温室デイズ

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著者 : 瀬尾まいこ
  • 角川書店 (2006年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735834

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温室デイズの感想・レビュー・書評

  • 荒れ始めた中学の雰囲気を良くしようとして、いじめられ始めたみちる。
    友だちのみちるがいじめられ始めても何もできず、教室に行かなくなる優子。

    学校とは何のためにあるのか。

    小学校時代にいじめを経験した彼女たちの、中学でのいじめに対するそれぞれのリアクション。

    ----------------------------------------------------

    みちると優子の視点が交互に入れ替わるスタイル。

    そんなこと言ったら自分からいじめられにいくようなもんだよ!と思うくらいストレートなみちるは、
    小学校のときに優子のいじめに加担したことを後悔していて、それに対する贖罪としていじめに立ち向かってるようだった。

    不良の伊佐君から告白を断った優子は女子たちに疎まれ、いやがらせを受け始める。いじめが悪化する前に、目立った行動をしたみちるがいじめられ出したため、優子はいじめられなくなる。そして優子は教室に行くのをやめる。

    大切なものだけは譲らずに生活してるんだなあ、と読んでて思った。

    みちるは自分がいじめられることで、小学生のときの罪滅ぼしをしているようだったし、実際に優子を守った。
    優子は自分の価値観にしたがって行動していたし、伊佐君は不良として引き下がれないプライドもあったんだろう。自主的にパシリをする斉藤君は彼なりにクラスを変えようとしていた。
    やる気のないスクールサポーターの吉川だって、花壇を守るためにナイフで不良を脅した。

    ひどい目に遭わされているみちるに、無理しなくていいと言える吉川がすごくよかった。

    いじめられたり、ひどい目に遭うんだったら、教室に行かなくていいし、
    学校なんか行かなくても学ぶことは出来るんだから、そういう選択肢を先生がもっと教えていい。教えるべき。


    不良の伊佐君がみちるを助けてあげればいいのに、と思いながら読んだ。
    いじめはダメなことだけど、なくなることなんてないよな。
    死ぬほどの苦しみ、悩みだったら、逃げていいと思う。

  • これまでの瀬尾まいこさんとはちょっと違う。
    でも、「前向き」という芯は一緒。

    不器用な人がいっぱい。
    しんどいこともいっぱい。

    でも、乗り越えた先には幸せもいっぱいやってくるよ。

  • 教室に紙飛行機が飛び始める。それは崩壊の始まりの合図だ。中学三年生のみちるは祈るような気持ちで崩れていく学校を見ていた。「今なら、なんとかなるはずだよ」その思いが募るあまりにみちるは方法を誤り、いじめの標的にされる。優子はみちるを一番の友達だと思っていたが、いじめられる彼女に手を差し伸べることができない。優子は現実から逃れるために、教室へ行くことをやめた。

    著者の作品は肩肘張らずさらっと読めて良い。しかし今回扱っている題材はいじめ、登校拒否、荒れる学校・・・読むのがつらくなってしまう時もあったが、主人公みちるの強さに引っ張られて読み進めることができた。
    登校拒否の優子とは対象的に、どんな理不尽な仕打ちを受けても、みちるは頑なに学校へ行き続ける。みちるは「いじめ」を個人への攻撃ではなく、学校崩壊という出来事の中のひとつの現象であるととらえていたのではないだろうか。いじめをなくしたい、ではなく学校をなんとかしたい、という気持ちで日々戦っていたのではないかと思う。崩れゆく学校の中で再生という希望を持ち続けていたが故に、いじめに屈することなく毎日登校し続けたのだ。

    何事も一度落ち始めるとどんどん進んでいき、元に戻すのは難しい。しかしそれは「難しい」のであって方法がないわけではないはずである。みちるも優子も、不良のリーダー格の瞬でさえ、再生への希望を抱き続けた。それぞれ方法は違えども、同じ気持ちだったに違いない。
    信じる心、諦めない心。中学生の純粋さが清々しい物語だった。

  • リアル過ぎて、ところどころで胸が痛くなる。でも、がんばれ!と言いたくなった。

  • 「温室=ゆとり教育」って感じ?
    2人の少女が交互に語ってる自分のクラス、学校の崩壊していく様子、、、。
    それも淡々と、、、。
    こんな風に冷静にいれるんかなぁ?
    今の中学生はこんな感じなん?
    アタシが中学生とか高校生の時に読んでれば感じ方も違ったかもしれん1冊。
    ちょっと、世代が違ったかも(*_*)

