路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)

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著者 : 行田尚希
  • アスキーメディアワークス (2013年2月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048913775

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路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)の感想・レビュー・書評

  • 表具店を営む美しい狐の妖怪・環に父親の絵を介して弟子入りした洸之助とその仲間の妖怪達との人情味深い日常を描いた小説。表具の奥深い作業が分かりやすく描かれている。

  • 「人間の話」
    自由に生きてきた彼が最後に描いた絵に込めた想いは。
    描かれている物が分かれば直ぐにその想いに気付けるであろうが、意味もなく眺めているだけでは絵に込められた想いには気付けないだろう。

    「天狗の話」
    肝試しの途中で消えた子供達が握っていた桜の正体は。
    どんな画家であろうと見てもらうために描いたのだから、無名だからという理由で他の作品と扱いを変えるのはあまり感心できないな。

    「狸の話」
    夜な夜な何処からか聞こえる悲しげな鳴き声の主は。
    当たり前のことだが元々対で作られた作品は意図があり二つに分けられているのだから、作者以外の人間が勝手に引き裂くのはやはり良くないのだな。

    「猫又の話」
    ある日を境に突然増えた女性客の間に広がる噂とは。
    直接伝える事が出来ない想いだからこそ隠れた場所に記したのだろうが、何処かで伝わればと思う想いもあったからこそ溢れ出したのかもしれないな。

    「狐の話」
    彼女が今の名を名乗り始めて裏仕事をした際の失敗とは。
    自分の姿形を写し取り尚且つ大切であった人達のそばに代わりにいるというだけで、とてつもない嫉妬心をあの絵の中で彼女は抱えていただろうな。

  • 設定と雰囲気は良いが、ストーリー性が薄い。
    サクサク読めて、記憶に残らないかんじ。
    次回作に期待。

  • どこの地方都市でしょうね。今時の地方都市は県庁所在地でもぱっとしなんですけど~地方都市に住む小幡洸之介は父が描き遺した絵の中で描かれているものが動くの気味悪く,情報通の同級生から聞いた路地裏に住む大妖に相談するべく,綾櫛横町にやって来て,妖怪達の祭りに紛れ込み,陽のある内に出掛けて加納表具店で環という女性と話が出来た。絵に籠もった思念を解放する裏の仕事をしている,500年以上生きる化け狐だという。父が遺した絵は一緒に暮らしていなかった自分の行く末を心配し,癌に冒されている最後の気力を振り絞って描いたものだったのだ。しっかり表装することで思念は閉じこめることが出来る。1枚だけを表装して残りは洸之介が環に弟子入りしてじぶんでやることになった。小学生姿の桜汰は天狗の王子だというが,小学校での肝試しで数人の友が意識を失って朝方に発見される事件が起こり,環は誰にも見向きもされない桜の絵が他の作品同様に見られたくて起こしていると見破る。化け狸の樹は結婚詐欺師だが心根が優しすぎて失敗ばかり。呉服屋の後家の相談は,店の中で鳥の鳴き声がするという内容だった。実家から衝立代わりの孔雀の屏風を持ち込んだら,こうなった。屏風は二双一組で雌の孔雀が雄の孔雀を求めて鳴いているのだった。薄汚れた実家に残された屏風の本紙を生かして表装を整えた。冷凍倉庫でアルバイトをしている雪女の蓮華は,普段は女子高生の姿をしている猫又の揚羽がアルバイトしていた先のカフェで女性客が増えた理由を突き止める。それは店主に仄かな恋心を寄せていた画家を目指しニューヨークに旅立った女性が,絵の裏に描いたミモザの思いが,額が割れて滲み出してきたのだった。美容師をやっている河童のジョージは,長野のタクシードライバーから,捜していた絵が見つかったと連絡を受けた。寺にあった絵に描かれているのは環,そのもの。それを見て環は固まってしまった。京の表具師が夭折したむすめの絵を見つめて嘆いているのを見て,娘に化けて驚かそうとしたのに,にっこり笑いかけられ,娘の振りをしている内に,情が移り,絵に対しても嫉妬心が湧いて,絵の表装にも失敗したからやり直したいのだという。バレンタインデーの後,皆それぞれ暫く用事があって店を留守にするという…いつまで待っても誰も現れず,横町であった出来事は夢だったのか,思い始める~語り部である男の子も,化け狐である環も,キャラが立ってないんだよね。そして誰もいなくなってしまった……という結末から,次が書けるかどうか悩んで,シリーズ化する可能性も残したと思われる

