雪冤

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著者 : 大門剛明
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009年5月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739597

雪冤の感想・レビュー・書評

  • 冤罪や死刑制度について考えさせられる作品です

    息子の無実を信じて一人で闘う元弁護士の父親

    先が気になり一気に読みましたが、ラストがなぁ!
    いじり過ぎな感じだし、理解?共感?できないなぁ!
    ちょっと残念です

  • 2009年度。第29回横溝正史大賞受賞作。
    ミステリーというよりは、横溝というよりは、書きたかった伝えたかったことがあるんだな、って感じ。
    死刑制度の是非。
    そして文章がうまい。比喩がうまい。って、図書館に返してしまったから引用できないのだが。これは私の記憶力のせい。
    この賞ならではの(ミステリーだからね)真相は、え?ってな感じ。ってか、最後のあれが真相なのでしょ? 冤罪で死刑執行される価値なくない?いや、冤罪詩形執行で、価値あるってパターン思いつかないけど。
    坂東眞砂子が審査員のこの頃、彼女の書評を読むのが一番楽しみだった。彼女には、直木賞とった前後の頃の気合の小説を望むわ。長くて読むの大変なんだけどねー、読むわよ。

  • おもしろかったけど、少しやりすぎ感があるかな。読んでてちょっと登場人物の背景が分からなくなったりした。

  • 横溝正史ミステリ大賞+テレビ東京賞受賞作。
    死刑制度をテーマにすえた作品だけど、とにかく濃い。けど重いかと言われると、少し違う気がする。
    2人を殺した罪で死刑判決を受けた息子の冤罪を信じる父親、そして殺された女性の妹の、2人の目線からストーリーは進む。その2人のもとに、真犯人を名乗る人物からの電話が入ることから話が動き出す。
    じゃあ息子の冤罪が晴れるのか(=雪冤)かど思いきや、その息子は話が半分くらい進んだところで死刑執行されてしまうという…。
    とにかく主題は「事件の真相とは?」の一点。ラストの真相が二転三転するところ、もう驚きの連続。言葉は変だけど、”真の真相”にきちんと納得できるのも良い。
    ただ選評で坂東眞砂子氏が書いているように、「登場人物が煩雑すぎて、読み進むうちに誰が誰やらわからなくなってしまうという欠点もある」。特に”やっさん”のとこ。
    けど無駄な人っていうのはいないかな。特に八木沼さんに昔弁護された男に父親を殺された持田君(偽名だけど)は、ストーリーに深みを出してると思う。

  • 著者デビュー作。
    他に「罪火」「氷の秒針」を読みましたが、処女作から犯罪被害者遺族、加害者、加害者家族や時効、冤罪について濃密に書かれています。
    特に今作のメインテーマは死刑制度。
    ミステリ要素もあるので動向も追っていきつつ、死刑制度について考えさせられました。
    登場人物が多かったり、終盤に集約し過ぎていてやや混乱する部分もありますが、なにより優しい話でした。

  • 仮説のどんでん返しは混乱するだけで本筋が頭に入ってこない。

  • えーっと。面白いから、結末を知りたくて、斜め読み状態。再読したいと思います。

  • 横溝正史ミステリー大賞受賞作。裁判の弁護の功罪を主題に丁寧に物語を構築している。
    謎解きその物は特異性は無い。事件の真相は推測できる範囲の物で、複雑に殊更紙面を費やしているのはデビュー作ならではと判断する。
    注目すべきは、作家自身が文学部出身者で法律家を目指した経験から、司法社会の問題点を浮き彫りにしていく手法に有る!!その点では横溝と言うよりも松本清張に近い!
    犯罪者の内面の判断の難しさと、再犯防止の難しさ、冤罪判決の危惧など盛り沢山で、作家のライフワークが網羅されている。文学や演劇、合唱に宗教そして心理学と云うテーマも絡ませて描ききっている。今後の期待は推測できる。

  • ちょっと描写がわかりにくかったけど、まあまあ楽しめた。慎一の気持ちをもう少し溜められていたら感動したのかなと思うが、そこが浅く残念。

  • こないだ読んだアンソロジーで知った人。横溝正史ミステリ大賞受賞作となるデビュー作。死刑制度と冤罪がからんだ話。ミステリというより、死刑制度についての本というくらい、その議論が沢山出てくる。被害者側、加害者側、ともに切ない。確かに死刑にやられたらやり返す的なことを求めてる人は多いだろう。自分だったらどうか。やっぱり自分の好きな人を殺した犯人が生きてるなんて許せないと思うだろうなぁ。でも、確かに犯人が死んだからといって苦しみが変わるわけではない。まぁデビュー作だからいろいろ不満はある。真犯人を名乗る電話、いつの間にか地声はメロス、ボイスチェンジャーはディオニスになってたとこ。悪の化身のような長尾と、慎一や恵美がどうして一緒に活動していたのか。長尾弟の悪行はほんとに菜摘には知られなかったのか。何か人物がごっちゃになって、いまいちすっきりしない。

