スワンソング

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著者 : 大崎善生
  • 角川書店 (2007年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048737890

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スワンソングの感想・レビュー・書評

  • 美しい大崎さんの描写を楽しめた。

    終盤は感涙もの。

  • 大崎善生らしい、静かで悲しい小説。
    全編が痛すぎて、ページを繰る手を止めて一息つかないと読み続けられないこと数回。
    泣きたいときにはいいけれど、へこんでいるときには読まない方がいいと思う。戻って来れなくなる。

  • かつての恋人との思い出。

    同じ編集者であり同僚であった僕と由香。
    そこにアルバイトで入ってきた由布子のことを、僕は好きになってしまった。

    向き合おうとしなかった由香との別れ話。
    同じ職場という環境で、日に日に精神を削られていく由布子。

    真夜中に孤独に飲まれることを恐れ電話をかけてくる由布子のアパートへ駆けつけ
    身の回りの世話をし、泣きじゃくる彼女を寝かしつけ、
    翌日には会社へと向かう日々。

    それぞれの幸福だった思い出と同時に失ったもの。

    著者の本って久しぶり~。

    彼女の名前に由がつくの多いよね!ディスカスにパイロットフィッシュやら。

    って思ったけど編集者に北海道出身、ドイツ、恋人の別れ、死、
    話の内容も含めてまた似たり寄ったりな設定にちょっとうんざりした)^o^(

  • いろいろオーバーラップして、しんどい作品だった

  • 久しぶりの著者の長編小説。文章の上手さは相変わらずなのだが、どうしても感情移入できなかった。

    自分に依存してくれる人間の存在は、自分の存在意義を与えてくれる。
    由布子を助けるために良は存在している。
    その気持ちはよく分かるが、それだけ苦しんでいるなら早く仕事を手放すべきだったと思うし、どうしても良の自己満足にしか過ぎないような気がしてならない。
    良は由布子に甘えすぎたのだと思う。由布子が弱い、その立場に。
    良がフランクフルトに行った後には、由布子は一人で病院に行けたように、良という存在が寧ろ―彼女の芽を摘んでしまうような―摘蕾だったのではないだろうか。

    途中のアルマジェミアのエピソードの挿入は面白かったし、著者らしいとも感じられた。
    またあとで登場するかと思っていたけれど、そう上手くはいかなかった。

    この小説は新聞で連載され、著者にとって初の新聞小説であったはずだ。その時のタイトルは「摘蕾の果て」。
    こちらの方がより小説の世界観が出ると思ったけれど―こちらだと視点が由香に近いからだろうか―刊行される時には「スワンソング」となった。

    涙を流すよりも、良のその弱さ・脆さに嫌気が差してしまって悲しむことも無かった。それは、自分が恋をする頃に生きた時代にはもう携帯やメールがあったからなのかもしれない。電話でやりとりすることの苦労も感じなかったのだから。それを体験していれば、この小説は面白かったのだろうか。




  • あまりにも哀しすぎる恋の物語


    略奪愛
    一言で言ってしまえばそれで終わりだけれど、そこにはたくさんの苦しみが含まれていて
    奪われる方だけでなく、奪う方にも


    それこそ、山手線のように、苦しみや哀しみ、辛さ、そして喜びが3つの駅でぐるぐるとまわっている

  • 静かな音楽が流れているのを感じられる本。

    恋愛は結局はエゴだ。
    新しい出会いは必ず別れを伴うし、誰かを笑顔にさせた行為が誰かを泣かせる。
    人と人の出会いは傷を負うけど、それでも一度好きになってしまったら、もうその気持ちをなかったことにはできない。自分の心に嘘はつけないから、気持ちがその人に流れたことは取り消せない事実になる。

    美術館の場面や電話の場面など、ひとつひとつのシーンが映画のように美しい小説だった。

  • とにかく3人とも弱すぎ。特に主人公がだめすぎるし、実際こういう状況になったとしても絶対に女性はもっとうまく立ちまわる。会話とかはリアリティあるなぁと思ったけど展開が非現実的で都合よすぎなのでは。

  • 読んでてすごくイライラした。

    良、由布子、由香。どの人物にもまったく共感できない。

    良と由布子は共依存に陥ってるし、良は由布子を理想化しすぎてるし、由布子は嫌な甘え方してるし(あれは相手が自分のことを見捨てないと確信している女しかできないこと)、由香の「別れるってことは自分の人生を否定すること」とかなんとかいうのは全く理解できないし。じゃあ初めてつきあった人と結婚して添い遂げることでしか、価値のある人生は送れないの?

