ホルモー六景

  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738149

作品紹介・あらすじ

このごろ都にはやるもの、恋文、凡ちゃん、二人静。四神見える学舎の、威信を賭けます若人ら、負けて雄叫びなるものかと、今日も京にて狂になり、励むは御存知、是れ「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。このごろ都にはやるもの。元カレ、合コン、古長持。祗園祭の宵山に、浴衣で駆けます若人ら、オニと戯れ空騒ぎ、友と戯れ阿呆踊り。四神見える王城の地に、今宵も干戈の響きあり。挑むは御存知、是れ「ホルモー」。負けたら御存知、其れ「ホルモー」。古今東西入り乱れ、神出鬼没の法螺試合、若者たちは恋謳い、魑魅魍魎は天翔る。京都の街に咲き誇る、百花繚乱恋模様。都大路に鳴り渡る、伝説復古の大号令。変幻自在の第二幕、その名も堂々「ホルモー六景」、ここに推参。

感想・レビュー・書評

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  • 鴨川ホルモーの番外編短編集。
    本編では語られなかった他の大学の話や、意外な有名人なんかも出てきたりして、どれもいい話だったー!特に最後の「長持の恋」は泣けた。ここで終わっちゃうの!?と思う話もいくつかあり、かなり先が気になる。これは、続編を期待してしまいます。
    万城目さんの他の話に出てきた場所なども登場し、もしや万城目ワールドは全部繋がっているのかなと想像力(妄想?)は高まるばかり。現代と歴史を上手くリンクしてあるのもまた、歴史好きとしては興奮しました。

  •  「鴨川ホルモー」の続編、番外編です。
     京都を舞台に行われる謎の競技「ホルモー」、ここでは「京産大玄武組」の彰子と定子を主人公にした物語など、六編書かれています。フィクションなのですが、本当にありそうな感じです。

     個人的に「長持の恋」戦国時代の織田信長の家臣「なべ丸」と細川珠実の書簡を遣り取りした物語がお気に入りです。

  • 説明があまりにも少なすぎると思ったけど…なるほど、これは鴨川ホルモーのサイドストーリーなのですね!!
    それでも物語の質の高さは伝わってきたので本編読んでから、こちらも読みます!

    有川浩のエッセイで紹介されてたのを読んだ…笑

  • [過去記録]実は本編より、こっちの方が好きです、裏側がのぞける感じと、京都っぽい感じがある。東京のホルモーが見てみたい。そして、どこの大学なんだろう…
    2011/7/9読了

  • ちょんまげの謎が溶けてスッキリ。

  • これから読まれる方には、是非とも「鴨川ホルモー」⇒「ホルモー六景」の順に、なるべく間を空けずに読んでいただければと思う。

    他の作家さんでスピンオフ作品を読んだ時に「この本は書かなければ良かったのに」と思った私は、それ以来スピンオフ作品は敬遠ぎみになっていた。

    しかし「ホルモー六景」は、申し訳ないが「鴨川ホルモー」より何倍も良かった。
    「鴨川ホルモー」を読んでから3ヶ月ほどなのだが、間に50冊近く挟んでしまったので(そうでなくとも、ちょいと前のこともすぐに忘れるということはこの際棚上げしつつ)、忘れっぷりがあまりにもひどく、急きょまた図書館で「鴨川ホルモー」を借りてきた。

    一度読んでいてもこうなのだから、「ホルモー六景」を先に読んではいけない。
    「ホルモーとは何ぞや?」などという疑問を抱えたままでは、この本の本当の良さを充分堪能できずに終わってしまうだろう。

    いや本当のことを言えば「ホルモー」が何かを知らなくても、多少登場人物のことを忘れていても、読めることは読めるのだが、余計な疑問に捉われたり、前作との繊細な事象の繋がりを楽しめなかったりするのは実にもったいないと思うのだ。

    そうした上で言うのもなんだが、私が痛く感動した第三景・第四景・第六景は、ホルモーあんまり直接関係なかったな。

    でも第三景・もっちゃんは、突如それまでの章とは異なるカラクリに気づいた時にぞくっときたし、第六景・長持の恋は落涙。とっても良かった。

    もっちゃんのモデルとなった人物を知らなかったし、他の章で色々出て来る日本史上の出来事も好きな分野ではあるくせに全然詳しくないものだから、インターネットで検索したり、電子辞書でその作品を読んだりと、まあ忙しかった。

    でもちゃんと調べると、第三景では、なぜ檸檬を紡錘形と表したり、触ろうとした時に駄目と言ったのかがわかって、ストンと腑に落ちた。
    常識のある方、博学な方にとっては当たり前の描写なのだろうけれど、全く知識が無いながらも調べてみてやっと見えてくるというのもなかなか乙なもので、楽しいひとときだった。

  • 電車の中で読んでいたら、爆笑が止まらずに激しく困った!
    いったん笑い出すともう駄目ですね。東急大井町線の大岡山から二子玉川までの時間が苦しかった!

    前作も本当に良かったのだけれど、この短編集もなかなかです。笑いが足りてないオイラなので、楽しい小説はよい栄養補給になりました。

    鬼を操り敵陣を壊滅させるという摩訶不思議な大学間対抗競技「ホルモー」に関わる、個性豊かなキャラクターに親しみを覚える。
    万城目氏といい、森見氏といい、読めば京都に足を運びたくなるんだよな。実際に京都の空気に触れてみたくなるというか。

    笑い尽くしかと思いきや、最後の一編「長持の恋」にホロリとさせられた。
    あと、梶井基次郎も読まなきゃリストに追加。

    笑いたい人にお勧め、家でこっそり読むのがよいかも。
    あ、1作目の「鴨川ホルモー」から読まないと。

  • 鴨川ホルモーの番外編。他大学や裏話、先輩の話が盛り沢山で鴨川ホルモー読んだら是非こちらも読んでほしい。めちゃくちゃ面白いし、気になる事が多すぎて番外編、続編を期待してしまう。501回目も気になるし京極ホルモーも詳細詳しくってなるし、ホルモーにハマってる。

  • 鴨川ホルモーのスピンオフの短編ですが、本作に劣らず世界観が凄い!特に長持の恋が秀逸です。

  • ホルモーサイドストーリー。図書館にあったので借りてみた。 『鴨川ホルモー』のサイドストーリー的な要素が強いので、ホルモーを読んだ人はこれを読むともっとホルモーが理解できると思う。個人的には合コンの話と文通の話が好きだった。2011/079

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著者プロフィール

万城目学(まきめ・まなぶ)
1976年生まれ、大阪府出身。京都大学法学部卒。
2006年、『鴨川ホルモー』(第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞)でデビュー。主な作品に『鹿男あをによし』、『プリンセス・トヨトミ』、『偉大なる、しゅららぼん』などがあり、いずれも文学賞ノミネート、映像化等など、大きな話題を呼ぶ。また、エッセイ集に『ザ・万歩計』、『ザ・万遊記』、対談本に『ぼくらの近代建築デラックス!』がある。

「2013年 『ザ・万字固め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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