天地明察

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740135

感想・レビュー・書評

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  • 有川浩さんの書評を読んで、図書館で借りてきた。
    面白かった! 一気読みした!
    でも難しい表現が多々出てきたので、☆-1。

  • どちらかといえばボリュームがある方ですが、一気に読みました。
    江戸時代、碁を打つことを家業としてきた青年が、突然様々な流れに翻弄され、天に手を伸ばす話。

    登場する人物もみんな魅力的で、今際のシーンでは何度も涙をこらえました。

    どこまで史実なのかはわかりませんが、とにかくリアル。
    物語と違って、挫折から何かを学んでも、すぐにこと為すというわけにはいかない。
    実際、主人公である渋川春海が初めての挫折を得てから悲願を達するまで、実は膨大な時間が経ってる。ちょっと腐ってみたりもする。
    それが、わかりやすい成功譚とは違って、すごくいい。

    こんな風に人々は常に何度でも新しい時代を迎え、それが今につながり、そして未来に向かって流れていくのだと、なんとも優しい気持ちになりました。

    いつの間にか、春海とともに喜び緊張し、涙も笑顔も思わずほろりとこぼれる、そんな作品でした。

  • 光圀伝を読んで途中に出てきた改暦の話が気になったので、読んでみました。
    光圀伝でもきになったのですが、今作も最後の方が尻すぼみしていて、あんまり頭に入ってきませんでした。
    なので、春海の夢が叶った瞬間はあまり盛り上がらなかったです。
    改暦メンバーとの、エピソードが薄くて改暦事業が淡々としていました。
    個人的に山場だったのは、保科正之に改暦の任を任されるくだりでした。
    保科正之の人物に惚れました。民のための政治を行い"会津に飢人なし"と称された偉人でした
    その心を見習いたいです

  • おもしろかった。
    数学は嫌いだけど、関係なく楽しめた。
    終始、爽やかで、熱意があり、こんな生き方に憧れる。
    中学高校時代に読んでいたら、数学をもうすこ勉強したかも!?

  • こんなにも無我夢中で何かをしたことが自分にあったかと考えてしまった。中学か高校のころに出逢えていたら、もっと数学も頑張れたかも。

  • なるほど、さすがの本屋大賞。読み応え満足。
    江戸時代のこういうアカデミック・ロマンとでもいうべきか、こういう視点のものって、新鮮だったなあ。自分の人生を、命を懸けて注ぐべき大事ななにかを持った 滅私な志は私のドツボだし、泣けた。日本の天文学と数学を大きく切り拓いた渋川春海と関孝和。 実在の人物に作家の感性が肉付けをするような時代モノはほんとわくわくする。単なるノンフィクションは苦手なんだけれど。。 文句なく面白かった。すんなりいかない苦労も染み渡ったし、熱い情熱に胸打たれたし。 先人たちにあらためて現在を感謝したくなる敬虔な気持ちになれる1作。 映画化もされて、とっくにあちこちでオススメされてるだろうけれど、私からも太鼓判。
    ただ、天文学や数学に不勉強で理解が及ばないぶん学術的な感動が私に足りなかったので、☆は4つ。その分野の、賢いひとほど、最高に楽しめるとおもう。

  • いやぁ面白かった!時々出てくる問題の図形にはビビったけど(笑)実に面白かった^^ 文章自体が読みやすいのと、それぞれの人物像がくっきりとしていて分かりやすい。暦がずれること、ずれた暦を正すことが社会に及ぼす影響というのも興味深かった。ただ、「暦=カレンダー」という認識しかない私のような凡人には、天体観測をすなわちカレンダーに表すための数理というものがいまいち理解できず…そこらへんをもうちょっと具体的に見たかったかな? 映画化されてるので機会があれば見てみたい!ていうか大河ドラマでじっくり見てみたい^^

  • 才能、努力、そして一途に打ち込めることに出会えた主人公、
    本当に幸せものですね。

  • 素晴らしい本です。
    読み終わった後、拍手をしそうになりました。

    内容も素晴らしいですが、主人公の渋川春海の生き方、そして、彼を支える人たちが、これまた素晴らしい。

    また、物語全般を通して、1600年代後半の武家社会や江戸の雰囲気がよく伝わってきました。

    理系の自分にとっては、ちょっぴり物足りないところもあるにはあったのですが、全体的な構成はとても緻密ですし、読み応え十分。
    いい本に出会えました。

  • 暦の改正についてふんだんな知識が用いられているとともに、様々な人物の登場が楽しかった。
    難をつけるとするならば、暦の改正という壮大なテーマの元に人間が次々と登場しすぎて「人間味」に欠けることくらいか。だが読み物としては最上級に尽きると思う。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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