日向に咲くに似ていた気がする。
    イヤ、話しまったく関係ないんやけど。


    しあわせは小猫のかたち。

    おっかしぃなぁ。犯人すぐにわかっちまったのですが。これは私のひねくれが悪いのか。

  • マリアの指はいらない

  • 乙一さんの本を読んだのは初めて。
    ライトノベルというものを読んだことがなかったので,あとがきに,ライトノベルのままでは手にとってもらえない客層がいるという事実を覆せなかったという点では、ある種の敗北であるという旨が書かれていてびっくりしました。

    短編集です。
    「Calling You」「失はれる物語」「傷」「手を握る泥棒の物語」「しあわせは子猫のかたち」までは面白く読めました。
    「マリアの指」はちょっと不慣れでした。

  • 2015年10月に行われた「ビブリオバトル全国大会予選会-学内予選会-」にて、バトラーにより紹介された本です。
    詳細は図書館HP (http://libopac.josai.ac.jp/) より『ビブリオバトル』で検索!

  • 「Calling You」
    脳内で作り上げた妄想携帯が繋がった。相手は一時間前の時間軸の北海道に住む男の子で、彼も主人公同様孤独だった。
    「失はれる物語」
    事故で右腕の触覚以外の五感を失った男性の妻は彼の腕を鍵盤に見立ててピアノを弾き続ける。
    「傷」
    他人の傷を自分の体にうつすことのできる優しい男の子の話。
    「手を握る泥棒の物語」
    叔母の金を盗むために宿の外から穴をあけて腕を突っ込んだ男がつかんだのは別の女性の手でした。
    「しあわせは子猫のかたち」
    殺された女性の幽霊と彼女が飼っていた猫と三人で暮らす話。
    「マリアの指」
    自殺した憧れの先輩の指を拾った。先輩の恋人はなくなった指を必死で探している。探しているのは指というよりはもうこの世にいない彼女の気持ちだった。


    どの話も伏線がわかりやすすぎる。こういう話にしたいからこういう設定、というのが透けて見えてしまう。そういうのが気になると楽しめない性質なのでちょっと合わないかなーと思いました。

  • 「しあわせは子猫のかたち」は当時中学生だったわたしにとってとても衝撃的で感動しました。ジュブナイルな短編集だと思いますが、本棚1冊目に登録したいと思った今でも大好きな本です。

  • 最初のcalling youがと、写真の女の子の話が好きでした。
    消えることは悲しいけれど、その中にある温かみも感じられる素敵なお話しでした。

  • 誰かが失われる物語たち
    でも失われた人たちがこの世に何らかの痕跡を残している
    それをこの世の人たちが手繰り寄せ、それが何を意味しているのかを明らかにしようとする

  • ”「・・・だから、君にこの世界を嫌いになってほしくない。
    同封した写真を見て。きみはいい顔をしている。
    際限なく広がる美しい世界の、きみだってその一部なんだ。
    わたしが心から好きになったものの一つじゃないか。」
    雪村サキ”
    『幸せは子猫のかたち』

    自分のことが嫌いな主人公と強盗に殺されたが、世界を愛していたサキ。そんな2人の間でかわされた最初で最後の手紙から引用しました。この物語とフレーズが大好きです。

  • 短編集ですが、読ませる読ませる。
    気が付いたら読み上げてました。

    あとがきをみて納得。これ元はライトノベルだったんですね。
    確かに私もラノベには抵抗があって、どうしても「文学」というくくりの中には出来れば入れたくはない。でもそんなラノベの中にも面白いものはあるのだよと教えられた気がします。

    作者は「ライトノベルへの敗北」と言っていたけれどそんなことないよ。ちょっとラノベへのハードルが下がった気がする。

    でも、哀しい結末の多さには残念だったかな。どうしようもなくて、結果そういう結末になってしまったのだけれど、もうちょっとハッピーな話があっても良かったと思う。

    「Calling You」にはしょっぱなから泣けた。
    頭の中の電話だけで繋がっている人、しかも実際には会った事もない人の為に命を投げ出せるだろうか。
    そこに二人の孤独が色濃く描かれているようでせつなかった。

  • 少し奇妙で残酷なストーリーは乙一の世界。死の臭いが湧き上がり、一歩踏み外すと死の世界へと落ちるような、作者の思考の危うさが感じられる。そのゾクゾクする感覚がよい。何編か既視感があるが、他のアンソロジーで読んだのか思い出せない。

  • Calling you、失はれる物語、しあわせは子猫のかたち、がよかった。
    表題作の失はれる物語は、何とも言えない切なさがこみ上げる作品。

  • ハードカバー版を本屋でジャケ買い。

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失はれる物語の作品紹介

きみの音楽が独房にいる私の唯一の窓、透きとおった水のような6篇の物語。ブロードバンド映画「手を握る泥棒の物語」原作、書き下ろし短篇「マリアの指」同時収録。

失はれる物語のKindle版

失はれる物語の文庫

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