  • 崩壊した中学校。
    正義感があだとなりいじめの対象になるみちる。
    本当に重いお話で読んでいて痛みを強く感じる。
    でも目をそらしちゃいけないんだと思う。
    そして戦い続けるみちるは本当に強い。
    子供にも勧めたい一冊。

  • 今まさにタイムリーな内容だなと思いながら読みました。読みながらも読み終わってからも思うことは、いじめが原因で自殺してしまった子供達は、親が思っている程先生に期待なんてしていないんじゃないかってこと。





    私も過去には軽いいじめには良く合いました。無視なんてちょっとした喧嘩ですぐに発生するものだったし、私もしたことがあります。でもそれは小さな諍いで、クラス中でなんてことには発展しませんでした。でも私はあれだけ大人数のクラスにいても孤独を感じたことはたくさんあったし、誰も頼れないんだと悟ったこともあります。友達からの嫌がらせを先生に訴えて助けてもらおうなんて思ったことはありません。先生に言うことが恥ずかしい気持ちもあるし、自分で何とかするしかないと思っていましたからね。逃げてしまいたいと思ったことは何度もあるけれど、親にも話せなかったから逃げることも出来なかった。でもそれでよかったと今は思います。





    この本を読むと先生ってこんなに冷たいの?と驚く場面があるのですが、実際はそういう先生もきっといるんだろうなと思います。自分が生徒として通っている時よりも、親となった今の方がそれを感じます。でもそうでない先生もいるんですよ。先生同士はおかしいなと思う先生に意見したり、話題になったりはしないんでしょうか?親同士の間であの先生が担任じゃなくてラッキーだったと言うことがありますが、それっておかしいでしょ。んー、話がずれてる。





    私は相変わらずいじめが原因で自殺した報道で先生を責めている様子を見るとおかしいと思ってしまいます。先生や学校だけが悪いの?といつも言っています。1番悪いのはいじめた子じゃん。


    つい最近見たワイドショーでいじめた側の生徒が登校できなくなっていると言う話題をやっていました。いじめた側の生徒のフォローもしていかなくてはいけませんと言う言葉を聞いて驚きました。どうしてフォローするの?って。こう思ってしまう私はひどい人間なのかなぁ?でも思ってしまったんです。だって死んじゃったんだよ。登校できないくらいに落ち込んで当然じゃないの?もしかしたらいろいろ言われるから登校できないだけなのかもしれない。反省してるのかなんて分からない。いじめた側をフォローするなんていじめたことを援護しているようでどうにも納得できない気持ちです。


    あと遺族側への謝罪は親がしたと聞きました。これも違うと思いました。本人がどんなに辛くてもするべきでしょ。そんな時に親が謝ることは絶対に違うと思います。現実を知らせることこそが親の責任なんじゃないかと思うんです。そしてこのことを一生背負って生きていくことも必要なんじゃないかと。


    そうでないと命の重さが分からないような気がする。





    ああ、本の感想じゃなくなってる。





    最後のページでホッとすることが出来て、やっぱり瀬尾さんの作品は好きです。いじめも男子より女子の方が巧妙で精神的なダメージが大きいよね。

  • 学校の閉塞感はどうすることもできない。それが辛いのは生徒も、先生も。学校が温室になってしまっていることも、どうしようもない。日本的な構造が長い歴史の中で温室をつくってきてしまった。
    絡め取られずに何ができるのか。
    そのことは伝わって来るけど、一人一人の描写に深さを感じない。

    いじめの描写も、私にはよく分からなかった。
    大人が想像するいじめのイメージをなぞっているように思えてしまった。

  • みんなが少しずつがんばりだして、小さな光が見えかけたところでの終わりなので、モヤモヤが残る。
    大人になってみれば「学校なんて」と思えるけれど、子どものころは学校が生活のほぼすべてで、平和に過ごしたはずの私も少なからず息苦しいことがあったことを思い出した。
    娘が思春期の入り口に入るにあたり、あの頃の気持ちを思い出せたのはよかった。

  • 崩壊した教室で戦う少女達の話。
    内容は全体的にぼやけた感じで、なんだかモヤモヤした感じで終わりを迎えました。
    結局何が言いたかったのかよくわからなかった。

