北の舞姫 芙蓉千里II

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 307
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048740685

作品紹介・あらすじ

型破りの芸妓・フミ。その舞は神をも魅了しその恋は原野を駆ける。満州からシベリア、芸妓フミの恋と冒険は国境を越えて-。

感想・レビュー・書評

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  • 少し歴史的な説明部分は飽きてしまい流し読みになってしまった。
    芙蓉としての舞への想いがすごい。そしてフミとしての強さ。
    続編で黒谷と山村との関係がどうなっていくのか。
    少し辛い描写が多かったかな。

  • 続編としては及第点。相変わらず面白かった〜

    前半部分は結構同じテーマが繰り返されて、ワンパターン感は否めませんが、それでもページを捲る手は止まりません。
    そして、後半はエンタメ色の強い展開でドキドキハラハラ!

    シリーズはまだ続いていくので、次も楽しみです♪

  • 芸妓として独り立ちしたフミは、芙蓉の名を背負い、哈爾濱一、大陸一の舞手と誉めそやされるようになる。しかし、バレエのプリマやパトロンの黒谷の義弟の言葉から、いつしか自己流になってしまっていたことに気づく。苦難を乗り越え立った舞台では神がかった舞を見せるが…。
    芙蓉千里シリーズの2巻目。同作者の流血女神伝のカリエを彷彿させる。

  • 極め続けて一目置かれる存在になれば、境遇は変わるんだな。そう思った。
    誰もが何も言えないような頂点に立つ。もちろん並大抵でない辛み苦しみがあるけれど、それを越えた人間は強い。

    私もバレエを小さい頃から続けていて、挫折も諦めも、腐りかけていたこともあったけれど、それでも今まで続けてきて、ようやく形になろうとしている。

    芙蓉に比べるとまだまだ私の頑張りは甘いから、ちゃんと功績を残すには今に甘んじてはいけないなと思った。私はいちばんになりたい。

  • 中国北部のハルピンで芸妓として身を立てているふみ。しかし、高名なバレリーナに踊りをけなされ、ショックを受ける。自分の踊りは、本当になっていないのか……。ぬおお、相変わらずすさまじい……と思っていたら、それ以上の超展開。うわわわ、次どうなるの?「流血女神伝」ばりのすさまじさよ。この時代の歴史っぽい内容もありますが、何よりも女の生きざまとしてすごいですなあ。多少ハードでもいいならおすすめ。

  • 73:相変わらずハードな路線に持っていくなあ、と思いつつ、前作とは少し方向性が違うようにも思えました。前作は夢を、今作では幸せを追いかけているような。夢を見ているだけではだめだというわけではないだろうけど、次ではどうなるのかな……? フミの結論と、答えに到達するまでの道のりが楽しみです。

  • 芙蓉千里の二作目。
    フミが強くて、弱くて、たくましい。

  • 前作を読んで時間が空いてしまって登場人物もストーリーも忘れてしまってた(読んでいるうちに思い出してきたけど)。登場人物の紹介やこれまでの粗筋みたいのがあったら助かるのになあ・・・

  • 前回の芙蓉千里も良かった。二巻を読み始めるのに少し時間が経ってしまったが読み始めると今までの記憶を引っ張り出されたように、あれよあれよとフミたちの物語が流れ出した。子供のフミはもういない。少し大人になった、大人の女性で芸妓のフミ。天真爛漫な子供のフミはもういないけれど、元気で信念を貫き通す尊いフミは残っていた。
    黒谷さまとフミの関係がとても心地よい。黒谷さまが柔らかくなったからだろう。ますます素敵な男になっていた。しかしフミの不調が重なり関係がおざなり気味に。それ故にフミは想い人の山村の元へ行ってしまったんだろう。もうあんな舞を踊れないと。
    何度も涙が滲んだ。滲ませながら閉じては読みを繰り返した。切なかった。フミの気持ちが私なりによくわかると思ったから。黒谷さまの気持ちもわかる。私の中ではフミは黒谷さまと永遠の幸せを誓って欲しかった。だけど、フミは平穏な幸せには満足しないのだろう……。
    三巻で山村と黒谷さまがフミを巡る闘いを繰り広げたらなと淡い期待を。個人的に黒谷さまを応援しているけれど望み薄しなんだろうな……(笑)

  • なんとも過酷な状況に陥っていくフミ。それでも輝きを失うことなく、目指すものを追い求める姿は圧巻です。
    それぞれが決断を下し、進むべき道を見据え始めたようで、今後がすごく気になります。
    武臣さん、可愛かったなぁ。

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著者プロフィール

『惑星童話』にて94年コバルト読者大賞を受賞しデビュー。『流血女神伝』など数々のヒットシリーズを持ち、魅力的な人物造詣とリアルで血の通った歴史観で、近年一般小説ジャンルでも熱い支持を集めている。2016年『革命前夜』で大藪春彦賞、17年『また、桜の国で』で直木賞候補。その他の著書に『芙蓉千里』『神の棘』『夏空白花』など。

「2022年 『荒城に白百合ありて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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