愚者と愚者 (上) 野蛮な飢えた神々の叛乱

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737197

作品紹介・あらすじ

応化十六年。内戦下の日本。佐々木海人大佐は孤児部隊の二十歳の司令官。いつのまにか押し出されて、ふと背後を振り返ると、自分に忠誠を誓う三千五百人の孤児兵が隊列を組んでいた。そして、戦争を継続させているシステムを破壊するため、少女だけのマフィア・グループ、パンプキン・ガールズをつくり、欲望と感情の赴くままに世渡りをしていく月田椿子。少年少女の一大叙事詩。

感想・レビュー・書評

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  • 前半ダルすぎて読むのやめようかと何度も思った。 
    後半で何とか盛り返したので、
    下巻を読もうか悩み中。

  • 表紙は潜伏時の俊哉で合ってるのかしら(トマト持ってるし)女の報道官いいキャラだなー。関東や中部の地理に明るくないのでだいたいこの辺?とか考えながら読みました。下巻はどうなるんだろ...長電話組...。

  • 性的マイノリティへの差別から、思わぬ戦友の裏切り。
    動揺が広がる中、軍の組織や集団の秩序を守る為には、示しを付けなければならない時がある。
    そこに個人の心情で干渉することは許されない。
    そして彼等が戦場で生きる以上、それは命取りになるものだ。
    最後まで自分を貫いた俊哉と、冷徹であろうと努力する海人。
    生きる為の冷然な強さは、いつか幸せを呼ぶのだろうか。

  • シリーズ3部作の2作目と知らず読んでしまいました…。ちゃんと1作目を読まないとついていけないなーと痛感しました。

  • また少し失速してきました。
    どこかで加速しないかなぁ。

  • 作品の紹介
    『裸者と裸者』に続く、著者最高傑作の長編シリーズ第2弾
    内戦下の近未来の日本。常陸軍・孤児部隊を指揮する佐々木海人の友情、愛情、成長を描く。

    応化十六年。内戦下の日本。佐々木海人大佐は孤児部隊の二十歳の司令官。いつのまにか押し出されて、ふと背後を振り返ると、自分に忠誠を誓う三千五百人の孤児兵が隊列を組んでいた。そして、戦争を継続させているシステムを破壊するため、少女だけのマフィア・グループ、パンプキン・ガールズをつくり、欲望と感情の赴くままに世渡りをしていく月田椿子。少年少女の一大叙事詩。

  • 軍事抗争を繰り返す未来の日本が舞台…なのですが、これがシリーズ第一作だと思っていたら違ったぁ!!

    どうりで入り込めないわけだ(笑)出直してきます!

  • 佐々木海人21才、司令官就任。


    常陸軍、孤児部隊を率いる司令官となった海人。首都圏の制圧と、初の選挙を成功させるも国内にはまだ不穏分子が存在し、戦争終結の道はまだ見えない。そんな中、同じ孤児出身の司令官が率いる”黒い旅団”が台頭してくる。


    月田姉妹編で海人が登場するとテンション上がる。何この安心感。
    前回は素直な少年佐々木海人が、悪党だが良識のある大人達に支えられて出世していく話。今回は戦争を終わらせる力を持った複数の勢力が、お互いの主張が相容れずに潰し合う話。

    海人視点は変わらないんだけど、視点は高くなった。
    戦争の狂気的な話が薄くなって、いよいよ現代軍記物になってきた感じ。好きだけどね!

    上巻ラストはなかなか名シーン。
    海人は強い子、泣きません。

  • 戦争・経済・ジェンダー… 何のために戦う?生きるため。では生きるために、何に心を賭ける?愛すること、誰を?夢見ること、何を?切ない怒りと悲しい憎しみが突き刺さって、いつまでもとれない。

  • 孤児部隊の司令官として強大な力を手に入れ、九竜シティを統治した海人だったが、戦局は次々と変化し、彼に安息を許さない。
    利権、主義の対立。差別と裏切り。マイノリティーを一掃しようとする集団と、対抗する集団。
    混沌とした世界を、海人は、椿子は生きる。
    あまりにも簡単に人が死に、破壊されるのに、渇いた筆致はさらりとしていて重さを感じない。残虐な世界はフィクションであることがはっきりしていて、その前提がそのままエンターテイメントの力になっている。

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著者プロフィール

1948年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。92年『灰姫鏡の国のスパイ』が第13回横溝正史賞優秀作を受賞し作家デビュー。2003年『ハルビン・カフェ』で第5回大藪春彦賞を受賞。07年10月逝去。

「2022年 『Memories of the never happened1 ロビンソンの家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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