オリンポスの郵便ポスト (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 130
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048926638

作品紹介・あらすじ

第23回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》受賞作品!

火星へ人類が本格的な入植を始めてから二百年。この星でいつからか言い伝えられている、ある都市伝説があった。
オリンポスの郵便ポスト。太陽系最大の火山、オリンポス山の天辺にあるというその郵便ポストに投函された手紙は、神様がどこへでも、誰にでも届けてくれるという。
――そう、たとえ天国へでも。
度重なる災害と内戦によって都市が寸断され、赤土に覆われたこの星で長距離郵便配達員として働く少女・エリスは、機械の身体を持つ改造人類・クロをオリンポスの郵便ポストまで届ける仕事を依頼される。火星で最も天国に近い場所と呼ばれるその地を目指し、8,635kmに及ぶ二人の長い旅路が始まる――。

感想・レビュー・書評

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  • 技術とか詰めの甘いとことかあるけど、金賞に値するやろ。

  • 同じような展開の繰り返しでちょっと面白くない。設定の得意さも生かせていないかなあ。

  • どこまでも赤茶けた大地が続く星
    火星
    郵便配達員としてその不毛な土地を駆ける少女のもとに
    ひとつの依頼が届いた
    「自分を、オリンポスの郵便ポストへ届けてほしい 」
    それは人々の間で語られる夢物語
    そのポストに投函された手紙は、宛先がどこでも必ず届くのだと
    殆ど信憑性のないお伽話に顔を歪めながらも少女は
    依頼主であり届け物でもある、その鋼鉄の手をとるのだったーー

    ****以下感想ネタバレあり****

    新鮮な設定とポンコツロボットが登場するので購入
    テラフォーミングを試みた火星での物語

    旅をする2人の掛け合いは徐々に軽快さを増し
    物語の謎も次々と明かされていく
    肝心な、メテオストームの真相はわからないままだけど、
    どうやら2巻が出るようなので、そこで語られるのだろう
    火星を見舞った災難、そして地球はどうなってしまっているのか?
    気になる展開だ

    ただ
    中盤以降の誤字などがひどかった!!
    でびゅー作だもの仕方ない仕方ない……と我慢して読み進めていたけども
    単純な誤字脱字だけでなく、助詞や文がおかしかったりとか、口調が変わってしまったりとか
    いやもう締め切りに大変追われていたんだなと凄まじく伝わってくるほど目に付いた
    こういうの、担当編集さんはあまり細部まで見ないんかなぁといつも思う
    編集に時間がないなら、誰か1人初めての読む読者を用意して読ませたらいいのに……まあ、ダメなんでしょうね
    そこがすごく惜しかったのと、
    ジャックが怒りに任せて玉座の背もたれに拳をめり込ませるシーンはさすがに無理があるのではwと苦笑してしまった
    頭の横を殴ったってことなのかな

    あと、ラストの戦闘シーンで
    うわぁここは唯一残された楽園なんやぁ!
    と目をキラキラして見ていたらソッコー踏み荒らされてて
    おいおいおいって感じでしたね!

  • これは良いボーイミーツガール。火星の荒野が舞台のSFかと思いきや、古き良き物語だった。

  • 一本の心に沁みる映画を見終わったような、切なく愛おしい感情に、読了後包まれた。

    「手紙」の持つパワーは、計り知れない。

  • 絶望の中に希望を見い出す、そんなお伽話のようなテーマに、火星にある太陽系最大の火山オリンポス山を絡めてきた、電撃大賞選考委員奨励賞受賞作。

    少しSF要素も盛り込み、各々過酷な過去を持つ男女(?)の火星冒険譚&過去を超克する物語。死に場所を求める者と、生き別れた両親を捜す者。そんな2人の8000kmを超える旅は、突飛ではないが丁寧な構成で、火星という場所が持つ舞台効果を活かし、きちんと泣き所も持ってくる。やはり、気持ちを直球で投げられると、心に刺さる。

    助詞の使い方や言い回しで気になるところはあれど、良作。

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著者プロフィール

第23回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を『オリンポスの郵便ポスト』で受賞、同作品でデビュー。同作は第49回星雲賞の参考候補作にも選出。叙情的な筆致で感情を揺さぶる物語を描く、気鋭のストーリーテラー。

「2020年 『さいはての終末ガールズパッカー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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