黄泉坂案内人

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.27
  • (16)
  • (52)
  • (111)
  • (21)
  • (4)
本棚登録 : 448
感想 : 97
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048742092

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 会社が倒産しタクシー運転手になった主人公が、ひょんな事からあの世とこの世を結ぶ黄泉坂の案内人になるお話。未練があると黄泉坂を登れないので、未練をなくしてあげるエピソードが何話か入っているのだが、そんな内容だけにどれもホロリとくる話だった。未練を抱き続け成仏できないと恐ろしいマヨイダマという苦しみながら彷徨う存在になってしまう…。そうはなりなくないものだ。。。

  •  キャラ設定や舞台設定をまったく知らない本を読むとき、いかにお話の最初の部分が大事なのかということを、思い知らされた1冊。
     その後、話がどんなにおもしろくなっていくんだとしても、最初が嫌だったら、もう絶対に読み続けられない。
     この本も、すごくおもしろくて感動的な結末を迎えるんだろうけど(帯に書いてある)、最初の数ページに登場したキャラが嫌いすぎて、とても最後まで読む気になれず、10ページくらいで断念。
     まぁ、嫌いな本を無理して読むこともないので。

     でも、私が言うまでもないけど、本の書き出しって、すごく大事だと思った。

  • タイトルにひかれて図書館で借りる。
    ある日突然、あの世とこの世の間に迷い込んだら。
    それを受け入れられるのか。
    速人は、タクシードライバーという仕事が与えられたからこそ、この中途半端な世界で生活することができたのかもしれない。
    死者の心残りを解消させる役割でもあるのだから、やりがいがあるというのも重要ということね。
    第4話の『空手形』が印象的だった。

  • あの世とこの世の境に落ち込んでしまったタクシードライバーと、不思議な道具「かぐつち」を持つ少女の、魂救済悪戦苦闘物語。河童やら天狗やらつくも神さまやら、もののけ妖たちがわんさわんさと出てきくるのだけど全然怖くない、怖くないどころかなんとも可愛くて、ここならアタシも一緒に住みたい!と思ってしまうほど。迷える魂を救う物語の一つ一つは悲しくてそれでいて温かくて、じわじわホロリとしてしまう。そして気になるラストの展開には思わず上を向いて「嗚呼…」と声を漏らす。この夏、どなたにも安心してオススメするファンタジノベルでございます。

  • 事業に失敗しタクシー運転手になった主人公。
    未練を残して死んだ魂を救う黄泉坂案内人にされる、妖怪ファンタジー。

    装丁といい妖怪ものといい、対象はYAぐらいかと思いきや主人公は中年男性。 
    出てくる妖怪達や、彩葉たちがどこかのんびりしていて可愛らしい世界観。シリーズものみたいですが、次巻どうなるんだという終わり方。

  • 20190503読了

    なかなか面白い設定
    未練なくこの世から去っていくのは難しいだろうな。
    自分の死を受け入れるのだって難しいそう。

    続きが楽しみ

  • 黄泉の世界にも政治的な問題は避けて通れんのね…

  • 未練。それを一緒に絶たせてくれるお二人と妖さんのお話は心をホッコリさせてくれた。人間ってやっぱり汚いなぁって思うとこもあったけど、汚いからこそ愛おしいトコもある。素敵なお話やった。

  • この世とあの世の真ん中だと辻褄合わせが難しい

  • この世に未練を残した魂から未練を取り去りあの世へ向かわせる。そんなタクシーが現れた。何がなんだかわからないうちに名前を奪われ現実世界に戻れなくなった男、ハヤは魂を導く仕事を与えられる。タクシーのエンブレムに化けた三本足の鴉や相棒の彩葉と共に神や妖が住む入日村で暮らし始める。ファンタジーの世界感が死後の世界と重なっている。私はこの話好きです。魂ごとの短編集になっているのも読みやすいです。魂の未練と残された人の思いも一緒に溶かして解決して行く様は暖かい感じがしてほっとしました。

全97件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1973年大阪府生まれ。信州大学人文学部に入学後、北京に留学、2年間を海外で過ごす。2006年『夕陽の梨─五代英雄伝』で第12回歴史群像大賞最優秀賞、同年『僕僕先生』で第18回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。「僕僕先生」シリーズは読者の圧倒的支持を集め、ベストセラーとなる。著書に「千里伝」シリーズ、「くるすの残光」シリーズ、「黄泉坂案内人」シリーズ、「立川忍びより」シリーズ、『撲撲少年』『真田を云て、毛利を云わず 大坂将星伝』『三舟、奔る!』など多数。

「2022年 『モノノ怪 執』 で使われていた紹介文から引用しています。」

仁木英之の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
近藤 史恵
森見 登美彦
畠中 恵
三浦 しをん
有川 浩
有川 浩
有川 浩
宮部 みゆき
三浦 しをん
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×