孤独か、それに等しいもの

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 123
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735308

感想・レビュー・書評

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  • 何かと怖い…。凄い作家さんだと思った。

    ソウルケージが割と印象深い。

  • 感想
    独りで生きる。言葉にすればそれだけだがあまりにも辛く重い営み。自分から救いを求めなければ永遠に囚われる。それなら。惨めでも勇気を出す。

  • あんまり気持ちの良い作品ではなかった
    ソウルゲージが面白かったかな

  • 濃紺の世界から淡い水色へ。
    その一編一編にグラデーションを強く感じる。
    黒から白へ、ではなく。

    重いけれどちゃんと希望が用意されているから安心して読めた。

  • タイトルが素敵だったので。短編5つ。親や妹などの死が主人公たちを苦しめる。①ピアスの穴を開けると大切なものを失う。干しぶどうの数くらいセックスをしよう。②だらだらとこの坂道を下っていこう。二人で一緒に。③双子の妹・茜をも一緒に受け入れてくれる彼氏。④島での読書会。海岸でのロシアンルーレットごっこ。⑤母は恋人とダイナマイトで心中した。輝くダイヤモンドダスト。

  • 短編集5編
    どれもが自分の存在を深く感じる,あるいは自分を持て余す状態で鬱的に悩む小編.人間の根源に関わる寂しさのようなものを描いているのだろうか.

  • 2003年、2004年に書かれた5つの中篇。
     表題の作品は、私、藍と妹、茜の双子姉妹の話。
     「孤独を感じたことがない、という孤独をどれくらいの人が理解してくれるのだろうか。それこそが底の見えない黒い沼のように暗く恐ろしい深みであることを。」
     という書き出しで始まるこの話は、藍がもう一人の自分である茜と、他者である茜との間で、自分の立つ所を見つけ出していく話だと思った。
     スポーツ選手としての茜が交通事故でアキレス腱を切ってから、無残に荒れていくことに何も力になれず、彼女の交通事故死で突然の別れを迎えてしまう。
     家族は、茜は最初からいなかったことにしようと決める。藍もそれを守って、東京に就職で一人暮らしをはじめるのだが、そのことが、藍の精神を狂わせてしまう。

     彼女は自殺しようとするのだが、それを救ったのは、鏡に映った茜の姿だった。
     
     そして、この妹といっしょに自分の側にいてくれる男性とめぐりあうラストは、とても明るく、気持ちがいい。

  • ストーリーの中に入り込みにくい作品だった。

    ただ『だらだらとこの坂道・・・』は、話の終盤がカラッとしていて救われた。

    『ソウルケージ』も良かった。

  • 人の抱える孤独と呼べる感情を、置かれた環境の異なる主人公たちを通して描き出していると感じた。だらだらとこの坂道を下って行こうで、描かれている人生のピークとはいつなのか、それが過ぎてしまっていることに気づいた時の主人公の感情の揺らぎと、それをしなやかに受け止める本人の器の描写が清々しかった。

  • 引きつけられる言葉は沢山あるのにのめり込めなかった。。。等身大の若い子なら魅了されるのだろうか?

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著者プロフィール

1957年、札幌市生まれ。大学卒業後、日本将棋連盟に入り、「将棋世界」編集長などを務める。2000年、『聖の青春』で新潮学芸賞、翌年、『将棋の子』で講談社ノンフィクション賞を受賞。さらには、初めての小説作品となる『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞。

「2019年 『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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