トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048742023

感想・レビュー・書評

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  • 池上永一氏の テンペストの番外編、トロイメライの2作目です。時代は日本が幕末に向かっている頃です。庶民の目から那覇の市井を見た6話の物語、主人公の筑佐事(岡っ引)の武太が現れるところいつも人情タップリです。本作も 十貫瀬の ”をなり宿” の料理人3姉妹(ナビー、カマドゥ、カミー)の美味しい島料理を堪能できました。テンペストでも出てきた人物もチラリチラリと顔を出します。武太の後見人、涅槃院の大貫も相変わらず元気でよろず関わり事が多い。傑物の義賊 黒マンサージとジュリの魔加那も弱者の救いでした。本作で一番心に沁みたのは第六夜の ”芭蕉布に織られた恋” でした島歌の労作歌と共に心に切なく染み入りました。帯にドラマ化決定とありました放映が待ち遠しい!・・キャスティングも興味津々です。
    (作中の方言の意味ニュアンスはこちらが参考になりますhttp://www.koza.ne.jp/koza_index/uchina-guchi/words.html

    読後感=アキサミヨ~!ウムサングァー♪

  • ストーリーは面白いけど主役はあまり活躍しない。まだ続きそうなまま終わっているのがもったいない。

  • 「テンペスト」の時代の、庶民が主役のスピンオフ短編集二冊目。いずれも「ウチナンチュ」の独自な空気が楽しいです。をなり宿の三人姉妹のおいしい料理もすてがたいけど、職人仕事に精を出す話や、風水の話もよかった……仕事にいっしょけんめい、プライドもってやっている感じがいいですね。

  • キャラが増えてきて主人公以外が主役を張る話がほとんどだった気がする。料理人三姉妹と工芸家たちの話が好きだった。
    これでシリーズが終わりになっているのがもったいない……。

  • 978-4-04-874202-3 260p 2011・5・30 初版

  • 琉球の文化がみえて勉強になります
    魔加那がいいなー

  • 主役は武太でもなく、
    街に生きる一般人。
    楽しい日々。

  • 引き続き、沖縄の伝統料理や工芸品や風水を題材に人間の悲喜こもごもを描いています。今回の主役はをなり屋の三姉妹かしら。

  • 沖縄の池上さんらしいちょっと不思議で楽しい南国の物語。魔加那がものすごくいい味出してますね。あんな人だったら人生面白そうだな~。お近づきにはなりたくないけど。あと、テンペストの孫寧温さんもちらっと出演。なかなか面白い一冊でした。

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著者プロフィール

池上永一
一九七〇年沖縄県那覇市生まれ、のち石垣島へ。九四年、早稲田大学在学中に『バガージマヌパナス』で第六回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。九七年刊の『風車祭』が直木賞候補に。二〇〇八年刊の『テンペスト』はベストセラーとなり、一一年の舞台化をはじめ、連続テレビドラマ、映画にもなった。一七年『ヒストリア』で第八回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『シャングリ・ラ』『レキオス』『ぼくのキャノン』『統ばる島』『トロイメライ』『黙示録』などがある。

「2023年 『海神の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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