ノーブルチルドレンの断罪 (メディアワークス文庫 あ 3-8)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
4.08
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本棚登録 : 885
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048863698

作品紹介・あらすじ

美波高校の『演劇部』に所属する舞原吐季と、『保健部』に所属する千桜緑葉。決して交わってはならなかった二人の心が、魂を切り裂く別れをきっかけに通い合う。
しかし、奇妙な暖かさに満ちていた二人の幸福な時間は、長くは続かなかった。仇敵である舞原と千桜、両家の執拗な糾弾が勢いを増していく。そして、二人の未来には、あまりにも重く、どうしようもないまでに取り返しがつかない代償が待ち受けていて……。ポップなミステリーで彩られた、現代のロミオとジュリエットに舞い降りる、儚き愛の物語。悲哀と遺愛の第三幕。
イラストはワカマツカオリさん。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ3作目。
    今回でようやく「現代のロミオとジュリエットの儚き愛の物語」らしい感じに。
    名家の高校生の恋愛物語かと思いきやかなりダークでヘビーな中身。
    恋愛よりも彼らを取り巻く事件の方が印象強く。
    作品に没頭したという意味でかなり疲れました。
    最後も最後でかなり衝撃的。
    再終幕、どうなってしまうのやら。

  • 歩夢の普段の行動の秘密、緑葉と歩夢の関係、長谷見芽衣の死の真相など色々と衝撃的な展開が続くシリーズ第3弾。長谷見芽衣の事件の真相は読めたが、緑葉との関係は気が付かなかった。吐季と緑葉、お互いに仲を深めつつも、周りの環境が二人の恋を許さない展開は切ないなと思う。どんどん二人の関係を維持する環境が悪化していく状況でどんな恋の結末を迎えるのだろう。最終巻も読んでいきたいと思う。

  • どんどん好きになってく、このシリーズ。続きが気になる!早く読みたい!
    吐季の気持ちが少しずつ変化してきてると同時に、はじめから予測されてきた問題が大きくなっていく。時折でてくる切ない表現がたまらない。
    謎もフセンも多くおもしろい。引き込まれるし、サクサク読めるので、時間があるときに一気に読みたくなる作品です。

  • どんな未来が待っていても、想わずにはいられない

    全てを持っていながらもそれを捨てられるのは
    ただただ、相手の幸せを思うが故で

    冷たい雨の降りしきるその道に
    願わくは小さな一つの傘を……



    綾崎さんは文体からか、泥々してもなんか綺麗だよなと思った
    綺麗というか、サッパリしている?
    文語体だから仕方ないけど、女性の話し方が現実離れしてて少し違和感ある

    どんな風にラストを迎えるのか…
    緑葉の言う、たった一つの冴えたやり方、というのは何なのか
    この文句と同名タイトルのSF小説は悲しいラストだったのでとても気がかり…


    歩夢が欲しい←

  • 今回もまた残酷な「断罪」で、伏線の回収が見事だった。
    緑葉と歩夢についてはわかりやすかったけど、表紙と、第五話の吐季の絵と、出された結末にはただただ、びっくり。

    いよいよ次巻で最後。「告別」したはずの麗羅と、まっすぐな緑葉の覚悟が、心境が変化している吐季にどう絡んでくるのか。
    「完膚無きまでに終わらせる」「高貴な子どもたちの残酷な物語」と綾崎さんが言っていたので楽しみ。

  • 告別、と残酷を読み返してみると緑葉の生い立ちの秘密の
    かけらが散らばってた。「お兄ちゃん。」って言ってたり「誕生日は本当は一日前・・・」って思ってたり。

    とうとう長谷見の悪いとこが露見してきけど。
    麗羅のこともあり穏やかじゃない

    そして内容とは関係ないけど表紙好み。
    というか開いたとこで感動というかうれしさが。

    ところどころにこれから、につながる鍵が潜んでるんだなって
    改めて思った。

    このシリーズ、大まかな流れとともに
    ちょっとした事件の謎解きエピソードもまざってて
    バランス良くていい感じ
    歩夢、どうなるんだろう。

  • きれいに伏線回収していくなぁ、と。歩夢と緑葉の依存や甘やかしも、そういう設定なのだと思えばすんなり受け入れられなくもないのにひっくり返してきたのにはびっくりした。伏線だったのね…。最終巻ではどこまで結論が描かれるのかしら。楽しみです。
    一方で吐季はそれほどまでに緑葉のことが好きなのか?緑葉はそこまで吐季のことが好きなのか?がいまいち。未来を捨ててまで、お互いのことを思っているようには読み取れず。勘当されて、一人で生きてゆくということを、真剣には考えていないように思えてもやもや。私が恋愛小説あまり読んでいないせいかな。それとも、そこだけ異様に現実見すぎなのか。
    知らぬところであっさり人が死にすぎである…。そこにも物語があり、感情が渦巻いているのだと思うと切ない。

  • 最初は、痛い女とそれに巻き込まれる高校生達の日常推理物だと思っていた。が、こんなに規模の大きい話だったなんて…。みんなに幸せな結末が待っているといいな。
    『第二話 ディパーテッドの救済』が特に良かった。

  • 「現代版ロミオとジュリエット」。
    個人的に今まではイマイチぴんときていなかったキャッチフレーズですが、
    第3巻にあたるこの「断罪」で、ようやくしっくりくるようになりました。

    舞台説明とキャラ紹介が主だった「残酷」、
    麗羅の復讐と別れが主だった「告別」を経て、
    この「断罪」では舞原と千桜の家のこと、そこにおける吐季と緑葉の立ち位置、変わらず真っ直ぐな緑葉の想い、変わってきた吐季の想い、緑葉と歩夢の関係などがクローズアップされてきます。


    緑葉が決めた覚悟とは何なのか。
    4巻「ノーブルチルドレンの愛情」も楽しみです。

  • 読めば読むほど、
    ノーブルチルドレンシリーズが好きになる。
    毎回切なすぎる。
    愛情が温かすぎて辛い。

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著者プロフィール

2009年に第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し『蒼空時雨』(メディアワークス文庫)でデビュー。「花鳥風月」シリーズ、「ノーブルチルドレン」シリーズなど、メディアワークス文庫にて人気シリーズを多数刊行するほか「命の後で咲いた花」などの単行本も刊行。講談社タイガでも「君と時計と」シリーズ(全4巻)を刊行。恋愛青春小説の書き手として10代20代女性読者から多くの支持を集めている。

「2021年 『セレストブルーの誓約 市条高校サッカー部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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