詩羽のいる街

  • 480人登録
  • 4.23評価
    • (113)
    • (83)
    • (45)
    • (4)
    • (1)
  • 128レビュー
著者 : 山本弘
制作 : 徒花 スクモ 
  • 角川グループパブリッシング (2008年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048738842

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

詩羽のいる街の感想・レビュー・書評

  • とにかく、とっても面白かった!!
    図書館で借りて読んだのですが、購入することに決めました。

    自分の好きな本が登場したり、様々な知識がちりばめられていたりと、この本から別の本を読みたくなります。
    新しい発見をするのが好きな読書家にはもってこいな作品です。

    えええ!!と驚いた場面やなるほどなーと感心してしまう場面もあり、読み応えたっぷり。
    ほぼ1話完結で、どの章も最後はすっきりして終われます。
    登場人物はごく普通の人ばかりだけれど、とっても魅力的に描かれています。
    私も詩羽に出会って、価値を見出してもらいたいなあ…。

    楽しい本が大好きな人におすすめしたい一冊です。

  • 好きな話だった。
    読んで思ったのは、私も詩羽になりたいってこと。
    でも、難しいなーと思い、でも詩羽だったら、こうして最初から無理だって諦めないなって思った。
    詩羽と同じことはできなくても、詩羽のような想いを持って生きていくことはできる。
    迷った時には、それを頭に置いて進んでいけばいいなと思う。

  • 2011.2.21 初読 市立図書館

    お気に入りの読書ブロガーさんがお薦めしていて、たまたま図書館にあったので借りてみた。

    すごくおもしろかった!!予想以上。
    めっちゃ私好みです。
    読みやすくて、リズム感があって、あと物語の構成が完璧だと思った。
    あの人と、この人がここで繋がって・・・(この小説の場合は街全体だけど)、それがカチッカチッとはまっていくのが読んでてものすごい楽しかった。
    読んでて楽しい小説ってそれだけでもう☆四つ。
    その上、この小説は最後まで完璧だった。
    最後まで裏切らなかった。最後の最後まで楽しく読めた。

    実際には、詩羽みたいな女性がいるわけないよねって半分は思うんだけど、でも、もしかして現実にもこんなふうに誰かと誰かを繋げている人も存在するかもしれない。いても不思議じゃない。
    狭い範囲でも、そんな人がいるはず。
    誰もがその可能性をもってるんじゃないかと思ったり。


    「本当は人間はみんな、自分の人生を変える力は持ってるはずなんですよ。ただ『変わるわけがない』『変えたくない』って、理由もなしにそう思ってるだけなんですよ」

    「愛とか正義なんか関係ないです。そんなお題目で人間は動かせません。協力し合う方が得だって気づかせればいいんです」

    「悲観的なことばかり見てると悲観的になっちゃいますよ。現実から目をそむけちゃいけないけど、いい面もちゃんと見ないと。それこそ現実逃避です。」

    作中まんがの「戦まほ」読んでみたいなぁ・・・。

  • こういう本に出会えるからマイベスト3を敢えて書いてないんだなぁとしみじみ思える。
    本との出会いって偶然?必然?さもなくば、運命!!

    素直に感動しました。
    リンクしあう好意(悪意も?)が見事に歯車のようです。

    山本弘さんだからSFってカテゴライズしましたが、胸キュンでも人生でも青春でも何とでも読めます!

  • 読んだ方がいい、読んだ方がいいと言われて読んでみて
    読んでよかったって思える本はそんなにないと思う。
    ああ、すごいなあ。わたしもこの本に、すすめてくれた人に変えられてしまったなあ、と誇らしくも悔しく感じている。
    誰もが影響し合いながら毎日を生きている。
    協力して生きた方が合理的なこともある。
    あああああああわたしもできるのであれば、だれかに+の影響を与えられて、かつ自分もしあわせでありたいものだ。
    それはとても難しいことだけれど、不可能ではないはずだから。

  • 山本弘、2冊目。山本弘の主義主張が、けっこう色濃く出ている。
    アイの物語もとても面白かったけど、詩羽のいる街も・・・本当にスンバラシィ出来だと思う。
    何であまり読まれてないんだろう?みんな、もっと読んでみて、ほんともったいない。

