ラスト・イニング

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  • 角川書店 (2007年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737579

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ラスト・イニングの感想・レビュー・書評

  • あさのさんの『バッテリー』という小説がとても、ほんとうにとても、心の底から好きでいつまでも何度も何度も取り出して眺めている。真剣に生きるっていうことは大人も子供も関係ないし、孤独の深さと生まれ持った才能の与える運命の重さも何も関係がない、苦しみの深さもまるで。いっそ幼いからこそそれはひどく鮮やかでごまかしようがない。

    『バッテリー』の、その後の物語がこの本になる。天才の目映さに目を細め心乱されて屈服し自分の生き方に苦悶した少年たちの、才能にひれ伏して覚悟を固めた側の少年たちの話だ。出会ってしまってもう目を背けられないということはこんなにも苦しく絶望的で逃げ出したくて息も出来ないということ(なのにそれを選ぶということ/選ばないということ)を読めてひどく胸が痛くてしあわせだった。側にいるということも才能だし、才能をひとりで受け止めきれるような人間はあそこにはいない。

    「ずっと思うてた。おまえが負けたら、誰かに完璧にやられたら、さぞかし胸が晴れるやろうなって……」

    群を抜いて大人びて斜に構えていた瑞垣の葛藤が、門脇の真摯さが心からいとしい。巧と豪とまた違う、才能のありかたとどうやって(一緒に)生きていくかについて。頼ること頼られること、離ればなれにもなれるから別々の人間だから『おれ』は『おまえ』にはなれないから。ああ、そうだね、野球って人間がしているんだわ。

  • 実はバッテリーの時から一番共感してたのが"お瑞"。本気になることに対する怖さって…あるよなぁ。考えすぎなだけなのかもしれない。ひねくれ者は苦労多いと思う。なーんか他人と思えない、それが"お瑞"。

  • 同人誌だな〜。(そりゃ言っちゃダメだ!!)
    バッテリー本編でもそうだけど、作者は書いてる内に愛が新田から横手に移ったのかな。て感じがすごくする。なんと言っても巧と豪の物語はバッテリーで決着がついてしまったので、揺るがない人たちの話しは話になりにくいもんな。
    しかし、しみじみとこの作品、(ホモ)同人誌っぽいよ(笑)
    エンタメとブンガク(含むホモ同人誌)の違いって、ストーリーに重点を置いてるか、キャラの感情に重点を置いてるか、の違いだと思うんだけど。基本的にエンタメ系小説は、ストーリーがさくさくと山あり〜谷あり〜といろいろ起こって、サービス精神に溢れてる。
    その点ブンガクとか同人誌は(同人誌をブンガクと同列に扱う私)基本的に、その時そのキャラがどう思ったのか、が肝心要で何らかの話が展開するにしても、その展開に対してキャラがどう反応するのかを書きたいが為だけに事件が起こる、という感じ。
    バッテリーは徹頭徹尾話の展開で読者を引っ張ってくんじゃなく、作者が、この時の巧の感情!豪の絶望と脱皮!瑞垣の鬱屈を描きたい!!とか、そういう情熱のままに書かれてるので、非常に同人誌っぽいな〜と思うわけです。
    あと文体もなんか、同人誌っぽいよね(笑)結構小難しい単語が使ってみてるとこがオタ心をくすぐるというのか・・・。

  • 巧の速球と出会い、人生が変わってゆく門脇、瑞垣、豪。三者三様の日々を過ごすも、彼らの心に巣食うのは巧の白球の重み。生き方すらをも変えられてしまうほどのナニカに出会えるということは、本当はとても幸せなことなのだが、若すぎる彼らはまだそのことに気づけない。でもそんな己に起きている変化を敏感に体が感じて、もがき、悩み、苦しむ。しかし、全身で苦しみ、抗った後の豪や門脇の、なんと凛々しいことか!悩んでいる若者は美しい。存分に悩め、若者よ。

  • 『バッテリー』をけなした割に続編にも手を出してしまった。(意外に好きなのか?)

