マグダラで眠れII (電撃文庫 は 8-19)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス
3.63
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本棚登録 : 466
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048869850

作品紹介・あらすじ

異教徒最大の鉱山の町カザンに、近々入植があると気づいた錬金術師のクースラとウェランド。それは、工房のある町グルベッティが戦争の最前線ではなくなることを意味していた。二人はなんとかカザン入植の波に乗るべく、手柄を立てようと画策する。そんな時、二人のもとに"伝説の金属ダマスカス鋼"の噂が舞い込んでくる。どうやら鍛冶屋組合の若き長である少女イリーネが、その金属の秘密を知っているというのだが-。眠らない錬金術師クースラと白い修道女フェネシスが紡ぐ、その「先」の世界を目指すファンタジー。シリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 前巻と比較すると、穏やかな話の進み方な印象だった。比較的日常的な話を読む文にはいいかな。全般的に、ホロとロレンスより、ちょっとラブラブ度が上がっているし、あと、マグダラの意義などは、読んでいて身につまされるし。
    残念だったポイントは、1, 物語上のポイント(新しい場所に優先的に入植したい)がいまいち共感でき無いところ、2. 最後に明かされるネタがなんとも言えないところ、といったところだろうか。

  • ライトノベル

  • 前巻に比べるとあまり盛り上がりはない。カザンへの入植者に選ばれるために色々画策中。引っ張ったもののダマスカス鋼(に類似した物)の精錬については肩すかしなオチ。フェネシスのマグダラが見えてきた。が、本当にそれでいいの?(笑)今後はイリーネも仲間に加わる形になるのか、カザンに入ったらどうなるのか。

  • マグダラの2巻。
    普段行く図書館にはおいてないので、1巻からだいぶ経ってしまいました。

    ロレンスとホロのペアより、クースラとフェネシスのペアの方が初めからラブラブ度が高い感じがしますね。
    クースラがいろんなちょっかいを出すあたり、フェネシスが可愛くて仕方がない感じです。
    これからイリーネが仲間に加わることになると、2人の関係の変化とかも出てくるのかしら?
    3巻も一緒に借りてるので、続きを読むのが楽しみです。

  • 3月12日読了。図書館。伝説の金属と移ろう民の想い。

  • 理想郷が崩れ、新たな地を目指すために奔走する話。
    ちょっと身につまされる。

    日本刀の刃紋を思い出した。

  • 評価:☆4.5

    眠らない錬金術師クースラと白い修道女フェネシスが紡ぐ、その「先」の世界を目指すファンタジー第2弾。

    近々異教徒最大の鉱山の町カザンに入植があることを聞くクースラ達。それは工房のある町グルベッティが戦争の最前線ではなくなることを意味する。
    カザンの入植の波に乗るべく手柄を立てようと画策するが――?

    というのが今巻のあらすじ。

    心地よい会話の応答はいつも通り。
    ソペイテスのような食えないおっさんキャラの言葉の切り返しなんか特に好みです。

    未亡人であるイリーネをも容赦なく攻め立てるクースラですが、それだけ自分の夢を必死に追い求めていると思うとそこまで酷いとは思わないかな。
    全てを犠牲にしてでも夢を、マグダラを追い求めるのが錬金術師だというのならその在り方の方が自然に見える。
    フェネシスが錬金術師のことを子供みたいだと評したけど、そうなのかもしれない。
    そして子供っぽい、馬鹿だと言って一笑に付すのは簡単だけど、そうやって馬鹿みたいに突き進むっていうのは簡単にできることじゃない。
    こういうキャラが主人公なのは珍しいと思うから新鮮。

    クースラとフェネシスの仲は良い感じになってきましたねw
    俺がそばにいるとか、俺がそばにいるだけじゃ不満なのかとか、お前だから助けたんだとかもうほぼ告白じゃないですかやだー!
    フェネシスもまだちょっと信じきれないというか呑み込めないと言った具合なだけでまんざらじゃないのは明らかだし、もうお前ら結婚しちゃえよ(^q^)

