サウス・バウンド

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  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (535ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736114

感想・レビュー・書評

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  • 友人の勧め(?)で読む。「学校は国家に都合のいい人間を育てる場所、行かなくていい!」と言ってのける過激な父。(行くな、と言わないのは救い)自分の思想がどうであれ、犯罪行為に子供が巻き込まれることを見過ごすのは親としてだめだと思う。最後まで自分勝手すぎる両親だったけど、八重山で、見守ってくれる多くの大人に会えたことは幸いだろう。四谷の家や麻布の子、不良たちの境遇も見ると、その子の意思を尊重しつつ、分別を持ったころに、本人が選べる可能性が狭くないようにできる親を目指したい。親以外の信頼できる大人の存在大事。小説としては面白かったけど、親の行動が受け入れられなかったので☆2つ…

  • かなり昔に読んで、面白い!と感じた記憶だけがずっと残っていた作品。久々に読んだら、やっぱり面白かった。


    第二部は書き下ろし、第一部とは舞台も雰囲気もがらっと変わる。別作品のようにすら思える。
    第一部ではめちゃくちゃイライラさせられた父が、第二部ではめちゃくちゃかっこいい英雄になる。

    二郎が親に振り回されっぱなしで同情…
    しかも不良からの暴力に苦しんで、悩んで。それでも立ち向かって。暗いけれど頑張って大きくなる前半に対し、後半では一気に大人びたようになった。環境や変化が人を大きくする様子がうまく伝わってくる感じ。


    その昔に読んだ時、面白かったと同時に「これで好きな作家奥田英朗って言ってたらかっこよくない?」と、一冊しか読んでないのに調子乗ってた自分を思い出した。

  • なんだ、この父親!!!
    と思って読んでいたけど、似たもの夫婦だったんだろうか? 両親が楽しくしている様子が見られるほうが子供としては幸せ。沖縄に移住することになって正解だったんだよ、きっと。
    しかし、これほど熱い両親だと子供はこころが安らがないかも。


  •  

  • 読んだけど、設定以上の記憶なし

  • 元過激派の父をもつ少年の視点からの日常を描いた作品。

    東京・中野に住む上原二郎(小学6年生)が主人公。

    不良少年から目を付けられるが、友達とともに反抗する。

    父は父で右翼や、公安に自分の思想をかまし、自分の生き方を曲げようとせず、騒動が絶えない。

    そんな姿に影響されたのか、二郎少年も負けても負けても立ち上がって向かっていく。

    そのうち、家族は西表島へ引っ越すことになるが、そこでも父が騒動を巻き起こすことに。

    父・一郎の考え方は左よりではあるが、長いものに巻かれない、正義を堂々と正義という姿勢や生き方は、社会にうんざりしている者にとって、励みになりそう。

    痛快であり、元気も出るようなすばらしい小説でした。

  • 豊川悦司主演で映画化もされた。元過激派の父のハチャメチャな子育て。「ぶれない」ことの大事さを教わる。

  • とある人の物語、というのは題材、登場人物、背景を一つ間違えるとただのだらだらした文章であって物語でなくなるので、読んでいてもつまらない。
    この物語はその3つがどれも逸品で、読みながら残りのページ数がこれほど切なくなるものはなかった。
    五百数ページで収まるのかとハラハラしていたのが、きれいにまとまりストンと落ちる。
    たまたま父を送り迎えする病院の待合室にあった本を手にして読み始めたのがこんなにも冒険活劇だとは思いもしなくて
    いい本に出合えるのも運命だなぁって、でもそれはいっぱいの本を読む、という意思がなければ出会えないので、今後も空いた時間にはどんどん未知の本に手を出して行きたいと思った。

  • 1部は辛いこともあったけど跳ね返してやるって感じだったけど、2部の沖縄の開放感で苦労があっても大丈夫と思える感じ

  • すごく面白かった!
    上原家の家族全員が良いキャラで好きになれる。
    周りの人達もそれぞれ個性があって良い。
    最後の方は読み終わるのが惜しくて、毎日5ページくらいを大事に読み進めた。
    また何年後かに読みたい作品。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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