- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048738248
作品紹介・あらすじ
破天荒な頑固親父の突然の入院をきっかけに、絶縁状態の家族が1人、また1人と戻ってきて…。家族で食卓を囲むうちに、再生されていく家族の絆-。『ALWAYS 三丁目の夕日』『キサラギ』の脚本家・古沢良太が自ら書き下ろしたホームドラマ『おいしいごはん』の小説版。
感想・レビュー・書評
-
あまりドラマを見ないので、このドラマは見たことはなかったが、本を読んでみた。とても面白かった。脚本家さんだけに、状況がイメージしやすく、なおかつ、リズムよく、飽きさせない。東京バンドワゴンみたいな本(もちろん、ドラマは見ていないので本だけ)。最後の笑いがとてもよい。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鎌倉の老舗米店を営む頑固親父と
長年反目してきた家族の物語。
脚本家の書いた小説だし
すぐドラマ化されそう…と思ったら
巻末にキャスティングが。
遊び心満載…と思ったらホントにドラマとして放映済みのものを小説に書き換えたものだったらしい。
でも配役イメージないまま読めてよかった。
【図書館・初読・11/22読了】 -
八歳の『翔太』は、父と母の三人で東京で暮らしていた。だが、父方の祖父が入院し、家業の『米屋』の手伝いを請われ、おりしも父『新平』が会社をリストラされていたこともあり、父の実家である鎌倉の『春日井米店』に行くこととなった。
『翔太』は祖父である『竜平』には一度も会ったことがなかった。というのも、『新平』曰く、「ろくでなし」の人のようで、15年前に縁を切って以来、一度も帰ったことがないのだ。入院中の間だけ、こっそり手伝うつもりだったところへ、当の『竜平』が帰ってくる。当然ひと悶着があり、なんだか知らないうちに、本人の意向はまるっきり無視で、『翔太』は跡取りとしてしごかれるはめとなった。
確かに『竜平』は横暴な人物だが、いつ亡くなってもおかしくない状態にあるらしい。、母『たえ』のたっての希望で、残ることになったのだが、同じように出て行ったはずの『新平』の姉と妹も加わり、大変ながらも賑やかな日々を送ることとなった。ところが、そこへ、『竜平』の隠し子であり、一家離散の原因となった『雫』が現れる。
確かにこんなおじいちゃんだったら、そーとー困る。でも『翔太』の語り口が面白く、ついついくすりと笑ってしまう。時代背景の懐かしさもあり、そうそうってうなずいたり。これって、ドラマだったのかぁ、見てないなあ。
春日井家のひとたちは、みなあくが強く面白い。内面には悩みや、哀しい過去などを抱えてても、ひたすらパワフルだ。とっても魅力的な人々です。ちなみに、従業員の『ゴロー』さんの過去がとっても気になる。
そしてなにより、表題のように、各話の最後に登場するご飯が美味しそう!おかずももちろんだけど、やっぱり、ぴっかぴっかのご飯!!
でも、一番はみんなで食卓を囲むこと・・これに尽きるね。
笑わせてくれたり、じーんとさせられたり、とても楽しく読みました。 -
「おいしいごはん」で検索すると、ものすごい量のレシピ本が現れる。でもこれは小説です。
鎌倉の老舗米屋のがんこ店主とその家族の物語。いわば寺内貫太郎一家のようなもの。
この小説の元はがんこオヤジが渡哲也さん、嫁が藤原紀香さん主演のテレビドラマだったとのこと。そしてこの脚本家がはじめてモノにした小説がこれ!しかも表紙イラストはこの作者だとか。いろいろな才能があってヨロシイね。暇つぶしのテレビドラマを見ている気分でした!