    「詩羽とつきあうと、幸せになれますよ。」
    彼女は、お金も家も持たず、他人に親切にすることを仕事にする。
    人と人との歯車をかちりとかみ合わせ、人生を変える触媒となる。
    話の中で語られるエピソードや、登場人物の創ったSF調の物語が、いいスパイスになっている。

    人と人のつながり。
    顔も知らない人とのつながり、行きかうだけの人とのつながり。
    人とつながることで違う風に見えてくる世界。
    見方を変えれば、物事は変わるということ。
    変えられない、変わらない・・・でも、人間は本当はみんな、変わる力を持っている。
    ほんの少し、背中を押すだけで。

    自分にとっては必要ないものも、他人にとっては渇望するものだったりすること。反対もまたしかり。
    正しい論理。協力しあう方が有利だということ。

    人の矛盾、人の悪意、人の狂気。
    「私は知ってしまった。平和で民主的で自由であるかのように見える日本が、実は言論の自由のない差別国家であることを。どこぞの独裁国家と違うのは、弾圧を行うのが国家権力ではなく、一般市民であるということを。」
    それでもなお、人の力を信じている。
    人のつながりの温かさ、親切にすること・されることの気持ち良さを。

    最後まで読んで、もう一度読み返してみると、おおお、こんなとこでつながってたのか、とびっくりしたりも。最後もよかった!
    いい読書タイムを過ごせて幸せ。

  • この本を読み終えた時、きっとあなたも
    詩羽に会いたくなっていること間違いなし。



    とても活発な女性、詩羽(しいは)と、街の人たちとの関わりあいのお話。
    どの話にも、思いやりと愛が溢れています。
    男女が登場するものの、恋愛方面に向かう話では無かったり。

    「爽やか」な話が好きな人にすごくお勧めできる本です。
    とにかく「爽やか」なんです。
    …大切な事なので2回言ってみました!
    結構前に読んだ本だったのに、
    今でもこうして感想が書けるほど印象に残っています。
    この本では、人と人との関わりあいでしか得られない、
    色んな大切な事を学べる気がします。

    -----------------------------------------

    図書館で、タイトルに惹かれて何となく棚から取り出してみました。
    ぱっと見たその表紙に惹かれて、何となく借りてみました。
    読み終わった後、すごく物足りない気持ちになってしまいました。
    もっともっと詩羽の活躍を見ていたかったー…! って感じです。
    良い意味で、色々心残りのある作品です!

    詩羽、すごくかっこいい! 
    こんなおねーさんがいたら、ずっと着いて行きたいなぁ…

  • 人に親切をすることで、報酬を得て生活をする、という詩羽。
    親切やサービスは無償である、という常識を覆し、さらにそれを成り立たせてしまった。
    すごい物語です。

    なんだか、この世のサービスやボランティアは無報酬である、というのがおかしいなぁと思う。
    そして、無報酬ですることが尊いという価値観も変だなって思うし。

    そういう、人の無償の善意に頼って作ってあるシステムってたくさんあると思う。
    一人のお医者さんの善意にたよって時間外勤務をさせ、それがないと成り立たないシステム。

    一企業の寄付に頼った慈善事業なんかも、システムがまわっている間はすばらしい活動だけど、その企業の力がなくなったらあっという間にシステムがなくなってしまう。
    システムがなくなって困るのは慈善を受けている側の人たちだけど、文句も言えない。


    詩羽のシステムは、その辺りのことをパスしてる持続可能なシステムなんじゃないかな。
    人の愛とか正義に頼ったシステムは、経済的な問題に勝てなかったりする。

    とか書いたけれど、そんなことはどうでもよくなるくらい楽しい、奇跡のような物語です。
    愛じゃなく、論理的な理由を述べる詩羽はとっても冷静で楽しくて、でも愛にあふれていてステキな女性です。
    読んで本当によかった1冊です。

  • 本当は、星6つを付けたいです。

    人と人を繋げて化学反応を起こし、街全体を活性化させていく詩羽は、話だけ聞けば聖人の様な存在です。しかし、詩羽は綺麗事や正論といったものには決して囚われず、ただ論理的で前向きです。だからこそ、彼女の言葉には熱があって胸に響いてきます。

