- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048926751
感想・レビュー・書評
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読みやすくて、「青春」って感じで良い作品だと思いましたが、私の好みではなかったです。
しかし、亡くなっても、関わった人たちが生き続ける限り、完全にこの世界からいなくなることはない、という考えは、好きです。
あとがきで、本作品が作者の経験を一部参考にされている事を知り、切なさが強まりました。
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大切な人が、突然死ぬのと余命宣告され残された日々を生きるのでは、どちらが辛いだろうか…? 愚問と知りながら、そんなことを読後に考えました。
高校生の主人公・卓也にとって、姉が前者で不治の病の少女・まみずが後者に当たります。どこかなげやりに生きてる卓也がまみずと出会い、「死ぬこと」と「生きること」の意味に向き合っていきます。
大人のためのラノベをコンセプトにした文庫レーベルだけに、胸キュンのラブストーリーはスラスラ読み進められ、若い方々の支持も多そうです。
発光病という設定と事故死した姉の扱いに少々違和感をもちましたが、高校生の二人が悩みつつ運命を納得して乗り越えていく展開には、吸い寄せられました。
著者があとがきに「理不尽、辛く酷い世界で死にたくなることもあるけれど、それでも生きていこう、と思える小説を書きたかった」と記しています。
この意図することに共感し、行きつ戻りつしながらも生と死を前向きに捉え、救われる二人の姿が、温かな気持ちにさせてくれる物語でした。 -
素敵なお話でした。
泣けました! -
なげやりに生きる少年と、発光病という難病におかされた余命わずかの少女のラブストーリー。
実写映画化されただけあり、小説ながらとても”映像的に綺麗”です。映画は見ていないですが、文章を追っていくだけでも桜、夜の街や海、学園祭、月夜に輝くヒロインの身体、空へのぼってゆく煙など、情景が浮かぶようでした。
難病におかされた相手と出会い、交流を深めながら、最期のときをどう過ごすか……。いわゆる難病もののライト文芸で、大枠だけをとってみるとよくある話ではあるのですが、作者さんの死生観、宗教観が見える気がして割とこういうジャンルは好きです。
あとがきを読むと、半自伝的小説でもあるのでしょうか? -
高校1年の男子が主人公
「発光病」で入院しているクラスメートの女子
との出会いが彼を変えた
発光病で余命宣告された彼女の願いを
彼が叶えていくのだが
著者の言葉もあったが登場人物たちがちょっと
変わってる感じはありました
物語はうまくまとまっていました
その後の話もでているようだが機会があったら
読んでみたいです -
架空の病気の症状がヒロインのラストシーンをとても幻想的にしている。
大まかなストーリーはよくあるようなもので、病気に少しファンタジー要素があるけれど、ファンタジーになりすぎずに丁度良いバランスだった。 -
結末が分かっている物語は、過程で決まる。と、当たり前のことをそれっぽく言ってみたけど、第23回電撃小説大賞の大賞受賞作2作目は、高校生の愛と喪失の青春小説だった。
正直、昨今この手の展開には食傷気味だったが、本作は台詞で良さを出している。謎の不治の病は演出のためのパーツと感じてしまったが、男女が一冊のノートを通じて心を通わせていくさまは、突飛さはないが温かい。そして互いの本心をさらけ出していく箇所の台詞の勢いが良い。
構成の緩急に違和感を感じる箇所はあれど、全体はまとまっている。また読んでみたい作家。 -
「君の膵臓をたべたい」と近い、病気にかかったヒロインとの恋愛物語。個人的にキミスイが大好きで、同じような満足感を得られるかと思い読み始めました。
比較してしまうと想像していたよりは淡々とお話が進んでいき、気がついたら終わりという感覚で、読み終わった後に浸っているというよりかはさくさくっと軽く読める感じを受けました。
リストを達成していく中で卓也との恋愛関係も非常に明確に表されており、これこそ王道!という恋愛作品ですね。
個人的にはことがうまく行き過ぎている感じがしたのでもう少し物語序盤の設定に深みを出した方がいいと思いました。 -
高校生らしい部分、青春を楽しんでる部分もあるけど、全体的に暗い印象。
読む前から、だいたい最後のイメージはできていたけど、後半に少しウルっとなった。
切ないストーリー、泣きたい人にはオススメ。
読みやすいから、学生さんにもオススメ。