  • やはり少年が主人公で妖怪たちと交流するといえば、妖アパの亜流になってしまうね。

    こちらの主人公は良く言えばニュートラルで素直、悪く言えば無個性で。


    シリーズになってるようなのでもう少し読んでみてもいいかなぁ。

  • 短編連作。
    ありがちといえばありがちなんだけど、とある高校生が路地裏にあるあやかしの店に迷い込んでしまい、不思議な事件にかかわっていくって話。

  • 表具は珍しいなーと思ったけど、あの人達は実は妖怪、もまあよくある…で物足りないかなあ。

  • 人間に化けたあやかしが集まる綾櫛横丁加納表具店。店主の女表具師・環の裏の仕事は、曰くつきの絵を表装してあげることで怪異を鎮めること。

    まず表具師という仕事どころか、掛け軸の知識さえもほとんどなかったので、蘊蓄話が興味深く読めた。ストーリー自体はさほど展開の激しいものではなかったけれど、切なくなったり、ほっこりしたり、落ち着いた雰囲気の中で楽しく読むことが出来た。残念なイケメンこと化け狸さんのお話が一番好きかな。
    三部作のようなので、続きが楽しみ。

  • 2016/3/12図書館から借りた。

  • 掛け軸の表装を行う、表具店を舞台にした話。短編集の体裁で、この1冊に5話が収録されてます。
    文庫本の裏の紹介文には「人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語」とあるので、これだけで慣れた客層の方にはどんな内容だか見当がつくのではないかと(笑

    文章は、落ち着いた、静かな路地裏の空気のように粛々と進んでいく感じ。大どんでん返しとかはないけど、落ち着いて、安心して読める本でした。
    それぞれのキャラクターも、驚きはそこまでないけど、納得感があってしっくり来る感じ。特定の1人がというよりも、全体のバランスが取れてる印象です。
    何となく、雨の日とかに家でゆっくりお茶でも啜りながら読んだら素敵かもしれないと思った本でした。

    ちなみに、掛け軸を作る際の表装の手順に「裏打ち」ってのがあるというのは本書で初めて知りました。

  • 表具師という言葉からして初見だったんですが、冒頭の図や文中の説明などで対応可能でした。
    読み進めると掛け軸や表具師についての知識が深まります。
    第一巻は加納表具店のメインメンバーの紹介を兼ねたお話です。
    キャラクターとしては桜汰と兵助がお気に入りかなー。

    第二章の『天狗の話』が一番好き。桜汰がんばった。
    ミステリー要素も一番強い話かなーと。

    3巻まで出ているのですね。
    樹と環の行く末が気になりますw

  • 画に込められた想いがもたらす怪奇現象を解決する軽ミステリー。
    とりあえず楽しく読んだ。

    主人公洸之介を除き登場人物のほとんどが題名どおりあやかしなんだけど、作中ほぼずっとみんな人の姿だし、物語的にも、あやかしである必然のあるエピソードはあまりなかったかな。
    そう言う意味では、せっかくのあやかし設定をうまく活かせていない気がする。
    いやまあ、なにかと不思議ごとを素直に受け入れられるという利点はあるけど。

    5つのエピソードのうち、個人的には4話と5話が心に残る。
    4話は想いの隠し方がステキ。
    でもその内容が揚羽のエピソードだったらもっとよかったかな。
    5話は、他の話とは違い謎解きではないのだけど、ただ雪の中に佇む環さんの姿に心打たれた。
    本作のハイライトもその場面。
    雪の中佇む環さんの手を洸之介が取り、
    『帰りましょう。みんなの所へ』
    と告げる場面。
    おうおう、高校生、生意気だよ!(笑)

    でも、その後、みんなと連絡が取れなくなり、化かされたと思って落ち込む洸之介と、ラストの安堵感がやっぱりいい。
    ほっこりなれる物語だ。

  • ほとんど読んでて、無くした❗

  • 文章が軽くて読みやすいが、初版を読んだせいか誤字?誤植?が結構あった。それが気になって集中出来ない部分もあったりなんだり…

  • シンプルながらも、しっかりと描かれたストーリーに楽しませてもらいました。

    どこかで聞いたことあるかなぁ、という感じだがキャラクターに個性を持たせ、生き物らしい感情を芽生えさせようという試みを感じさせられた。

  • 【第19回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉受賞作! 綾櫛横丁の奥には、不思議な美女が暮らしている――】
     高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に日々悩まされていた。そんなとき、クラスメイトから「綾櫛横丁にいる大妖怪が、そうした事件を解決してくれる」という噂を聞き、半信半疑で訪ねることにする。丑三つ時を狙って綾櫛横丁の奥へと足を進めると、たしかに怪しげな日本家屋が建っていた。意を決して中へと入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして洸之介は、加納環と名乗る、若く美しい女性表具師と出会う――。
     人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。

