- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048916226
作品紹介・あらすじ
分析部-それは部長たる赤村崎葵子がありとあらゆる事象を(勝手に)分析し、余人には甚だ想像もつかない驚きの(偏見含む)道筋によって(たいていはどーでもいい)結論を導く部活である。そう、彼女にかかれば結論はいつも薮の中。マトモに見える時はだいたい間違ってて、明らかに間違ってるように見える時は意外と…やっぱり間違ってる?無駄にこんがらがった分析の先にかの美少女が導く驚愕と脱力の結論を、キミは把握できるか!?っていうかむしろ許せるのかコレ!?ひらめきと口から出任せと、ほんのちょっとのサービスででっちあげちゃう新感覚日常分析系ストーリー。
感想・レビュー・書評
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一風変わった謎解きストーリーでした。各章はそれぞれ面白かったのですが、ラストのまとまりが悩ましいところでした。十階堂さんの書き方が好きなので楽しめました。霜月えいとさんは前々から気になっていたのですが、挿絵は予想の斜め下でした。でもカラーは何度見ても好きです。
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小説、特にミステリの褒め言葉「再読に耐えうる」作品。
何でも分析したがる葵子(通称テル)に振り回される主人公(通称カモトキ)2人の分析部の話。
学生日常ミステリと言うことで、
「古典部シリーズ」に良作という意味でも良く似ている。
最大の違いはヒロインが「私、気になります!」から探偵役まで全てやる点。
何より面白いのは、色んな人物が事件を「分析」はするが
「真実」は明かされないこと。
ヒロインを探偵役かつお馬鹿役にすることで、ミステリの推理をギャグに使ってて上手い。
「じゃあ語り部系主人公(男)を真の探偵に」と安易にしなかったのも評価が高い。
キャラクターもラノベ職(勇者、魔王、妹、中二病etc)に頼らず個性が立っている。
わざわざ後書きの後書きに「妹の裏分析」という「答え合わせ的な物」がある。
これはライトノベルの読者層への配慮だろうか?
ただ、各章の「真実」を明言しないのが、この作品のスタイルなので
あくまで「答え」ではなく、妹の「分析」なのが上手い。
ちなみに、この2人も「古典部シリーズ」と同じで
分析部(将棋部)でラブラブです。
末永く爆発しろ。 -
う~んこの外道オチ。 不意打ち。
分析とか言ってどんどん推理というか推測というか憶測というか想像というか妄想というか創作をふくらませていくのは楽しいですね。
それにしてもこんなに可愛くない妹キャラは希少だね。
裏分析のコーナーはなかなか面白かった。 -
『娯楽』★★★★☆ 8
【詩情】★★★★☆ 12
【整合】★★★★☆ 12
『意外』★★★☆☆ 6
「人物」★★★☆☆ 3
「可読」★★★☆☆ 3
「作家」★★★★☆ 4
【尖鋭】★★★★☆ 12
『奥行』★★★★☆ 8
『印象』★★★★☆ 8
《総合》76 B -
分析、飛躍する論理の組立、結論、そして……。コメディとしてニヤつける面もあり楽しく読めた。1巻の2話目で明かされるあるキャラについてのホワイダニットって結好みだなと思ったけど最後の最後で台無しだよ(褒。あと頭のゆるい読者への配慮に感謝
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構造が面白いし、終盤はかなり読ませる。しかし、前半はラノベ特有の無駄なモノローグが邪魔をして読みにくい。
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分析部の部長たる葵子があらゆる事象を勝手に分析し、想像もつかない驚きの結論に導くラノベ。
ちょっと推理もありなかなか見どころはあるんだけど、基本滑りまくっているギャグベースで進むのなんか読んでいて苦痛を感じることも…。
好き嫌いは間違いなく分かれる作品だと思いますが、バランスが悪すぎるので続きは読まないかな。 -
作中で登場するある謎、事柄に関して、ヒロイン、赤村崎葵子が分析を行うが、その分析は人が傷つかないような結論にしか行き着かない、といったお話。
他の登場キャラから別の解答も提示されるもそれも果たして真実かどうかは分からない。
何人かの意思や不確定要素が混じって出来上がった状況の見せ方がいい。
特に分析3、『ディティクティブを分析する』が好み。 -
うーん、よく分からない。
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一章がまるで面白くなくて、大ハズレかと思ったけど二章のとあるギャグが面白かったのが救い。構成の妙が笑いを作るのだと実感した。ギャグが多いけど九割スベってて、普段面白いラノベ読んでたんだなぁと感じた。ラノベで増えてきたミステリっぽい話とギャグがどっちもうまくいってなくて、この作品ぽく言うならツインラビットを追う者ワンラビットも得ず感が凄い。三章の探偵部みたいな集団は、出てくるとプロの書いたものっぽくないなと思ってしまう。妹は可愛くない。ボロクソに言ってきたが、この内容で連作短編に仕上げるのは凄いと思う。