    物事をただ頭ごなしに否定するのではなく、それよりももっと良い事があると、詩羽は多くの人に気付かせます。言葉よりも、体験を通して。詩羽は人と人を繋げることで、「ほら、あなたが思っているよりも難しく(悪く)なんかないよ」と、伝えているようでした。

    読み終わり、とても前向きになれる一冊でした。どんな人にもお勧めしたい一冊ですが、特にこの世界を少しでも悲観的に思った事がある人にお勧めしたいです。きっと詩羽から元気を分けてもらえると思います。

  • 超能力や魔法なんかは出てこないけど、これは立派に素敵なファンタジーだ。設定も主人公も違う話が根っこでリンクしてて、ほぉ〜っと感心してしまった。
    一つ一つは小さくて不揃いな歯車が、うまく噛み合わせてやれば大きな力を生み出すという考え方は、色んな場面に応用できそうな気がする。
    もっと詩羽自身にスポットを当てた話が読みたい。過去がすっごく気になる。
    あぁ、詩羽にデートに誘われたい。

  • 人に親切にする見返りのみで生きている女性・詩羽と、彼女に親切にされる人々の話。
    連作短編の形をとっていたので、ラストは詩羽視点かなと思っていたら、最後まで周囲の人々目線だった。多分、彼女視点なんて必要ないってことなのだろうな。
    宇宙ステーションについての考え方が面白かった。私は昔から、あれを見かけると「なんだ偽物の星か」と思っていたけれど、言われてみれば凄いものだよなあ。
    山本さんはフィクションの力を信じている人だと思う。

  •  読み始めた当初は、詩羽の善人っぷりが鼻について正直「読むの辛いなぁ…」と思っていたら…とんでもないっ!
     全体はもちろん、各章のなかでも非常に巧く話が練られており、何度も「はっ!」とさせられた。特に最終章では「こんなにも良い意味で驚いたのは久し振りだ」と、大興奮(笑)読書の楽しみを改めて教えてもらった。
     詩羽のキャラクターも読み進めるうちに違和感を感じないようになったが、この作品ではとにかく詩羽の周囲の人たちが最高!
     作者の博学っぷりにも素直に感心した。

  • 纏めすぎた感はあるものの、最後ストーリーが一本に繋がるのは爽快!

  • 人に親切にする才能。
    途中で、詩羽は架空?と思ってしまった。
    みんながいい方向に向かう、安心して読めるお話。

  •  図書館検索で引っかかったので借りてみた。とっても楽しかった。いいファンタジーだ。4連作なんだが、どれも味があってよい。

     ロリコン趣味が目に付く作者だが、今回はヒロインも登場人物もそれがない。アニメ偏重のイメージはあるものの、現代のネット社会の闇を事実として受け止めて、何年もかけてこれは沈静化・正常化するんだと解く将来像は、とてもフレンドリー。

    いい作品で満足だ

  • 詩羽すごすぎ!
    読んだ後のこの心地よさはにはびっくりしました。
    ちょっと話の中にアニメや漫画の話題がよくでてくるので、あまりなじみがない私は2章で一旦やめてしまったのですが、続きを読み始めると最後の方はとまらなくなりました。
    宇宙ステーションの話が出てきたり、論理的に主人公がものをいうときの言葉に「なるほど」と思うところもあり楽しめました。本の最後の参考文献リストの多さにはびっくりもしたけど、後で読めたり調べられたりしやすいのでよかったです。途中自分が読んだ本のあらすじがこの本の中に登場した時にはちょっとびっくりしました。タイムリーな感じの話の内容にも、共感を持てる部分や新たに感じ方が変わった部分もありました。
    まるで作者の考え方や伝えたいことをダイレクトに表現してるとも思えるような、私にとっては新しい種類の一冊でした。

  •  人を幸せにすることを仕事とする人、それが詩羽。人と人とを自在につなげ、あちらとこちら、そのまたこちらの人をつなげ、交換と合成、化学変化をうながす触媒みたいなもの。

     これって、作家さんそのものだよね。物語の中で登場人物を決めておおまかなストーリーは考えるけれど、その人たちを動かすには一人だけでは何も起きなくて、人と人とをつなげる必要があるもんね。