  •  慎一君の行動が理解できない。なぜそこまでできるのだろうか? 自分の名誉とか遺される家族のこととか考えないの? 自己犠牲なのか? それともこんな結末になるとは考えもしなかったの?
     まあ、どんでん返しには驚かされたが、後味は悪いよね。最初から正直に真相を警察に伝えていたら、誰も傷つかなかったと思うんだけど……。
     現実にこのようなことが起こったら(冤罪を疑われていて死刑執行されたと言われている件もあるけれど)、絶対に真相は究明されないと思う。だって国の沽券にかかわるもの。だからこの話の終わりはここでいいと思う。

  • 第29回横溝正史ミステリ大賞、テレビ東京賞をW受賞。
    応募時「ディオニス死すべし」を改題だそう。
    (図書館によっては、旧題でないと検索システムで
    ひっかからないところがあります。注意!)

    Soon-ah Will Be Doneという黒人霊歌を背景に
    繰り広げられるミステリ。

    テーマも重厚で、読みでがあった。
    個人的には、おお、久々にミステリ!って感がありましたが、惜しむらくは、後半でどんでん返しの連続するところがさほどスマートに処理されていなくて、却って失速する感じ。

  • 死刑制度について、著者の思いみたいなものはよく伝わってきました。
    しかし、ミステリーとしては最後の方でこねくり回し過ぎのような感じでしたね。

  • 某ミステリ大賞作品。

    前にも別のミステリ大賞作品読んだけど、それは少年犯罪についてだった。そして今回のこの作品は冤罪についてだった…

    こういう題材が大賞に選ばれやすいのかわからないけど、個人的にこの手の題材はどう転んでも後味悪ィ…(ーー;)

    しかもこの物語で、なんで庇ったのかな気持ちが自分にはわからなかった…

  • 死刑にかんするはなし
    ごちゃごちゃしてるけどおもしろかった


    ネタバレですが
    息子が何故冤罪だと訴えつつ
    真犯人を守ったのかが、理解できない。

  • 最後は最早よくわからん!と思いながら読み切りました。しかし、冤罪も死刑問題も難しいテーマであるなと思いました。死刑によって被害者の心の痛みが少しでも和らぐこともあるだろうし、そうは言っても人が人を裁いて合法的に殺すのは本当に正しいことなのかとも思う。でも大切な人が殺されれば殺した相手は当然憎い。頃したいほどに。思考のループに陥りそうです。

  • 面白かった。
    でも、話が途中でこんがらがって
    わかりづらかったかも。
    私の読み方が雑なのか?

    でも、こうゆう話は好きやなぁ。
    テーマも重くて
    ちっとも楽しい話じゃなくて。

    タイトルは元のまま
    「ディオニス死すべし」の方が
    私は良かったと思う。

  • 序盤は真犯人の意図が見えず、この先どうなるのか期待が膨らみましたが、結局尻すぼみした印象でした。
    大どんでん返しのオンパレードも詰め込み過ぎだと思いました。もっとシンプルにした方が面白かったと思います。
    しかし、死刑制度という重いテーマをしっかり絡めていますし、精密な人物描写と手堅い文章は好感が持てました。

  • 良くも悪くも、新人さんらしい意欲作。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/10181978.html

  • 終盤までは惹きつけられる意外な展開なのに、結末に至るまでの二転三転とドラマチックすぎる展開に読み終わった時には多少の疲れが。

  • 雪冤…

    冤罪をはらすという意味です。

    父が死刑が求刑された息子の無罪を信じて、
    死刑執行までになんとか、と事件の真相を探るお話しです。
    真実が解き明かされ、めでたく息子は釈放。
    父子の絆を取り戻す…
    という感動のミステリーを想像してください。

    その想像はみごとに裏切られます。

    終盤、真実が急に沢山明らかになりすぎて、混乱、というか面倒くささはありましたが、

    暗さと、ビックリ度が高く、とても好みでした。

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雪冤の作品紹介

平成5年初夏-京都で残虐な事件が発生した。被害者はあおぞら合唱団に所属する長尾靖之と沢井恵美。二人は刃物で刺され、恵美には百箇所以上もの傷が…。容疑者として逮捕されたのは合唱団の指揮者・八木沼慎一だった。慎一は一貫して容疑を否認するも死刑が確定してしまう。だが事件発生から15年後、慎一の手記が公開された直後に事態が急展開する。息子の無実を訴える父、八木沼悦史のもとに、「メロス」と名乗る人物から自首したいと連絡が入り、自分は共犯で真犯人は「ディオニス」だと告白される。果たして「メロス」の目的は?そして「ディオニス」とは?被害者遺族と加害者家族の視点をちりばめ、死刑制度と冤罪という問題に深く踏み込んだ衝撃の社会派ミステリ、ここに誕生!第29回横溝正史ミステリ大賞&テレビ東京賞W受賞作。

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