  • もしかしてとは思ってたけど、読んだの2回目だった。
    重めの内容だが、サラッと書いてて読みやすい。故に記憶に残ってなかった。

  • 内容はストレートなのに瀬尾さんの柔らかい文体でするする読めた!瀬尾さん好きです。

  • 結末に対して現実的とか、リアリティがあるという感想が多いものの、どうも私にはしっくりこなかった。大風呂敷を広げていたものの、結局回収しきれていないのだ。
    校内の器物破損、学級崩壊、登校拒否、親がやくざ、いじめ、不良……これらの問題が小説内でちりばめている。だが、特にいじめが無くなったわけでもなく、家族の関係がよくなったわけでも、荒れた学校が良くなったわけでもない。
    ほとんど何も解決しておらず、卒業というタイムリミットで話はぷっつりと終結する。そんな終わり方なので、こちらは肩透かしを食らったようになり、とてももやもやした。

    荒れた中学に通う主人公のみちるは終礼時に「中学最後の文化祭を成功させたいし、自分達のクラスだけでもちゃんとしよう」と立ち上がるのだが、その発言でいじめられ、結局それは卒業まで止む事がなかった。
    そして、もう一人の主人公である優子という女子中学生が、不良を相手にカウンセラーの真似事をして「私が支配から卒業させてあげる」と格好付けていたくせに、特にその不良に劇的な変化は起こらず、彼は教師や同級生に食ってかかる。ただの付け焼刃なカウンセリングでしかなかった。
    二人の女子中学生がどちらも人や環境を変えようと意気込むのだが、たいした成果がなかったので、何かが起こるのかと期待していた分、あの結末にはがっかり。

    唯一不良から守られたものといえば、卒業作業で数少ない生徒が作った中庭の花壇だけである。しかしそれも主人公が卒業するまでの間だけで、またすぐに荒らされてしまうかもしれない。

    親がやくざである男子中学生に対し、同級生の優子が、
    「人間って、一人ひとりみんな違うんだもん――お父さんと伊佐君だってまったく同じ人生を歩んでるわけじゃないじゃん。ただ、血が一緒なだけでしょう?」どこかで聞いたことのあるような台詞しか出てこない。
    というような文面があり、その後に「受け売りのいんちきな台詞でも、一生懸命かけてくれた言葉は、ちゃんと身体のどこかに入ってるんだね」と、登場人物に言わせて無理やりまとめようとしている辺り、これは作者にも上手い台詞が書けなかったのではないかと疑ってしまった。
    なので、あの中途半端なラストに関しても、実は書ききれなかったのではと勘ぐってしまう。作者自身もいじめ・学級崩壊というテーマを消化仕切れていないのではないか。

  • 穏やかな、ゆったりした話が読みたいなあと思って手に取った本。その意味では思惑が外れた一冊となりましたが、瀬尾さんの柔らかい文章のおかげで、考えさせられる内容ながら重たい気分にならずに読むことができました。
    中学校は、一番、自分に近くない人が多く集まる場所だなと思います。そんなところで自分は何を考えて過ごしていたのか。今ではもうあまり思い出せません。

  • 青春。いじめを根底に様々な人間性を見た。自分に置き換えて読むのが辛い部分もあり、はまりこんだ分、爽やかな気持ちにもなれたような気がする。その時々で自分の生きている世界が全てなんだと強く感じた。今いる世界観の中で自分はどういう風に過ごせるか、あらためて考えさせられた。

  • 一時間で読み終えた。
    あんまり荒れていなくて比較的平和だと言われていた私の中学でも確かにあった
    ひさびさに思い出した
    あの億劫な集団心理

  • 附属図書館にて

    タイトルからは想像できない話だった。学園、崩壊、不登校、いじめなど、こういった作品は敬遠していたが、今なら読める気がして読み進めた。

  • 2014.7.22 読了

    これって こんな話だったんだ。

    若干 湊かなえさんを 彷彿とさせる。。。

    学校のイジメがらみの話。

    ある三人の成長物語ですが、
    ちょっといまの私には しんどかったかな。

    こんな話だと知ってたら
    読まなかったかも。

    けど、皆が それぞれ
    少し成長してゆく様子は
    読んでて スッキリしました。

  • ありのままの学校だよな。逃げればいいんだよ逃げれば

  • 中学校生活は温室。
    温室の中で物が壊され、
    そして人が壊される。

    社会はそんな甘いもんじゃない。

    だけど、
    温室なのは学校だけですか?

  •  いじめられっ子でありながら強くあろうとするみちるも、いじめから即逃げて温室にこもる優子も、すぐにキレる不良も淡々と描かれている。子どもたちを守ろうとしないで自分を守ることに必死の親や教師といった大人たちもあっさりと描かれている。あっさりしているだけに、よけいにつらい。ちょっ話を聴いてくれるだけで救われるのに。話を聴いてしまったら何とかしなくてはとなってしまうので、逃げようとする田中先生。あーあな感じ。

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温室デイズの作品紹介

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