不思議絵師 蓮十 江戸異聞譚 (メディアワークス文庫 か 4-1)

  • アスキー・メディアワークス
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048863414

作品紹介・あらすじ

時は文化文政期の江戸。幕末なんてどこ吹く風の太平楽な町の片隅に、駆け出しの浮世絵師がひとり。女性と見紛うばかりの美貌に、優れた才を持つ。名は石蕗蓮十という。蓮十の筆にはふしぎな力が宿っている。描くものに命が吹き込まれるのだ。でも、それは内緒。蓮十の周りはいつも賑やかだ。蓮十の世話を焼きたがる地本問屋のお嬢さん小夜に、悪友の歌川国芳。彼らとともに蓮十は、今日もふしぎな筆の力で町で起こる事件を解決することになり?江戸の情緒あふれるふしぎな浮世絵物語。

感想・レビュー・書評

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  • 蓮十のキャラが個人的にとてもヒット!
    描いた絵に魂が宿る力を持った過去に影のある見目麗しい絵師。
    心が暖かくなる話だけでなく、切なくなる話もあり、メリハリ効いてて良かった。

    最後の火消しの話は切なかったなー。夫婦って色々あるんだな。
    擦れ違っても近いから気付かない。言うことも出来ない。
    報われてほしかったな…。

    襖絵の話は面白かった!
    蓮十にもちゃんと友と呼べる相手がいて良かった。
    ああいう人が友だと前向きになるよな。
    それに、常に小夜が傍らにいるし。
    蓮十に幸あれ!とつい願ってしまう。

    シリーズものになるのかな?
    だとしたら、出だしから良い巻に久々に当たった気がした。

  • 完璧に描くと絵に命が吹き込まれてしまうという駆け出しの浮世絵師、石蕗蓮十を主人公にした三篇。
    それぞれの話自体はなんとも云えない暗さがあるのに反し、登場人物がとても生き生きとしていて江戸の雰囲気が伝わって来る。さらりと読み易いのも特徴。時代ものが苦手な人でもふんわり楽しめるのでは。登場人物だけならテレビドラマになっても楽しめそうなシリーズでした。

  • 表紙に目が留まり、とっかかりの10ページを読んでみて、興味をひかれたので購入。
    画竜点睛。
    あえて点睛しないことで、絵に命を吹き込まないのは、描いた絵が動き出してしまうから。
    そんな不思議な絵を描く絵師、蓮十が出会う悲喜交々。
    設定とレーベルからもっとライトなイメージを持っていたけれど(ごめんなさい!)案外事件はヘビー。愛憎はいつの時代も鬼を生むということなのかな。
    蓮十には、思い出したくない暗黒の過去があるらしい。けれど何度も同じ表現で言われてお腹いっぱいになっちゃったので、続刊は多分読まないと思う。

  • 主人公の能力と、それを取り巻く個性あふれる人たちとのやり取りは、江戸という場所ならではの、”粋”が感じられる作品だった。

  • 安心して読める普通のお話でした。蓮さんの過去の話や、小夜ちゃんとの恋話など、続きが読みたくなる。



  • 時は文化文政の江戸。
    女性と見紛うばかりの美貌と優れた才を持つ浮世絵師、石蕗蓮十。彼の描く絵には魂が宿り、命が吹き込まれるという。
    悪友の歌川国芳と地本問屋の看板娘と共に繰り広げられる人情劇。
    江戸の浮世絵師を題材にした作品だと西條奈加氏の『ごんたくれ』が秀逸だったのことを記憶している。円山応挙、伊藤若冲、池大雅、与謝蕪村などなどが登場。
    それに比べるとメディアワークス文庫らしく、もっとライトな作風でした。時代小説にアレルギーのある方はこういうところから入ると、取っつきやすいかもしれません。

  • お小夜ちゃんのキャラがラノベすぎるとは思った。
    最後の清太のエピソードがなかなか秀逸。

  • 初読みの作家さん、あっという間に読了。あとがきにもある通り、主人公の蓮十さんはほんとにロールキャベツ男子(笑)野暮天ったらないf^_^;そしてその野暮天を好きな小夜ちゃんが可愛らしいです☆周りのキャラも良し。あらすじ的には不思議なお話というか、ミステリが絡むというか…そこは個人的にはふ〜ん…でした。江戸の街並みが事細かに書いてあって古地図とか見ながら読みたくなりました。

  • 大好きな江戸もの、謎解き、絵師という事で、期待したけど。
    不思議的にも、人情もの的にも、もう一つという所でした。
    もうちょっと登場人物のキャラが濃いと好みかな。

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