    『バッテリー』でもそうだったが、やはりキャラクターが物語の進行に都合のいいように動くなあというのと、肝心の試合についてきちんと描けていないんじゃないか、というのが印象。
    しかしながら、無気力で痛々しかった瑞垣が道筋を見出せたのはよかった。(2008.5.30)

  • おもしろかった。
    とゆーか、試合結果がはっきりしてすっきりした。
    しかし、その後の門脇くんの決断には驚き。
    この巻はすっかりメインが横手になっている。
    なんだかシリーズ通して、大人の存在感とゆーか
    まあ青春小説なんであたりまえっちゃーあたりまえなんだが
    その頼りなさみたいなもんばっかり前面にでてた感ありなものの、最後の最後で瑞垣の背を押したのが大人であったことにたまには役に立つじゃん、みたいな気になる。
    まあ、負けて悔しいという身も蓋もない感情からくるもんではあるところがちょっと笑えるケド。

    巧の球を巧だけは決して受けることができない。
    とゆーことに豪が言及していたが、
    ラスト瑞垣が巧の球を受けに行ったことが意味深ではある。
    攻略の端をみつけるか?

    結局のところ、2人の天才とその才能に対する2人の反応のお話だった、といえなくもない。
    これは野球だったが、いろんな分野でいえる話かもなあっと。

    門脇と瑞垣との関係はまた新たなステージに進んだ感あり。巧と豪の関係もまた、これから変わったりもするんだろうか?そのときバッテリーはどう変わるんだろう?
    結局最後らへんの心情的なもんは横手ばっかりだったんで、巧たちのバージョンも読んでみたかったなあっと思う。

  • 本編で鬱陶しいまでの “しゃべり” をしていた瑞垣のキャラがようやく分かった。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/14586035.html

  • さらさらっと。
    10年前にシリーズ読んだ時は(もうオトナだったが)もうちょっと感動したもんだったが、なんだか今はダメだ。汚れっちまったぜ。

  • 秀吾、おまえにはわからんやろな。あいつは逃げずに留まった。留まったことで、変質した。その変質を意識しているのか無自覚なのか、そこんとこは、おれにもちょっと解けないけどな。
    ー瑞垣俊二

  • バッテリーⅥまでのもここで。
    結局、この本もバッテリーの続きだし。
    この本だけでは何も成立しないし。

    あさのさん、ちょっとぉー。

    これ、バッテリーの中でまとめた方が
    よかったんじゃない?かな。

    Ⅵの終わり方の表現でもいいかなって思ったけど、
    結局、これ出してこれでセット!?って感じが
    ちょっと感じ悪い…かな。

    でもバッテリーから通して。
    良かった。
    面白かった。
    わくわくした。
    人の気持ちのブレ方とか。

    もう、途中から瑞垣くんの話しになって
    巧くんが布石だったんだって感じる。
    巧くんもブレがあったけど
    他の人たちのブレが余計に共鳴できて
    面白かった。

    ありがとでした、あさのさん。

  • 内容よりもとにかく、当時大ファンではないけれどそこそこ好きだった同人作家さんがこの本の発行のおかげで絶望し、活動をやめていったことの方がショックだった。
    なんか、プラスに動いているもののエネルギーを消して、マイナス方向へシフトさせる事物があるんだな、っていう体験がかなり衝撃だった。
    今でも公式展開に絶望してジャンルをやめていく人を見ると心が痛む。ある意味トラウマ。
    なので「どんなにひどく絶望しても憤慨しても公式否定しないぞ!」という決意が生まれた。しかしその悲壮な決意もここにきて揺らぎつつある(マギ)。

    あと、その人の意見に流されてる感あるけど、やっぱり瑞垣のことそんなに持ち上げられると、パワーバランスがおかしくて作品を損ねる気がする。
    続編なんて、ない方が余韻があっていいのかもね。

  • 前に読んだけど内容覚えてないなあ・・汗
    バッテリーにはまり番外編をたまたまみつけて喜んだような。

  • 試合前後を書いた本。
    途中で飽きちゃった。

  • バッテリーの番外編
    横手二中の「瑞垣」のストーリー。
    常に本音を隠し、器用に振る舞っているようで、
    その分、本人の中では消化しきれない思いが溜まっている。
    苦しいから野球を捨てたのに、やっぱり野球から逃れられない。
    今なら、「中二病」てやつですか?
    青春を過ぎた大人にとっては、初々しくも映る悩みです。

  • バッテリーの後日談の様な話。
    バッテリーシリーズが好きな人なら読むことおすすめ。
    違う目線のバッテリーが見れます。

  • ただ、みんな野球が好きなんだ。それが分かったお話でした。バッテリーが新田東中視点、ラスト・イニングは横手二中視点。真っ直ぐな門脇の思い、屈折した瑞垣の思い、そして豪の思い、巧の球に滾るような興奮を覚える、野球が好きで、やめられない、と。圧倒的な才能を隣に感じ、逃げたく離れたくなる時もあるだろうけど、結局はやめられない、離れられないほど好きなんだよ。面白いな。

