ダブル・ジョーカー

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.83
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本棚登録 : 3303
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048739603

作品紹介・あらすじ

結城中佐率いる"D機関"の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織"風機関"が設立された。だが、同じカードは二枚も要らない。どちらかがスペアだ。D機関の追い落としを謀る風機関に対して、結城中佐が放った驚愕の一手とは-。表題作「ダブル・ジョーカー」ほか、"魔術師"のコードネームで伝説となったスパイ時代の結城を描く「柩」など、5編を収録。吉川英治文学新人賞&日本推理作家協会賞W受賞の超話題作『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第2弾、早くも登場。

感想・レビュー・書評

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  • 短編5つ
    「ダブル・ジョーカー」
    D機関を潰す為に作られた風機関
    同じカードは二枚も要らない…
    カッコ良いわ〜タイトルも良い(〃ω〃)

    「柩」
    若き日の結城がちょっと出ている…素敵♪
    スパイの死は切ないわ。゚(゚´Д`゚)゚。


    • おびのりさん
      これに出てくる日本人スパイって、かっこいいよね。実写化されたっていうけど、映画かな。
      これに出てくる日本人スパイって、かっこいいよね。実写化されたっていうけど、映画かな。
      2023/05/08
    • みんみんさん
      おびさんおはよ〜♪
      映画だったみたい。
      でも結城が伊勢谷友介って…ちが〜う‼︎
      もっとシブくないと(u_u)
      おびさんおはよ〜♪
      映画だったみたい。
      でも結城が伊勢谷友介って…ちが〜う‼︎
      もっとシブくないと(u_u)
      2023/05/08
    • おびのりさん
      おはよー。映画だね。よほど話題にならなかったのかな。もう、丹波哲郎で。
      おはよー。映画だね。よほど話題にならなかったのかな。もう、丹波哲郎で。
      2023/05/08
  • 「ジョーカーゲーム」の第2作目。
    自分の想像を上回ってくるスパイたち。さらにその上をいく結城中佐が、毎回楽しみだ。情報戦、頭脳戦をこれでもかと堪能できる。戦時下という非常時でありながら、「死ぬな、殺すな、とらわれるな」「なにものにもとらわれず、自分自身の目で世界を見ること」が大原則となっている。だから、D機関が軍隊でありながら軍隊や戦争を否定しているのも面白い。
    歴史とミステリーの両方を楽しめる良質のエンタメだ。

  • 連作短編スパイ小説の第二弾。相も変わらず、スピーディーな展開と予想を超える頭脳戦がもたらすどんでん返しのスリルがたまらなくて一気読み。

    ただし、昭和12年に日本陸軍内に設置された諜報機関「D機関」のスパイたちがその卓越した技能を活かして実績を積み上げていく様を描いた第一弾に対し、時代が下った第二弾は、相変わらずD機関の面々が世界各地で暗躍しながらも、軍の異端者で少数精鋭の彼らの健闘虚しく、有益な情報をうまく利用できない日本陸軍上層部の判断がために悲惨な戦争に突き進む日本の迷走は止められずに凋落と破滅へと確実に向かっている様が描かれており、胸が痛い。

    そのためなのか、それとも、第一弾の段階から示唆はされていた、全てを偽っているために常に孤独なスパイの末路を描きたかったからなのか、D機関の職員たちが悲しい末路を辿るお話も複数ある。特に「柩」という話は寂寥が胸にこみ上げてたまりませんでした。

    個人的には、D機関の創設者である「魔王」結城中佐が若かりし頃に諜報員だった時分、あまりに有能すぎた故に却って祖国日本に裏切られた壮絶な過去が描かれている「蝿の王」がお気に入り。

    史実としての第二次世界大戦の結末は当然のことながら知っているのだけど、今後日本と、そして、D機関がどうなるのか、気になってしょうがないので、やはり第三弾に期待。

    収録作は、「ダブル・ジョーカー」、「蝿の王」、「仏印作戦」、「柩」、「ブラックバード」の五篇。
    私は本作を単行本で読んだのですが、文庫版にのみ収録されている「眠る男」は「柩」とリンクしているみたいなので、またそちらも読まなきゃ、と思いました。

  • 前回に引き続きのジョーカーゲームシリーズ。
    スパイ小説って、難しく登場人物も多くてクドイ・・・が、ホントにこの小説で考え方が変わった。
    短編集なので、凄い読みやすい。でも、ちゃんと話の筋が通ってる。のが、またいい♪