    なにより由布子が自分の娘に「由香」って名づけてるのが・・・狂気!
    仮にも自分の行動が引き金で自殺した女の人の名前だよ?
    なんの罪もない娘にそんなの背負わすなよ・・・

    とにかくイライライライラするお話です。
    好きな小説ではない。

    ただ、物語の質は悪くないから☆3つ。

  • 全般的に幻想的に話は進んでいく。まるで現実と病気の狭間のように。
    始めは、あまっちょろい男だと思った。女と別れるときは罵りあうべきだと思う。後腐れを無くすために。男の優しさと弱さを履き違えている。由布子の鬱の原因は、こいつのせいだろうと・・
    献身的な男には全く共感はできないが、ある意味ここまでくるとすごいと思った。
    最後に由布子の実家に行くくだりは、ドキドキした。ハッピーエンドにはならないとは予想していたが、ラストシーンは、さすがに感動した。

  • 職場での三角関係のもつれから
    壊れていく彼女(うつ病)。
    前彼女が自殺し、主人公の僕の
    海外赴任をきっかけに、2人は別れた。
    10数年後、再会したが。。。

    主人公の男がどんなに、壊れた彼女を
    かいがいしく世話していても、
    前彼女ときちんと向き合わずに
    別れなかったことが要因だし、
    今彼女への対応に
    最期まで一切同情も、感情移入もできず。。。
    病気になってまで付き合いたい、と
    思える、魅力的な男(主人公)にも思えない。

  • 三角関係。
    重い。

  • ハッピーエンドにはならなかった。

  • ずーっと手足が冷えるような心地悪さのままに読み進めてたんだけど、気が付いたら、ちゃんと人のやさしさが主人公を包んでた。すごく低温なんだけど。

  • 依存、鬱、死、恋人とはどんな存在かなど、全体的に重くて読むのが苦しいですが、続きが気になって読んでしまうという不思議な魅力を持った作品でした。
    ただ、私なら由布子とは付き合えないなと思いました。それと、コインランドリーの彼女が気になりましたね。彼女は良のことを双子の片割れだと言っていたので、後半で出てくるかなと思っていたのですが…
    とても重い内容なので、精神的にしっかりしてる時に読むのをおすすめします。

  • 優柔不断で愚かな男が招いた事。
    きっと彼はこれから贖罪として生きていくんだと思います。

  • 三角関係が泥沼化して、壊れてゆく二人の女性。
    そのどちらをも救えなかった主人公。
    ほんとにこれって純愛物語なの?

    大崎さんのお話は、いつも愛にあふれていて、読んでいて心救われるような想いをする事が多いのだけれど、今回の物語は重くて凹むばかりだった。

    由香と由布子、どちらの女性にも共感できなかったなぁ。
    アルマジェミア(魂の双子)を教えてくれた少女との事も、なんだか消化しきれない。
    あと「恋人と別れることは、それまでの人生を否定する事だ」っていうのも納得できないなぁ。

    なんというか、全体的に恋愛観が古臭い感じ。
    読後は、男性のロマンティシズムに付き合わされたようながっかり感がありました。
    ラストも私はすんごいブラックだと思うんだけど。
    私がひねくれてるのかしら?

  • 負のオーラが特に強い本でした。
    落ち込んでいるときに読む本ではないですね。
    なかなか奥が深く、読んでいて、「ああ、これって完全に大人の世界の本だなあ」っと思いました。
    とてつもなく悲しい恋のお話。
    ただ、悲しいだけではなく、そこにはいろいろな苦しいなどが複雑に絡み合っているのだと感じました。
    特に、最後の方は胸にキュンっときて、泣きそうになるくらい辛い話です。
    結構、文章表現のレベルが高くて、読解しづらい部分があったので、もうちょっと読解力をつけてからまた読み直したいと思いました。

  • 相変わらずの大崎ワールドでした。
    「孤独」が強く感ぜられるストーリって
    嫌いな話ではないんですが、私が読了した時期が悪くて
    異様に悲しくなり、あまり好印象ではないのでした。
    ごめんなさい。