  • 野球の話なので取り敢えず面白い。
    バッテリーのその後の話

  • バッテリーの瑞垣視点。豪や巧みたいに物事をストレートに表現する人って、かなり強い。揺るがないものを持っていて、他人が勝手に踏み込めないような。けど、瑞垣みたいな相手に本心を見せないあまのじゃくタイプは実はもろい。もろいから、心の奥底を見られないように茶化したり、ごまかしたり。そんな瑞垣がぽろっと本音を見せたり、弱音をはいたりすると思わずキュンとなってしまうんだよなぁ。

  • バッテリーのサイドストーリー集。バッテリーシリーズ未読のため面白さをイマイチつかめず。バッテリーシリーズを読んでから出直します。2013/367

  • 読むのがもったいなくてたまらなかった!
    読み終わっちゃうのがいやだった!
    ずっと読んでいたかった!

    『マウンドへと』を偶然高速で発見したのはいつの日か・・・


    いやあ、瑞垣先輩視点って、それだけで良い・・・
    そうか、ようやく高1になったのか・・・と若さが眩しかったりしましたが。

    あの早熟っぷりにどきどきです。
    どんだけ古典好きなんだよ、と何度か突っ込みそうになりましたが。

    『バッテリー』最終巻からみんなが成長(というか変化?変容??)してるのがとっても良かったです。
    門脇も豪ちゃんも姫も。
    海音寺先輩はそこまで変わらず落ち着いてたかな?

    門脇と瑞垣っていう二人の関係が、ようやく見えました。
    男の子同士ってそうなのかなー。
    瑞垣のもつコンプレックスにさえどきどき。
    あ、意外だったのは門脇がごついってことでしょうか・・・
    でもそうだよね。
    県外の学校から推薦くる位だからよっぽどですよね。(納得)

    姫さんはまあ丸くなっちゃって・・・!
    方言使おうとしてみたり、本当になんて可愛いんでしょうか。
    瑞垣のたとえが姫→マヨネーズかけて食っちゃいたい→トリカブト→毒蛾・・・と、すばらしい変遷をたどっていたりしますが。
    可愛いよ!姫は可愛いよ!!
    他人の人生を変えてしまうくらいの影響力を持っているけれど、姫自身はまっすぐで綺麗なだけなんだよ!

    そして、1番変わったのは豪ちゃんですか。
    誰?あの傲岸不遜な坊やは?お姉さんびっくりですよ。
    「二度目はないですよ、瑞垣さん」って、いったい何回リフレインするの?と思ったけれど。
    もう、あの可愛いだけの、純朴な豪ちゃんには戻れないのね・・・と思うと寂しい気もするけれど。
    姫のそばにいるにはちょっと位ひねないと耐えられないのかな、なんて。
    あそこまでまっすぐな人と、まっすぐにぶつかったらきっと弱いほうは壊れちゃうと思うので。


    読み終わっちゃったよー・・・
    もっと読みたい。
    ずっと読んでいたい。

    せめて甲子園まで書きませんか?あさの先生?
    駄目?
    うー、でもここで「あとはご想像にお任せ☆」みたいなのが1番美しくはあるのかなー。
    でも!
    でも!!

    「いったい何が起こるんだ!?」と思ったあの1巻からの物語が終わってしまった・・・

  • バッテリーの逆視点で書いてあった。
    原田くんや豪くんを敵として見るのも新鮮で、
    なんか面白かったです\(^o^)/

  • 瑞垣くんすきだようううう

  • ラスト・イニング。試合に敗れて、それでもその後も日々は続いていく。一度魅了されたら、離れるなんて無理なんだろうけど、戻る勇気が出なくて。

  • あっという間に読破。
    瑞垣くんの心の描写は凄いです。
    本編を再読したくなりました。

  • あさのさんは初見の作家さんだ。
    ・・かなり御高名な方なのねΣ( ̄。 ̄ノ)ノ?知らずに申し訳ない(^人^)

    本書は●バッテリーて小説の続編?完結編?らしい・・
    その●バッテリーを読まないままコチラに来たので、俺的にかなり戸惑ったんですが、でもなんとなく空気感はつかめました( ̄^ ̄)ゞ

    飛ばして読んだし、俺多分●バッテリーも読まないけど、でも、特定の方にはカナリクル一冊なんだろな?と思いました。

    と、言う訳で、星はつけておりません♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪

    ただ、あさのさんの脚本化力?は半端無く凄そうです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

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