    町娘verのフェネシスも似合ってると思うけどなぁ・・・w

  • 特に話の進展はなかった。雰囲気が良いね。

  • 一巻目がなかなか硬派で面白かったので、二巻目も購入。
    一巻以上に地味です!とても!(笑)
    一巻はまだ最後にアクション的な意味での盛り上がりがあったのですが、この巻にはそういう派手さはありません。
    言葉と言葉、意地と意地のぶつかり合いがひたすら描かれ、動きという意味ではとても地味です。
    でもだからつまらないのか、と言われたらそういうわけでもない。

    クースラの『ありとあらゆる手段を持って、目的の為に邁進する』姿勢は好きです。
    そのためには、『か弱い乙女』を利用することも脅すことも多少の乱暴をはたらくことも厭わない。
    性格悪いなこいつ、とは思いますが、性格が良くては生きてはいけない世の中であり、職業なんでしょう。
    その中で、フェネシスの頑固な素直さは清涼剤です。
    ただ、彼女も生まれ育ちのせいで色々と難儀な性格をしているのですが、それも少しずつ成長しているのが見ていてほほえましい。
    ウェランドの『ウルちゃん』って呼び方可愛いなって思いました(笑)

    しかし、暗喩隠喩まみれで文章がわかりにくいのは個性としても、ところどころ、『意味がわからない』箇所があるのは頂けない。
    よく考えればわかる、のかもしれませんが、『それ』とか『これ』とかが何を指しているのか分かりにくいので、そこで流れが止まってしまう。
    持ち味です、と言われたら、そうですかあ……としか言えませんが。
    ただ、基本的に『よく考えないとわからない』その文章が世界を構築する上で重要な要素になっているのは間違いないかな、と思います。
    何でもかんでも明かしてしまう『安易すぎて無味乾燥』な文章よりはよっぽどかみごたえがあって美味しいです。
    三巻がどういう方向に転ぶのかわかりませんが、読んでみようと思います。

  • 第2巻を読破。

    前回のラストで順風満帆かと思われたクースラたち錬金術師ですが、世間はそう甘くなかった、と。

    戦場の最前線だった町が、しばらくすると最前線ではなくなるかもしれない――という噂が届いて。

    彼らが住む町が最前線でなくなると、クースラたちの研究もろくに出来ないわけで。

    なので、クースラたちも新たな町へ入植するため、いろいろ試行錯誤するのです。

    前任の錬金術師がかなりすご腕だったらしく、鉄の精錬もなかなかうまくいかなくて。

    で、やっと見つけた“可能性”は伝説の金属・ダマスカス鋼を精錬する、というもの。

    聖歌隊から引き取られたフェネシスも、すっかり錬金術師の見習いっぽくなってますねww

    相変わらずクースラにからかわれているけれど。



    でもなんかクースラの気持ちもわかるなあ、とか思ったり。

    なんだかからかいたくなるよねww

    真面目で素直だからなあ。

    今回、クースラがちょっとうたた寝するシーンがありましたね。

    ふむ、ということは別に眠らなくはない、ということか。

    プロローグの灯りのやつ。

    あれちょっと実物がほしいと思ってしまいました。

    それくらい描写がすてきでした(*´▽`)

    クースラとフェネシスのやり取りもすてき。

    師匠と弟子というか、保護者と被保護者というか、恋人未満って感じもいいな、と。

    ラスト方面では思わずニマニマ(・∀・)ニヤニヤしてしまいました。

    さて、新しく鍛冶屋組合の組合長さんも仲間(?)になったことで、クースラたちは新しい町へ行けるのか。

    第3巻の発売が楽しみですね。

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著者プロフィール

第12回電撃小説大賞《銀賞》を受賞し、電撃文庫『狼と香辛料』にて2006年にデビュー。

「2023年 『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙IX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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