マグダラで眠れII (電撃文庫 は 8-19)
- アスキー・メディアワークス (2012年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048869850
作品紹介・あらすじ
異教徒最大の鉱山の町カザンに、近々入植があると気づいた錬金術師のクースラとウェランド。それは、工房のある町グルベッティが戦争の最前線ではなくなることを意味していた。二人はなんとかカザン入植の波に乗るべく、手柄を立てようと画策する。そんな時、二人のもとに"伝説の金属ダマスカス鋼"の噂が舞い込んでくる。どうやら鍛冶屋組合の若き長である少女イリーネが、その金属の秘密を知っているというのだが-。眠らない錬金術師クースラと白い修道女フェネシスが紡ぐ、その「先」の世界を目指すファンタジー。シリーズ第2弾。
感想・レビュー・書評
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ライトノベル
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3月12日読了。図書館。伝説の金属と移ろう民の想い。
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理想郷が崩れ、新たな地を目指すために奔走する話。
ちょっと身につまされる。
日本刀の刃紋を思い出した。 -
特に話の進展はなかった。雰囲気が良いね。
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一巻目がなかなか硬派で面白かったので、二巻目も購入。
一巻以上に地味です!とても!(笑)
一巻はまだ最後にアクション的な意味での盛り上がりがあったのですが、この巻にはそういう派手さはありません。
言葉と言葉、意地と意地のぶつかり合いがひたすら描かれ、動きという意味ではとても地味です。
でもだからつまらないのか、と言われたらそういうわけでもない。
クースラの『ありとあらゆる手段を持って、目的の為に邁進する』姿勢は好きです。
そのためには、『か弱い乙女』を利用することも脅すことも多少の乱暴をはたらくことも厭わない。
性格悪いなこいつ、とは思いますが、性格が良くては生きてはいけない世の中であり、職業なんでしょう。
その中で、フェネシスの頑固な素直さは清涼剤です。
ただ、彼女も生まれ育ちのせいで色々と難儀な性格をしているのですが、それも少しずつ成長しているのが見ていてほほえましい。
ウェランドの『ウルちゃん』って呼び方可愛いなって思いました(笑)
しかし、暗喩隠喩まみれで文章がわかりにくいのは個性としても、ところどころ、『意味がわからない』箇所があるのは頂けない。
よく考えればわかる、のかもしれませんが、『それ』とか『これ』とかが何を指しているのか分かりにくいので、そこで流れが止まってしまう。
持ち味です、と言われたら、そうですかあ……としか言えませんが。
ただ、基本的に『よく考えないとわからない』その文章が世界を構築する上で重要な要素になっているのは間違いないかな、と思います。
何でもかんでも明かしてしまう『安易すぎて無味乾燥』な文章よりはよっぽどかみごたえがあって美味しいです。
三巻がどういう方向に転ぶのかわかりませんが、読んでみようと思います。 -
第2巻を読破。
前回のラストで順風満帆かと思われたクースラたち錬金術師ですが、世間はそう甘くなかった、と。
戦場の最前線だった町が、しばらくすると最前線ではなくなるかもしれない――という噂が届いて。
彼らが住む町が最前線でなくなると、クースラたちの研究もろくに出来ないわけで。
なので、クースラたちも新たな町へ入植するため、いろいろ試行錯誤するのです。
前任の錬金術師がかなりすご腕だったらしく、鉄の精錬もなかなかうまくいかなくて。
で、やっと見つけた“可能性”は伝説の金属・ダマスカス鋼を精錬する、というもの。
聖歌隊から引き取られたフェネシスも、すっかり錬金術師の見習いっぽくなってますねww
相変わらずクースラにからかわれているけれど。
笑
でもなんかクースラの気持ちもわかるなあ、とか思ったり。
なんだかからかいたくなるよねww
真面目で素直だからなあ。
今回、クースラがちょっとうたた寝するシーンがありましたね。
ふむ、ということは別に眠らなくはない、ということか。
プロローグの灯りのやつ。
あれちょっと実物がほしいと思ってしまいました。
それくらい描写がすてきでした(*´▽`)
クースラとフェネシスのやり取りもすてき。
師匠と弟子というか、保護者と被保護者というか、恋人未満って感じもいいな、と。
ラスト方面では思わずニマニマ(・∀・)ニヤニヤしてしまいました。
さて、新しく鍛冶屋組合の組合長さんも仲間(?)になったことで、クースラたちは新しい町へ行けるのか。
第3巻の発売が楽しみですね。