お隣さんは小さな魔法使い

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 74
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048929943

作品紹介・あらすじ

もしも、あなたが困っていて、助けを必要としているのなら、窓や玄関、門など目立つところに銀色のリボンを結んでおくといい。優しい魔法使いが助けてくれるかもしれないから――。ちょっと不思議で心温まる物語。

感想・レビュー・書評

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  • シャルロットが強引過ぎかなとも思いましたが、優がダウナーなので良いコンビ。
    結末まで読むとシャルロットのやりたかった事も分かって暖かい気持ちになります。
    しかしシャルロットは可愛いは正義としか言いようがない。

  • 文庫をよく目にするメディアワークスのレーベルで単行本として出しているからさぞかし気合いが入っているのかと思いきや、そういうことではないようだ。

    誤字脱字が多い。
    ・P127L8「経営部」→「経営学部」
    ・P139L16「量が多い言って言うか」→「量が多いって言うか」
    ・P259L10「両手でプードル抱き」→「両手でプードルを抱き」
    結構ハイスピードで読んでも目に付いたからもっとあると思う。
    ほんとうにラノベレーベルはこれを何とかしてほしい。
    作品のおもしろさがどうこうの前に商品価値がない。
    私が読んだのは初版なので後に修正されていることを願う。

    物語の内容については面白くないわけではないが、子供向けだ。
    しかも「児童文学」というほど練られたものでもない。
    三つの短編の個々の話は悪くはなかったが、そこから主人公優一の話への繋げ方がお粗末すぎる。
    ずいぶんあっさりとした終わり方で、優一がなぜ救われたのか、本当に救われたのか分かりづらい。
    そもそも優一の内面の描き方が軽いので、物語の初めと終わりの差が感じられない。

    それと、シャルロットは終始優しく頭のいい子どもだったが、そのせいで人間味が感じられず、優一を救うための物語上の小道具にしか見えなかった。
    彼女にも物語があるとよかった。

    本編のあとに4つのサイドストーリーがあり、そこで後日談やシャルロットの物語を読めるものと期待していたが、蛇足とも違うようなあってもなくてもどうでもいいような短編だった。

  • 「The First trial」
    庭の木に引っかかったビニール紐。
    根が傷付くなどの知識は無く、ただ元気が無くなり花も咲かない木はいずれ何かしらの処置が取られると思いあの場に埋めたのかもしれないな。
    自分も親になって初めて親の気持ちが分かるのだろうが大きな溝が出来てからじゃ、どちらか一方が折れようと片方が突っぱねれば元通りにはなれないもんな。

    「The Second trial」
    銀色の糸が織りこめられた髪飾り。
    彼女は良い意味で積極的だが彼が居なくては、ただ場を混乱させ下手したら取り返しのつかないことを仕出かしてしまいそうで見ていてハラハラするな。
    確かに恋する相手に聞く内容にしては本人の事よりも家族の事に関することが多く感じたが、たったそれだけで勘づく彼女はやはり魔女の卵だな。

    「The Third trial」
    毛に覆われた隙間から見えた首輪。
    視界に入った銀のリボンの持ち主全てを助けようという思いは素晴らしいが、人間・動物見境なく助けようとしても言葉が通じなければ困難の方が大きいだろうな。
    最後のリボンと思いきや、彼との思い出の品は渡せないと何処かに置いてきたのか手に入らなかったが最後に要求する相手が予想外だったな。

    「Epilogue The Last trial」
    彼が物干し竿に何度か掛けた縄。
    こんな事があったら、どれだけ心が強い人だったとしても自分を責めて無気力感に襲われ日々の生活すら億劫になっていってしまうだろうな。
    彼女が彼を連れ回して色んな人と関係を持たせた理由はここにあるのかと驚いたが、全ての銀のリボンの始まりは彼のSOSからだったのかもしれないな。

    「『ウェールズの小さな魔法使い』」
    苦しい時その場に行けば会える人。
    下手な励ましの言葉よりも、無理なくて笑えばいい事があると言ってくれる人の方が助けになるのかもしれないな。

    「『新米お姉ちゃんと小さな魔法使い』」
    一人抱える思いは複雑な家族事情。
    お姉ちゃんと呼ばれるのは嬉しいこともあるが、やはり年上なのだから我慢してと言われるのは何歳になろうが寂しいし少し辛いだろうな。

    「『ふわふわパンケーキと小さな魔法使い』」
    張り切って作ったパンケーキ。
    どんな出来であろうと、大切な娘が作ってくれた料理というだけで大きな価値があり嬉しいプレゼントになるのだろうな。

    「『サンタクロースは小さな魔法使い』」
    最悪なクリスマスの思い出が。
    仕事で疲れている彼の言い分は分からなくもないが、その後の結果はあくまでも自分が家族に行ってきた事が戻ってきただけなのだからある意味自業自得だよな。

  • 魔法使いの修行と言いつつ、現実でやるとお節介だと言われそうな…
    でもシャルロットが可愛いし、周囲の人たちが救われていく様子にほっこりします。

  • どこかのハーブティー屋さんを思い出すな……
    そんな気はしたけど、家族みんないなくなってたとは……

  • いい感じで読みやすい。
    GW明けの重い気持ちに対しては、ちょうど良いぐらい。

  • 隣に引っ越してきたのは、とびっきり可愛いハーフの10歳の少女、シャルロットだった。

    シャルロットは自分を魔法使いの見習いで、この夏の間に誰かの役に立ち、銀のリボンを3つ集めなければならないと言った。

    困惑する優一と一緒に、街の困っている人の手助けに奮闘した夏。

    娘と仲違いしたままだった老婆の庭の手入れ。
    優一の大学の同級生の恋の手伝いからわかった兄妹。
    世話してくれた人のことを思っていた猫


    大切な家族をいっぺんに失い、本当は悲しみのどん底にいた優一の心。

    その他魔法使いの短編。
    p93でおばあさんの娘の名前が美晴から突然晴海さんになってて誤植に拍子抜け。

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著者プロフィール

有間カオル (ありま・かおる)
『太陽のあくび』で第16回電撃大賞メディ アワークス文庫賞を受賞しデビュー。
他に『 魔法使いのハーブティー 』、『 招き猫神社のテンテコ舞な日々 』( KADOKAWA )、 わすれな荘シリーズ ( 角川春樹事務所)、『気まぐれ食堂 神様がくれた休日 』( 東京創元社 )、『 青い花の下には秘密が埋まっている 四季島植物園の静かな事件簿 』(宝島社) など 。

「2022年 『氷住灯子教授と僕とYの世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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