後巷説百物語 (怪BOOKS)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (779ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735018

感想・レビュー・書評

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  • 「巷説百物語」シリーズの第三弾。
    直木賞受賞作。
    しかし、このシリーズのいちばんの外れだと思う。残念。
    続巷説、に賞を与えるべきだったと思う。

  • これで終わりかと思うと悲しい。<br>最後、どうなったのでしょうか(理解していないのか

  • 続巷説百物語から、約40年後の話。百介さんの思い出と今とがうまく絡み合っていて、面白い。又市さんやおぎんさんなど、回想シーンで出てくる。最後は、切ない終わり方だった。
    前作、前前作と比べると、物語のスリリングさみたいなのは薄かったかもしれない。

  • 前巷説から続く、百介と又市さんたちの絆に感動です。
    長年会えなくてもお互いを信頼して思い続けているのが伝わります。

    前巷説・巷説・続巷説から経過順で一話ずつ読み返したいです。その上で、最後の百介の語る百物語は涙なしでは読めません。

  • 目次
    ・赤えいの魚(うお)
    ・天火(てんか)
    ・手負蛇
    ・山男
    ・五位の光
    ・風の神

    前作から時代が一気に飛んで、明治十年。
    近代化、西洋化の時代の中で、妖、幽霊、祟り神などは忘れられていく。
    山岡百介も、ひっそりと薬研堀の傍の庵に暮らす。

    そこに訪ねてくる若者4人が、最初は上手くハマらなかった。
    一等巡査で古典籍に造詣の深い矢作剣之進。
    旧旗本の次男で洋行帰りだが、無職のボンボンである倉田正馬。
    時代遅れの剣豪であり、意外にも合理主義者の渋谷惣兵衛。
    貿易会社の社員で、百介と感性が近い笹村与次郎。
    そして百介の世話をしている遠縁の娘、山岡小夜。

    巡査である剣之進が謎を持ち込み、それを四人で語りあった後に百介に教えを乞う。
    というパターンで話が進むのだが、四人の若者の役割分担が今一つすっきりしなくて、話が入ってこない。
    与次郎を除く3人があーだこーだと語りあって、百介に「事実はこうである」と言われ納得した後、与次郎だけがあとで「そうではないのではないか」と百介の元を一人で訪れるという流れの方がいいのではないか、と思いながら読んでいたら、「山男」以降の作品で徐々に与次郎の存在が大きくなり、最後は百介を彷彿させるほどの無自覚な仕掛けを行う。

    ここに登場する百介は、日がな一日書籍を読みふけるだけの、世捨て人のような生活を送る一白翁。
    彼が生きている実感を味わえたのは、又市たちと行動を共にしていたほんの数年の間のこと。
    百介は長い長い余生を過ごしていたのだと思う。
    それでも、「いい人生だった」と、百介はきっとそう思ってあちらの世界に行ったのだ。
    百介と又市たちの物語はこれでおしまい。
    しかし、シリーズはまだ続く。

  • とても面白かった。ラスト少し切ない。

  • 時代が江戸から明治にうつり、4人の若者達が様々な怪異に立ち向かう。その中で出てくる一白翁が百介の老後の姿である。
    話の内容、展開、結末等とてもおもしろく、とにかくすごいと思った。最後の話も百物語であったり、与次郎の仕掛けや骨を集める宗教等、他ともつながる話があったりとにかくすごい。

  • 本当は「続巷説・・」を読まないといけないんですが、図書館の関係上こちらを読みました。そうかー、百介さんそんなおじいちゃんになったんだ。しかも腹芸まで出来るようになって。読み始めると止まりません。

  • 請求番号:913.6/Kyo

  • 巷説百物語、シリーズ第3弾!
    舞台が江戸の前2作より、時代は明治に移り変わり
    年老いた百介が昔におきた又市の仕組んだ妖怪事件を語り聞かせながら、今の事件を解決するきっかけを与えていく。
    又市らの鮮やかな手口の大仕掛けと胸をすく活劇、
    そして、それを語る百介の妖怪が無用の長物と化した時代に対しての寂寞の思い―。
    文豪・京極夏彦の直木賞受賞作品です!

    ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00019445

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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