温室デイズ

著者 :
  • KADOKAWA
3.39
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048735834

感想・レビュー・書評

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  • いじめに耐える子、いじめられる友達に耐えられない子、学校一番の不良、皆それぞれが悩みを抱えていて、とても辛い内容なのですが、不思議とお話は温かみを帯びているような気がします。

  • 大好きな瀬尾まいこ氏。

    この本も上位です。
    学校の先生が書いてるだけあって、学園モノはドキドキします。内容がいじめとあればなおさら。

    ハッピーエンドではないながらも、登場人物のポテンシャルに期待できるという意味では希望のある話。

  • H25.10.1
    「うっとうしいと思って適当に聞き流してた言葉でも、受け売りのいんちきな台詞でも、一生懸命かけてくれた言葉は、ちゃんと身体のどこかに入ってるんだね」

  • 明日は我が身。本意じゃなくても加害者になってしまうことってあると思う。止め方がわからないんだと思う。希望のない感じのラストはきつい!2011/048

  • とても良かった。温室デイズと言うタイトル、読後納得。半端なく荒れた中学が舞台で主人公は女の子。かなりシビアな内容なのだけど、それを柔らかい文章で書いてあるから暗くはならない。重たいものをこの雰囲気で描いてくれる瀬尾さん、すごいなぁと思う。そもそも学校って我慢しても行くべき所?辛くなったら逃げていい?子どもにとっては家庭と学校が全ての世界だと思うから簡単に通えとも、逃げろとも言えないね。先生も親も無力だな。ただ「一生懸命かけた言葉はちゃんと身体のどこかへ入ってるんだね」は信じたいな。

  • いじめをテーマにしたストーリー。
    とにかく主人公のみちるが強い。

  • 初読

    センター試験に使われていたな~?
    と思って読んでみました。

    荒れた学校にいた経験が無いので、
    自分はずいぶんのんびり牧歌的な「話せばわかる」的な義務教育生活を
    過ごせたんだな~、と思ったものの、

    小学生の時と中学生の時の違いや、
    小学生の崩れきらない「子ども」の部分。
    そう、子どもが大人へと移ろってゆくその描写がとても印象的だった。

    思うんだけど、大多数の人間にとって程度の差はあれど、
    基本的に「いじめって楽しい」んだろうな。
    そちらに傾くかどうかはちょっとしたバランスなんだと思う。

  • 中学生のイジメ問題

  • 瀬尾まいこ=どことなくほんわかとした作風というイメージを持っていたので頭の中がこんがらがりつつ読み進めた。中学校教諭だった作者が描いたからこそのリアル中学の一端が垣間見れた気がする。学校だけじゃなくその先どこに行っても起こりえるイジメという社会現象を考えさせられた。みちるの強さに救われたな。

  • 中学校という世界をリアルに表現した作品。

    とても狭い社会なのに、中にいてそれは言葉として知るのみで、どうやっても各人にとっての世界の全てである。


    そこにイジメが生まれその対象になった時、逃げることができることに気付けるのか。(中学校という世界をリアルに表現した作品。

    とても狭い社会なのに、中にいてそれは言葉として知るのみで、どうやっても各人にとっての世界の全てである。

    そこにイジメが生まれその対象になった時、逃げることができることに気付けるのか。

    逃げることがいけないこと という固定概念から抜け出せるか(気づいているフリじゃなく、本当の意味で)。

    逃げることがいけないこと という固定概念から抜け出せるか。

    主人公があれだけ別室登校を拒否したのは、ただ自分に負けたくなかったからではないかと思う。
    逃げることもできる、それが良いか悪いかは別で、それは彼女にとっての 負け だったんだ。
    何故なら自分はまだ戦えるから。

    この荒れ果てた温室、そこで間違った生き方をする周りの奴ら、見て見ぬ振りをする先生、それらを変えようと思っても出来ない自分すらいるこに、耐えることすらでしなかったら自分の存在価値を見失う。
    正義感が強かったゆえに。他の人ならそんなこと思わないかもしれないのに。

    どんどん読みたくなる小説で、久しぶりにその日のうちに読み終えた。
    ただ、そこまでハッピーエンドでなくて主人公への見返りも無かったので、切り取られた時間から改めて今日の中学を取り巻く問題を意識させられた感じ。

    ちなみに道下くんの「みんなで同じ服来て、同じ方向見て、何の疑問も持たずに、教室っていう四角い小屋の中で一日いることに耐えられなくなったんだよね。」という台詞、ほとんど言葉も変えず言ったことがある。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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