  • 負のエネルギーが凄すぎる本。気分が落ち込んでいる時に読むと本当に危険。
    ココロが引っ張られすぎて読むのを中断していたけど、今再び読み始め一気に読了。

    純粋でとても深い愛のカタチ。
    でも、この恋愛がいい恋愛であるとは決して思えない。

    やはり、お互いの方を向き合う恋愛ではなくて、お互いが手をつなぎ、前を向ける恋愛でないといけないなと改めて感じた。


    生きているのが苦しくてもやっぱり幸せだったと思える時がくる。
    大切な人のためにも自分の人生をしっかり生きて行かなくてはならない。

  • 【ネタばれ注意】この主人公、何、自分に酔ってるのか。いい話でもなんでもない。結果的に二人の女を不幸にした男ってことじゃないか。最初の彼女との決着をつけたくなくて、全員傷つけてなおかつ新彼女も守れない・・・甘えんな!ものすごくむかつくエピソードが新旧彼女との三角関係に疲れた主人公が初対面の美少女に、すべてを話して、気分的に楽になってなおかつ、ちょっとその美少女に惹かれるところ。アホですか?心配ごと抱えた高校生にアホみたいな悩みをまず相談しないでよ。そして、優しくしてもらってんじゃないよ!甘えるな!吐きだして楽になってるんじゃない!ちゃんと抱えろ!それ以外にも警察にも甘えてるし・・・うざっ。甘えてて根性無しのくせして、自分は彼女の精神の支えになってると思って、共依存。のくせに、一瞬で海外赴任決めるなよ!つっこみどころ、満載です。てか、それ以前に、女二人もありえない・・子どもができても、過去の男の思い出だけを大事に生きてる女なんて、ありえん・・・子どもは、誰との間の子であれ、自分の子どもだし、無条件で自分のことを愛してくれる存在なので、その場にいない、今自分のことを愛してるかどうかもわからない男が子ども以上の存在になりえるって想像できない。(そうは書いてないけど、そうとれるような描き方)そして、名前が・・・。ありえん。どんなお人よしであろうと、あんな名前をつける女は存在しないと思う。すべて、男側のファンタジーで、それも出来の悪いファンタジーとしか思えない。男の人が読んだらどう思うんでしょうね?

  • どんどんダメになっていく。。。
    切なくてボロボロになっていくお話。大人の小説

  • 負のエネルギーがすごくて、夜なかなか寝付けなかった本。
    「愛」と「執着」と「優柔不断」にどっぷりつかった感じです。
    ただ、本当の底を経験した人だけが感じる幸せがあるんでしょうね。

  • 精神的に弱ってる時に読むべきではない。と思う。

    大崎ワールドらしい、透明感に満ちていて、繊細な切ないラブストーリー。
    でも、ラブストーリーというより人への依存、執着、憎悪や恐怖心みたいなもっとリアルにヘビーな感情を切り取ったような物語。

    鬱病状態の彼女を献身的に支えようとする男性のはなし。

    他人をどこまで支えてあげられるものなのか、どこまで依存してしまってもいいものなのか。。。重い分深く刺さる。

    精神的に容量オーバーの時に読んじゃうとほんと危険。

  • 書くの忘れてましたな。誉めませんゆえ忘れたままでもよかったかもだが。

    出版社勤務の、20代前半男女三人の三角関係メインの恋愛小説。
    大崎作品らしく、硬質の文章は格調高く、
    バラの庭の「摘蕾」や、人の死の際に痛ましく叫ばれる白鳥の「スワンソング」など、
    冷たく澄んだ美しいエピソードが盛り込まれて、格好はついている。

    でもこの作品に限って、全く入り込めなかった。
    それは主人公3人、特に二人の恋人を結局大不幸にしてしまう中心の男に、
    全然感情移入できなかったせい。

    筋を簡単に言えば、しっかりものの恋人と3年くらい付き合っていた主人公が、
    新しく職場に入ってきた若い女の子を好きになり、
    優柔不断な態度で散々二人の女性を苦しめ、
    バラの「摘蕾」になぞらえるように、結局前カノを捨てる。
    前カノは粘着質に今カノをいじめ、今カノはノイローゼになってしまうという。
    なんか全編イライラ。

    その象徴が「駐車違反5回」ですわな。
    弱り果てた今カノの面倒を見るために、彼は彼女の部屋に毎日通い、
    徐々に自分も力尽きていくのですが、その過程で路上駐車して、捕まる。で、
    「この道路は広く、交通量も少なく、ここに車を停めても誰も迷惑しない。
     それなのに何故、許されないのか。彼女は死にかけているのに」みたいな。
    最後にはこれが、小奇麗なエピソードに仕立てられ、婦人警官も味方に。
    これに感動できない私は、心が冷たいのか。
    しかし私は、すいませんね、こういう発想をする人がダイッキライだ。

    電車で通え。経済的に厳しいというのは自分の都合。言い訳すんな。
    それが無理なら、一緒に住め。一緒に暮らして面倒みろ。
    そもそも彼女がおかしくなったのは、お前が前カノの扱いを間違えたせい。
    原因がわかってるんだから、それを取り除く努力をしろ。
    ダメならダメで、納得させられるように誠意を尽くせ。
    もう好きじゃないとしても、恋愛には何の保証もないにしても、
    危機回避のためにだけでも、相手が攻撃的にならないように始末つけるべき。
    ギリギリの努力をした後で、決まりを破ることを正当化する主張を始めなさいや!
    それができなかったのなら、甘んじて捕まれ。

    あらためて書いてもむかついちゃいましたよ(笑 ほんとキライなんだな、こゆの・・
    そういうわけで3人のドキュンちゃんの物語でした。
    ラスト1ページは、ホラーだと思います。

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スワンソングの作品紹介

携帯もメールもなかったあの頃、僕たちの恋は強く激しく深かった。それでも気づくことができなかった。彼女が心の底で、哀しく美しい歌をうたい続けていることを-。同じ職場で結婚秒読みの僕と由香の前に現れた、アルバイトの由布子。ラスト1ページまで突き抜ける哀しみのラブストーリー、大崎"恋愛"小説の最高峰。

スワンソングのKindle版

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