再婚生活

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048839754

感想・レビュー・書評

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  •  山本文緒「再婚生活」、2007.5発行、日記風エッセイです。2003.2、40歳で体調を崩し、初入院。事後、うつ病が悪化して何度か入院、でも、外出、外泊もできる入院だとか。再婚した夫を王子と呼称w、籍は入っているが別居婚。それにしても、著者は、本当によく寝て、よく煙草を吸い、よく酒を飲む人でした。そして二日酔いも。大腸検査の下剤2リットルは心身ともにへとへとに。私も3回やって年をとるほどきつかったです。間もなく74歳、もう受けませんw。
     読み始めてすぐ再読と気づきましたが、そのまま読了しました。山本文緒「再婚生活」、2007.5発行、285頁。うつで入院、仕事復帰、入院、仕事復帰・・・の数年を描いた日記エッセイです。著者40歳から44歳(2003年~2007年)。別居婚だった夫(王子)とは、同居になります。気功の先生の著者への言葉:万人向けでは。体を冷やさない。ストレッチしてよく歩く。肉より野菜。ミネラルとビタミンB・C群を。サプリメント(肝機能に悪い)でなく食品を。肩と腕と肩甲骨のエクササイズを毎日。あと、ストレス対策を。

  • 直木賞受賞、山手線円内にマンションを買い、再婚までした。恵まれすぎだと人はいう。人にはそう見えるんだろうな-。夫婦という葛藤。涙する心と孤独の病、鬱。病んだ心が静かに恢復してゆく。著者3年の沈黙を破る告白日記。

    へとへとに引っ張られた。

  • 『結婚願望』に続き、流れで読んでみました。
    元気がないときには読まないほうがよいです。
    ここのとこ落ち込み気味の私は、軽く鬱に引き込まれそうになりました・・・

    再婚生活というか、うつ病の闘病生活後期の日記な感じ。
    病んではいるんだけど、ところどころにくすっと笑ってしまうところがあるのは、山本文緒さんのエッセイの魅力です。

  • 読みたい本をダラダラと探していて、
    老いや死について書く作家が増えたなーと思うのと並行して
    「この人も鬱だったのか」と驚くことが多い。
    彼女のエッセイは好きでわりと読んでいるが、
    この本はなかなか気持ちが揺れる本だった。
    この病気ってまわりに理解されにくいだろうな、と読みながら思った。
    本人も辛いんだろうが、支える周りの人間も大変なんだろう。
    でも読んでいると、むしろそこが分からなくなっていく。
    余裕があるからこういう生活が出来るんじゃないかとか、
    男の人って優しいなあとか。
    鬱は体に合う薬を見つけることが出来れば完治できる病気。らしい。
    慌てずゆっくりじっくり自分と向き合うことが必要なんだろう。
    http://takoashiattack.blog8.fc2.com/blog-entry-1572.html

  • 「無人島のふたり」、素敵なご夫婦だったので普段の生活を見てみたいと読みましたが、こちらも闘病記でした
    この後を知っているだけに、やりきれません
    が、やはり素敵な関係のご夫婦でした

  • 時々立ち止まりながら、ゆっくりと日常がすすむ。

    うつとか、なんか調子悪いとか、腰が痛い、とか日々色々あるけれど、
    山本さんも王子さんも依存せず自立して程よい距離感を保っていると思った。

    すれ違った時は言葉にしながらきちんと擦り合わせて、お互いを労わる。

    自分の時間を大切にしながら、
    一緒にいたい時は共に過ごす。

    頼る時は頼る。

    素敵です。

  • 山本さんが40代の頃のうつの闘病日記。症状が良くなったり悪くなったりを繰り返して、いつになったら寛解するのだろう、出口の見えない暗い道を歩いている様子は、うつの経験ある人にはよく分かると思います。それにしてもご主人の寄り添い方、リスペクトですね。

  • 無人島のふたりを読んだ後のこちら。うつ病の闘病日記。こんなに人に会ったりあちこち行ってごはん食べてたらそりゃ疲れるわ。タイトルの甘い感じとは異なり、ほぼ闘病記なのが読んでいて辛かった。

  • 無人島の二人を読んで、少しほっこりしたいと思って読んだのに、またしても闘病記であった。
    鬱に伴う身体的苦痛、精神的苦痛、の記録。
    それがたまたま再婚した時と重なったので、再婚生活?
    生活のリズムが違う二人はいわゆる別居婚、お互い必要だけれども煩わしさは感じたくない、とこれ、双方が思っているのならそれでいいけど、片方が思っているならかなり身勝手。でも何曜日に泊まりに来る、時間が合えば連絡を取って食事に行く、飲みに行く、それでうまくいくのであれば言うことはない。
    けれど片方は鬱を患っている。
    日記風に綴られた日常は、またしても読む側は辛く苦しい。
    作家って因果だなぁ。

  • 軽い語り口だけど、うつ病日記。
    支えてくれる日がいるのは素晴らしい。
    文庫を次は読んでみたいな。
    追加で書いてあるところがあるみたいなので。

著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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