  • ちょっと不思議な日常生活。路地裏の向こうは不思議の町でした。そんな感じ。
    絵にまつわる怪異を解決していく短編連作でするする読めます。
    隣に何気なく暮らす多様性を当たり前として描いているのがよいなあ。

    環さんかっこいい~。
    表具に詳しく腕利きなのももちろんだけど、普段着が着物で街へ出かけるときも着物なのすばらしい!
    着物姿でハンバーガー食べに行く姿に胸キュンでした。

    環さんの着物の色と、怪異が解決したときに生じる色がとても綺麗です。
    文庫の帯に「文字の向こうに色彩が見えた」とあってうんうん!って思ったり。

  • 【収録作品】第一章 人間の話/第二章 天狗の話/第三章 狸の話/第四章 猫又の話/第五章 狐の話

  • 怪しい噂の路地裏に住むのは不思議な美人表具師・・・最近多いあやかしモノですが、表具を取り上げているのが新鮮。絵は好きでも表具には興味持ったことなかったし^^;
    キャラは魅力的だけどまあありがちな雰囲気はあるかなあ。でもほろっとさせるところもあり、安心して読ませてくれました。

  • 2014.10.9高校生の小幡洸之介はバリバリのキャリアウーマンの母親と二人暮し。父親は日本画家で、長い間家を出ていたあと、余命半年の身体で帰ってき、残った時間すべてを使って絵を描いた。父親が残したほとんどの絵を画商や美術関係者に買い取ってもらった後に残った絵に不思議な現象が起こり、ひょんなことからそうしたことを解決してくれる場所があることを知る。友人から教えられたその場所は小さい昔ながらの煙草屋の隣の細い路地にある古い日本家屋。そこにいたのは二十歳前後の美しい女性。裏の表具師という彼女、そして、出入りする取り巻きたちの正体は…。父親が残した絵をきっかけに、洸之介と人ならぬ者たちとの奇妙な交流が始まる。最近、よく見かける妖もの、ちょっと苦手なので物語に入るのに時間がかかりましたが、それぞれのキャラクターが魅力的で楽しく読み終わりました。

  • 一つ一つがとても温かい気持ちにさせてくれる素敵なお話でした。
    特に一つ目の父親の絵に関する話では、読んでて涙が出てきました。
    表具については全く知らなかったけれど、これを機会にちょっと調べてみたいと思いました。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に悩まされていた。「そうした事件を解決してくれる場所がある」と耳にして訪ねると、そこはいかにも怪しげな日本家屋。意を決して中へ入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして彼は、加納環と名乗る、若く美しい女表具師と出会う―。人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。

    【キーワード】
    文庫・ファンタジー・妖怪・伝記


    +3+1+3

  • 「裏打ち」この言葉は表具から来ているのね。表に見える所ではなく裏打ちをしっかりすることで、100年先200年さきまで見据えた作品になる。物語りもしっかりした裏打ちがあって出来あがっている。次作も楽しみ。

  • 文体やストーリーはライトノベルだけあってやや若いけれど、キラリと光るものがある。「表具」という伝統にスポットを当てて物語を構成しているのも目新しく気に入った。
    もう少し表具の仕事について詳しく描いてくれると個人的には嬉しい。

  • 掛軸・表具、全く知らない世界だったので、とても新鮮だった。固いイメージがあるけど、奥が深い。。興味をそそられる。
    父親の絵に込められた想いには、涙。ほっこり温かくなる物語。

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路地裏のあやかしたち―綾櫛横丁加納表具店 (メディアワークス文庫)の作品紹介

高校生の小幡洸之介は、画家である父の作品が夜になると動き出すという怪奇現象に悩まされていた。「そうした事件を解決してくれる場所がある」と耳にして訪ねると、そこはいかにも怪しげな日本家屋。意を決して中へ入った洸之介が目にしたのは、驚くような光景だった。そして彼は、加納環と名乗る、若く美しい女表具師と出会う-。人間と妖怪が織りなす、ほろ苦くも微笑ましい、どこか懐かしい不思議な物語。第19回電撃小説大賞"メディアワークス文庫賞"受賞作。

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