    彼女は胸に手を当てて、芝居がかった口ぶりで言った。「あなたの人生の中の、今日という一日、ハッピーにしてあげることをお約束します」 ― 19ページ

    まさに世の男性諸氏が夢に思う、最高のシチュエーション。
    これを拒否する選択肢がありましょうか。

    さて、物語は複雑な入れ子構造になっていて、物語の中に別の架空・実在の作品がばんばん出てくる。それを想像するのも、また楽しい。

  • 「悲観的なことばかり見てると悲観的になっちゃいますよ。現実から目をそむけちゃいけないけど、いい面もちゃんと見ないと。それこそ現実逃避です。」

    素晴らしかった!!素晴らしかった!!!
    BRUTUSに載っていて、面白そうだって思ったから借りたのだけれど、物凄く大正解でした。

    詩羽、すごいよ、ホントに・・・
    感激した。
    ありそうでなさそうでありそうで。
    優しくて痛くて優しくて。
    楽しいんだけれど、苦しいところもあって、痛いところをがっつり突いてくるのだ・・・。

    いきなり、こんないい本に出会えるなんて、
    今年はついてるなぁ。。。
    山本弘さんは、これからも追い続けていきたいと思いました。
    ていうか、この本は文庫化したら絶対に買う!!!!!

    【1/14読了・初読・市立図書館】

  • 詩羽と名乗る女性をめぐる4つの話。
    この作者はアニメ好きでネガティブな知ったかぶりおたくのラノベ作家なのではと、2話めの冒頭で胡散臭くて読むのをやめようかと思った…実際やめたけど、詩羽のことが気になって結局完読。面白かった。元気が出た。

  • 家もお金も持たず、親切によって築いたネットワークの中で生きる女性、詩羽の物語。
    これは、奇跡じゃなく、ひとつの可能性だと思うのです。

    世の中には手段と目的が逆転していることがたくさんある。
    論理的に不合理なことが固執する感情によって生み出されている。
    そうしたしがらみを捨てて、お互いがお互いのために一番合理的で有益な選択をする。
    こんな世界にすることも、きっとできるんだという可能性だと思うのです。

  • 久々に軽い衝撃が走りましたね〜

    大好きこのストーリー
    ていうか、この発想


    見方を変えれば、何だってできるなぁって希望がもてる話

    ただ「愛はすばらしい」とか、上っ面の考えで語られてない所がいい。

    世の中って人間って、いい意味でも悪い意味でも色んな面があって複雑。
    だから素晴らしい。んだな、きっと


    そして驚いたのが参考文献の多さ
    とりあえず全部読みたい…
    そして見たいよ『国際宇宙ステーション』
    そしてなりたいなぁ『本のソムリエ』


    いかん。今年のマイベストブック記録が塗り替えられるかも…

    ライトノベル(これってそうだよね?)を侮ってる人こそ、是非読んでほしい一冊。

    どんなジャンルだろうが、素晴らしいものは素晴らしいのだ

  • 問題の焦点が偏っている気がするけど、関係なく面白いのはすげえな

  • 初めて読む作家さんだけど、話のまとめ方が上手い。年齢の割に読みやすい文体で、スムーズに作品の中に入れるのも良い。強い感動はないけど前向きな気持ちにはなる。全体として星5は少し高評価過ぎかなという気もするけど、星4 よりは上という感じ。

  • 街の人々を有機的に繋げて皆を幸せにしようとする詩羽。読んでとても元気が出ました。

  • いやぁ、久しぶりに良い作品に出会えた。ミステリーでもSFでもラブストーリでもない日常的なストーリ。でも読んでいてとっても幸せな気分になれる。誰が読んでも面白いという作品ではないかもしれないけど私はこれど真ん中でした。ベリーベリーグッドです。

全128件中 1 - 25件を表示

詩羽のいる街に関連するまとめ

詩羽のいる街を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

詩羽のいる街を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

詩羽のいる街の作品紹介

「あの日まで、僕はこの世に奇跡が存在するなんて信じていなかった」。マンガ家目指して持ち込みを繰り返すもののいっこうにモノにならない僕。ある日突然現れた詩羽という女性に一日デートを申し込まれ、街中を引きずり回される。お金も持たず家もない彼女が、行く先々ですることは、街の人同士を結びつけることだけ。しかし、そこで見たことは、僕の人生を変えるに十分な出来事だったのだ。-幸せを創造する奇跡の人、詩羽とは。

詩羽のいる街のKindle版

詩羽のいる街の文庫

ツイートする