    しかし、内容も前回と似たような雰囲気だったので・・・。
    個人的に好きな、結城大佐の過去が話されていたのでこれはよかったヽ(^o^)丿

    こういう、ミステリーな作品もいいものだ(^^♪

    • kuroayameさん
      私はスパイものをまだ読んだことがなくて、短編集とのことで初挑戦するのにもってこいのように思いました♪。
      いつも本棚を拝見させていただき、わ...
      私はスパイものをまだ読んだことがなくて、短編集とのことで初挑戦するのにもってこいのように思いました♪。
      いつも本棚を拝見させていただき、わくわくさせていただいています。
      これからもどうぞ宜しくお願いします★。
      2012/11/26
    • しをん。さん
      本当ですか!この、スパイものは「人を殺すな」をモットーにやっている所なのでそのような残酷な場面がなくてよかったです。

      偏った本棚ですが、そ...
      本当ですか!この、スパイものは「人を殺すな」をモットーにやっている所なのでそのような残酷な場面がなくてよかったです。

      偏った本棚ですが、そう言って頂けて何よりも光栄です(●^o^●)
      ありがとうございます(*^_^*)
      2012/11/26
    • しをん。さん
      はい!
      このシリーズは好きです(●^o^●)

      ええ!この次もあるのですか・・・!
      今、調べてみると「パラダイス・ロスト」が続きなんですね~...
      はい!
      このシリーズは好きです(●^o^●)

      ええ!この次もあるのですか・・・!
      今、調べてみると「パラダイス・ロスト」が続きなんですね~♪
      知らなかったです…。
      確かに、結城大佐かっこいいですよね♪

      早速、図書館で予約ですヽ(^o^)丿
      2012/11/30
  • ジョーカーゲームの続編。
    ジョーカーゲームでは、あまり魅力を感じなかったけど、読めば読むほど、結城と言う男に魅了されていく。
    機会があれば、続編も読みたい。

  • スパイものミステリー。続編。
    そこそこ楽しめた。

  • 前作ほどはハマらないけど面白かった。

  • 「ダブル・ジョーカー」
    結城中佐率いる“D機関”の暗躍の陰で、もう一つの秘密諜報組織“風機関”が誕生した。どちらかが生き残る。表題を含めた5篇を収録。


    ジョーカー第2弾。結城中佐と風戸中佐の構図を明確に表した表題「ダブルジョーカー」ではD機関の活躍以外に一般の娘の活躍と天保銭と統帥綱領という軍人の核を突く展開にやられました。また、結城中佐が締めくくるラストもよかったです。魔王としての凄みが抜群です。


    「蠅の王」も同様にスパイ同士の戦いです。しかし、敵となる脇坂は社会の現実を知り、変革の為に身を投じるわけで、今までとは違う要素が盛り込まれていたと思います。今までは、純粋に戦争で勝つということの上に物語が成り立っていた気がしますし。


    ラスト2篇も面白いです。「柩」では、スパイは見えない存在であり続けなければならない、という、殺すな、死ぬな、に並ぶ結城中佐のスパイ像が存分に描かれています。結城中佐と因縁のある敵将が気づいた頃には時既に遅し。しかも、敵将を欺くのは死んだスパイと結城中佐。つまり、彼は生と死のスパイにしてやられたわけです。しかし、見えない存在であり続けることが存分に描かれたということは、スパイがまさに見えないということ。よって、結城中佐と死した真木の活躍は最小限、しかし、最小限過ぎると感じてしまわなくもない。


    「ブラックバード」は前作にも描かれた「スパイは囚われてはならない」がメインです。確か前作では、D機関の飛崎は昔仲の良かった女性と容疑者を重ね合わせ、その結果、真相に気づけませんでしたが、今回は仲根が兄への想いに囚われてしまいました。


    私はジョーカーシリーズの2作を読んで、柳氏はスパイを主人公にしたエンターテイメントだけでなく、人はスパイになりきれないのかも知れない、しかし、それは大切なことかも知れないということも読者に提供しているのかも知れないと思いました。なぜなら、前回の飛崎と今回の仲根が囚われたものはスパイである前に人間である彼らにとって、大切なものであるからです。


    現実の戦争に絡めてあるという点がミソ。

  • シリーズ第2弾で、1作目があまりにも衝撃的だったので、少し落ち着いた内容にはなっているが、面白さは十二分。特に表題作と書き下ろしの「ブラックバード」は秀逸。もう次の「パラダイス・ロスト」が読みたくてうずうずしている。

  • ジョーカーゲームシリーズ第2弾。
    うーん。私には合わない。スパイもの、ミステリ、勇ましい男たち、とステキな設定目白押しなんだけど、文体かな?雰囲気かな?読んでいてなんだか鼻につく。語り部と一緒に騙されても、回りくどくて長ったらしい謎解きに置いていかれてすっきりしない。続編が出ても、もう読まないなあ。

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著者プロフィール

一九六七年生まれ。二〇〇一年『贋作『坊っちゃん』殺人事件』で第十二回朝日新人文学賞受賞。〇八年に刊行した『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞。他の著書に『象は忘れない』『風神雷神』『二度読んだ本を三度読む』『太平洋食堂』『アンブレイカブル』などがある。

「2022年 『はじまりの島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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