あるゾンビ少女の災難

著者 :
  • 角川書店
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本棚登録 : 71
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737616

作品紹介・あらすじ

夏休み。ありがちな都市伝説を真に受けた6人の大学生たちは、大学の地下資料室に眠っていたイタリア生まれのゾンビ少女ユーフロジーヌから"秘石"を奪ったうえ、100年ぶりに目覚めさせてしまう。もともと天然ボケなうえに、未だ寝ぼけ眼の彼女に、ただひとりの味方であるメイドのアルマは"秘石"を一刻も早く取り戻さないと躰が崩壊してしまうことを容赦なく告げる。やむを得ず学生たちを殺し始めるユーフロジーヌだが、100年の時の流れは人類文明を劇的に発展させていた。いま、彼女の正体を見抜き、新たな武器をも手にした学生たちによる決死の、そして残酷な反撃が始まる-。誰も見たことのない殺戮ゲームの果て。生き延びるのは学生たちか、ユーフロジーヌか。

感想・レビュー・書評

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  • 表紙と中身の印象は違った

  • グロいんだけどコメディー。笑って泣ける、テンポ良いお話★

  • かなりグロテスクな状況も多いのに表現が軽いのでそんな感じが全くしない。どたばたコメディタッチで面白かった。

  • 100年の時を経て現代の大学資料庫で目を覚ましたゾンビ少女。
    興味本位で棺を暴き、彼女の“動力源”を盗み出した大学生6人を相手に殺戮の夜が始まった。


    というような内容では確かにあるが、ゴシック的な丁装に騙される一品。
    主人公ユーフロジーヌは300年前に造られた剥製人間少女。
    貴族に生まれたせいか、おっとりまったり(何故か怪力)のアニメキャラだ。
    肝心の“動力源”(状態維持装置?)をパックリ裂かれた腹から持ち出された後も、まず破られたドレスを嘆き落ち込む。
    そんなお姫様を叱咤多めに激励するのが従者のアルマ・V。
    今で言うメイドではあるが、主人を立てることを知らない毒舌キャラ。
    これも剥製人間ではあるが、ユーフロジーヌとは製法が違うらしく、人間女性ほどの力しかないが、知識と洞察力でサポートしていく。

    なんのサポートか。
    “動力源”を持ち出した寮に住むオカルトマニア大学生6人への報復である。
    天然ボケ+カルチャーショックでどうにもならないユーフロジーヌ嬢を引っ張り回しながら基本的にアルマが頑張るストーリー。
    このテンポで、この空気感で殺戮の夜が始まる訳がないと諦めかけたとき、意外なところで幕が開く。
    忍び込んだ図書館の管理人に見つかったユーフロジーヌは彼の腕をもぎ取り(うっかり)、それを投げつけ顔面を砕く(たまたま)という荒業をやってのける(不本意に)。
    そしてそれを捕食(バリバリと)し形態模写するアルマ。

    かなりグロい。

    これがライトノベル。ライトじゃないし。ライトなの?

    続く大学生6人との遭遇。キャラもやり取りもアニメのそれだが、手首を砕き(うっかり)、レンガの投球で頭蓋をぶち抜く(ごめんなさい)描写が挿入されていく。

    シティーハンターなどのハンマーのアレとは違う、躊躇いと罪悪感。
    採取した昆虫を手の中で殺さなければならなくなったような脂汗の出る気分に陥っていく。
    ユーフロジーヌは怪力でも天然でも300歳の剥製人間でも、人間を殺害するのは厭なのだ。
    それを尻目に“仕方ないのでやっちゃってください”のアルマ・Vとギリギリアウトのバランスで、部外者の警官やヤクザを巻き込み物語は進行していく。

    武芸(通信教育)に長ける女子大生や百選練磨のヤクザ、そして最終決戦は圧巻の緻密さ。
    同じ文中で早回しとスローモーションを使い分けるかのような描写力である。
    更に皮膚と骨の痛み。
    剥製人間と登場人物たちの痛みについつい同調してしまう。

    キャラクターと内容が食べ合わせの悪い料理(しかもちょっと甘い)のようで食傷気味に。
    個人的には本の厚みはこれの半分でよかったんじゃないかと思う。


    池端亮 その他の著書

    ・BLOOD+
    ・みんなの賞金稼ぎ
    ・雷龍のヴァルキリー ―食べごろ斬魔行

    などなど。

  •  まずプロモーションが面白かったですね。
     『予告映像』を配信してからの発売。
     映像を見てから読むか、読んでから映像を見てみるか。
     装丁もユーフロジーヌが投げつけたレンガにしてあって
     とても凝っていると思います。さすが角川。
     (ただ、映像が内容の雰囲気とちょっと違うような…)

     6人の学生たち VS 天然ボケのゾンビ少女ユーフロジーヌ。
     陸の孤島と化した大学キャンパスを舞台に、
     前代未聞の殺戮のゲームが幕を開ける。
     殺さなければ、出られない
     ――生き残るのは、果たしてどちらだ?

     と作品解説にはありますが
     主人公のゾンビ少女、ユーフロジーヌの
     天然ボケさが際立っていて
     グロい描写もあるものの全体にコミカルな印象です。
     従者であるアルマVとの会話も面白い。
     ライトノベルっぽいな…と思ったら
     そちら出身の作者さん(しかもBLOOD+のノベライズ)
     なのですね。
     
     ホラー、もしくはアクションとして期待するよりも
     そういう要素のライトノベルとして読めば面白いと思います。

     

  • おもしろかったよー♪

    みんな呼んでみてね☆

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    主人公はユーフロジーヌという名の天然ボケのゾンビ少女(推定三百歳)。
    そして主役を完全に食っちゃってる侍女アルマ・?(非力なサイボーグ?)。
    この二人が菊花大学を舞台に世にもおかしい…恐ろしい惨劇を繰り広げる。

    殺さなければ出られない。
    生き残るのはどっちだ!?


    やっぱキモ面白い <Img Src="http://www.geocities.jp/chizuki/dialy/wai.gif">

    絶対ヒットするはずだからブックトレイラー(本の動画予告)にとどまらず、誰か映画化してくれないかしら?


    <a href="http://www.geocities.jp/chizuki/Book_log/zonbis.html" style="text-decoration:none"><font color="black">あるゾンビ少女の災難</font></a></p>
    </body>

  • 猟奇的なはずなのにコメディ仕立て。惨劇のはずなのに感動有りの一冊。
    人外主従の掛け合いが傑作です。

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著者プロフィール

著書に『BLOOD+』①~⑤(スニーカー文庫)、単行本『あるゾンビ少女の災難』など。

「2008年 『おたくの娘さん 小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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