福音の少年

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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048736312

作品紹介・あらすじ

十六歳の永見明帆は、同級生の藍子とつきあっていても冷えた感情を自覚するだけ。唯一、彼が心に留める存在は藍子と同じアパートに住む彼女の幼なじみ、柏木陽だった。藍子の様子がおかしい?そう気づいたある日、母親とけんかした陽が突然泊めてくれ、と訪ねてくる。その夜半、陽のアパートが火事で全焼、藍子も焼死体で発見される。だが、それは単なる事故ではなかった。真相を探り始めた彼らに近づく、謎の存在。自分の心の奥底にある負の部分に搦め捕られそうになる、二人の少年。十代という若さにこそ存在する心の闇を昇華した、著者渾身の問題作。

感想・レビュー・書評

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  • 少女の死の影に潜むものは何か?
    ミステリアスな謎の鍵が図書館の本の間にはさまれていた・・

  • 友達に薦められて読んだ本。
    9人の死者を出したアパートの火事と、そこで亡くなった一人の少女。少女の死について、少女の恋人と、少女の幼馴染と、雑誌記者が探っていくというストーリーであり、最終的に少女の死の真相についても分かるのだが、読み終えたあとも謎ばかりが残った。登場人物の心が、考えが、示されているようで分からない。心の、自分では見えない部分、隠している部分を、他者との交流を通じて描き出しているような作品だった。

  • その人がどういう人なのかって、歳を重ねても結局自分でも分からなくて、若い時なんてさらにだよな。なんて思ったり
    この子はこんな人、こういう人なんてやっぱり見える一部であって関わる人によって見え方は違う
    目の前で話しているうちに変わっていく
    今後、彼らがどういう付き合い方をして、どんな人達と出会って、この先を生きていくのか
    世界を飛び回るのか、至って普通で当たり前な日常を生きていくのか、不思議と想像してしまうラストでした

  • あさのあつこさんが、こんな作品を描いていたとは、知りませんでした。

    この分厚いミステリー!

    最初は、人を受け入れない秀才君と、ほんの少し枠を飛び出た女の子の恋愛話かと、思いきや。

    実は、誰が大人で誰が子供なのかもわからないような、濃密で混沌とした人間の情念。

    秘密があるとき破られて、それは命に関わる罰となって現実の悲しみとなって。。。。

    読み終えて、疲れた〜〜と。

  • 未熟な少年が自分を形成していく過程でもがいている様が魅力的だと思いました。

    低評価も多いですが、成長過程の少年たちの話なので判然としない面があるのは致し方ないとおもうのですが、好みの問題もあるのかも。

  • 二人の少年と一人の少女の闇の部分が描かれていて、大人が考えるような青春の爽やかさがない。でも自分もこの年頃にはこういうドロドロした気持ちがあったかもしれないなと思い当たる、そんな本でした。国会議員と少女売春という内容がちょっと唐突で驚く。

  • 十六歳の永見明帆は、同級生の藍子とつきあっていても冷えた感情を自覚するだけ。
    唯一、彼が心に留める存在は藍子と同じアパートに住む彼女の幼なじみ、柏木陽だった。
    藍子の様子がおかしい?そう気づいたある日、母親とけんかした陽が突然泊めてくれ、と訪ねてくる。
    その夜半、陽のアパートが火事で全焼、藍子も焼死体で発見される。
    だが、それは単なる事故ではなかった。
    真相を探り始めた彼らに近づく、謎の存在。
    自分の心の奥底にある負の部分に搦め捕られそうになる、二人の少年。
    十代という若さにこそ存在する心の闇を昇華した、著者渾身の問題作。
    (アマゾンより引用)

    何かビミョー
    面白くない事はない。
    けどビミョー。
    何かハッキリせん終わり方(´・ω・`)

  • 面白い
    子供でも大人でもない「高校生」
    純真だが自分にいっぱいいっぱいな青臭さ
    (自分でいっぱいいっぱいになるのは大人も一緒か…)
    年齢とは関係なく身に着けつつある老獪さ

    大人達の動機は希薄
    永見くんと柏木くんが最後までごっちゃになった

  • ふわっとしてる

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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