金曜のバカ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.42
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本棚登録 : 375
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740203

作品紹介・あらすじ

ピュア過ぎてアブノーマルなヤツらが繰り広げる妄想と葛藤。ヘンなところが心地いい5つの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 『陽だまりの彼女』が印象に残っている。
    その著者 越谷オサムさんが気になり『金曜のバカ』を手にとった。
    物語のリズム、飛び出すセリフが好きです。

    本作は、タイトルにもなっている「金曜のバカ」に加え、「星とミルクティー」「この町」「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」「ゴンとナナ」の5つの短篇集。

    「金曜のバカ」と「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」が好き。

    「金曜のバカ」
     天然女子高生と弱気なのか強気なのかわからないストーカーくんが織りなすバトルもの(笑)
     素直で天然なJKのイメージが頭の中で飛び跳ねます。
     ポンポンと弾けるセリフが愉しい。
     ストーカーくん、怖いって!
     こんなストーカーくんがいたら逃げるよ、普通。
     でも憎めないヤツなんでしょうね〜、でも普通は逃げるけど。
     2人のバトルがリズミカルにコミカルに展開しておもしろかった。

    「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」
     男って好きな趣味を隠したがりますね、特に熱中している趣味が世間的にニッチだったりオタクレベルだったりすると。
     本当に好きなことを一緒に楽しんでくれる相手と一緒にいるのは幸せだろうな〜。
     お互いが好きなことを語ったり楽しんでいる間が一番幸せな時間。
     気持ちのいい物語。

    その他の三編もおもしろかったです。
    出てくるセリフが(そうそう)(そのツッコミgood!)など小気味良く、素直に染みこんでくる。
    えっそっちにいっちゃう!?とかありきたりにならないエンドもいい。

    「星とミルクティー」では、(もしや・・・)運命的なことがこのあとに・・・と思ってみたり。
    「ゴンとナナ」では、おいおい、押しに弱すぎるだろ!ってなったり。

    越谷オサムさんが好きになりました。
    他の作品も読んでいこう!

    • まろんさん
      越谷オサムさん、好きなんです!
      あのテンポのいい会話が魅力ですよね。
      この本はずうっと読みたくて待っているのに、図書館に入ってこなくて。。。...
      越谷オサムさん、好きなんです!
      あのテンポのいい会話が魅力ですよね。
      この本はずうっと読みたくて待っているのに、図書館に入ってこなくて。。。

      越谷さん作品では、もしまだお読みになっていなければ
      『いとみち』も楽しいですよ♪
      訛りすぎるメイドカフェのメイド、いとちゃんがとても可愛いのです(*'-')フフ♪
      2013/05/12
    • decoさん
      越谷オサムいいです!
      「いとみち」まだ読んでません。
      その前に「ボーナス・トラック」予約しました!
      まろんさんのコメントで「いとみち」、最新...
      越谷オサムいいです!
      「いとみち」まだ読んでません。
      その前に「ボーナス・トラック」予約しました!
      まろんさんのコメントで「いとみち」、最新刊「いとみち2の糸」も楽しみになってきました!
      2013/05/12
  • 2.7

  • 2022.11.21

  • サックサク読める短編集。バカで、恥ずかしくて、ムズムズするような青春が繰り広げられる。流星群の話は個人的にオススメ。

  • 越谷オサム作品を読むのはおそらく初。高校生が主人公の短編集。等身大の普通の高校生のありふれた日常を切り取ったような話で青春!って感じでした。どの話も好きだけど、愛すべきバカの織りなす「金曜のバカ」は難しいこと考えずに読めて楽しくて特に好きです。

  • <Fool on Friday>
      
    装画/しいら
    装丁/鈴木久美(角川書店装丁室)

  • 高校生だからこそできる思い込みと暴走と描いた、青春小説掌編集。越谷オサムらしい作品。

    深さが足りないという気もするが、深く考えずに突っ走るのも若者だからこそ。まぁ、若気の至りとはこんなもんである。薄っぺらくてほろ苦くて…でも、なんだか良い感じ。

    表題作に出てくる引きこもりからの変態は、好きになれないし、最後エエ感じの人にしてしまうのも、好みではない。これを表題作にせんでもエエのになぁ。

    個人的には「星とミルクティー」「この街」「僕の愉しみ、彼女のたしなみ」の3作が好き。ワンパターンと言えばワンパターンなんだけど、こういうの読みたいから越谷作品を読んでるわけで、需要に一致しているのだ。

    最後に掲載されている「ゴンとナナ」は2つの視点が美味き機能していないのでは?と思った。全部ゴン視点で描いた方がすっきりしそう。

  • 短編集。大人になって振り返る青春や犬からみた青春など、ちょっと横からみた青春賛歌。

  • 恋愛短編集。タイトル作は電車の中でにやにやしながら読んでしまった。二人のバカが出会ってしまったことから、バカなことを始める話(笑)。まじでおかしすぎる。基本的には内気な男子メインなので、そういうのが好きな人にはおすすめ。恐竜オタクの彼の話もよかったー。

  • 護身術教室に嫌々通う女子高生と偏った思考がリアルな二十二歳の変質者のバトルの日々や、恐竜博でデートをしつつ恐竜オタクを隠す男子高校生等、高校生の男女の青春が自然色で描かれる。吹奏楽部を辞めたホルン吹きと彼女に戻るよう説得する後輩男子の話の後半の、恋愛事情に身も蓋もない老犬目線に温かみがあった。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。2004年、『ボーナス・トラック』で第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『階段途中のビッグ・ノイズ』『いとみち』『陽だまりの彼女』等がある。

「2021年 『まれびとパレード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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