- Amazon.co.jp ・本 (169ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048736435
感想・レビュー・書評
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表題を含む短編5つ。ラストに収められた「愛なんていらねー」と他の作品との飛躍がすごいなと思った。自分は「愛なんていらねー」の狂気と金属を触ってるようなヒヤッとした読み心地が一番好き。現代的な、映像を喚起させる作品だと思う。乞う映像化。
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何が好きとか嫌いとかなく、すいすいと気持ちよく読んだ。短編5編。もっと読みたい。この人の文体が好きなのかな。
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「ニート」が良い。心を指でこづかれるような表現が多々。文章のテンポが好き。
しかし読了直後は「愛なんかいらねー」の衝撃でぼーっとする。下腹部がむずむずする。
テレビで中東に行ってきたという人が「日本は綺麗すぎる、見て見ぬフリをする」って言っていたのを何故か思いだしました。 -
楽しく読ませてもらいました。
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絲山!ニート!良い❗️愛なんかいらね!凄い!
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短編集。うち2作は連作。
「へたれ」が一番面白かった。
「愛なんかいらねー」は、はっきり言って気持ち悪い。 -
絲山 秋子さんは、「海の仙人」がよかったよ、と教えてもらって
図書館に行ったのだけれど、残念ながら貸し出し中で、代わり「ニート」を読んでみた。
これがなかなかどうして、ちょっと興味深い書き方でおもしろく感じてしまった。
淡々としてなんのオチもなく、普通の生活の中で感じるいろんなことをただ書き連ねたようにも思えるのだけれど、なんだか、考えさせられる内容で、
もし、「ニート」の彼を援助しようとしたら、どうしたらいいのか?
という、答えの見つからない問題を悶々と考えるようで。
借金癖のある人を援助しようと思ったらどうしたらいいのか?
同じくそんな日常に起こりえる問題の当事者(援助する側)の気持ちで読み進めると、本当に考えてしまうそんな内容だった。
ヘルプじゃなくてサポートを、というきれいごとをいっても、これまた難しい問題でその人とどこまで関わって責任を持てるのか?
という人間的な問題にまで発展するのだな、ニートは。
以前は、体が健全だったから顕在化しなかった問題も、体が健全ではない(自然に反している)生活を続けるうちに脳も不健全になってしまうのだろうか?
病気のはじまりは、そんな都市の生活も関係あるのだろうか?
養老氏の「いちばん大事なこと」を読んだあとだったからか、そんな風に考えてしまった自分がいる。