神様の御用人7 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1407
感想 : 105
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784048933278

作品紹介・あらすじ

朝を迎えるごとに記憶を失ってしまう月読命。彼の御用は、こんな自分を支えてくれる実弟・須佐之男命への贈り物を探して欲しいというものだった。
 いつも通り行動を起こす良彦だったが、それはやがて予期せぬ方向へと一同を導くことになり……。
 一方、穂乃香はとある女子生徒と「月」をきっかけに距離を縮め、次第に彼女の心に寄り添っていく。
 記紀に伝えられることなく葬られた神々の秘密が今、月光に晒される――。

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと泣ける。今回は黄金があんまり出てこなかったのでさみしぃ・・・

  •  萩原良彦(はぎわらよしひこ),25歳フリーター。神様の御用を聞く御用人に任命され,アルバイトの合間に各地を飛び回っている。
     方位の吉兆を司る方位神の黄金(こがね)。甘いものには目がない,もふもふの狐神。

     長編で,今回の御用神は月読命(つくよみのみこと)。銀の双眼は冴え冴えと光り,長い銀髪は後ろで一つにくくり,透き通るような白い肌。
     そして,月読命の記憶は,その日を限りに消えてしまう。
     そんな月読命からの御用は,弟の須佐之男命(すさのおのみこと)に恩返しをしたいというものであった。

       ☆

     須佐之男命は,神様の御用人でも度々出てくる,畏怖,畏敬の念の対象とも言える神様。
     そんな怖い神様だけでなく,大国主神(おおくにぬしのかみ),須勢理毘売(すせりびめ),大気都比売神(おおげつひめのかみ)など,過去に出てきた神々も登場。
     この話では,何かを知っている黄金が,良彦と距離をおいているので,可愛いもふもふの狐神の登場シーンは少ないかも。
     さらに,大主神社の娘,吉田穂乃香と高校の同学年の松下望との話も絡んできます。

     とても壮大な物語でした(ざっくり)。
     でも,神々の話なのに姉弟愛とか家族愛だとか,いろいろ考えました。
     案外,神様も人に近いものなのかもしれない。

     付録の神様系図,ぱっと神様たちの関係がわからない人にはとても便利です。
     いやあ,神様たちの漢字がもう難しいし。しかも神様の漢字表記はたくさんあって,サクッと変換できないし。レビュー書くのに困ります(笑)。

  • 感想
    今回は黄金と良彦のコンビが微妙な感じだった。そして、巻末に須佐之男命から黄金に記憶を失っていないつもりか?と尋ねられ、次巻では黄金自身に関する御用になるかもしれない。

    穂乃香も高校卒業間近で良彦との進展もこの巻ではなく、次巻に期待。

    あらすじ
    須佐之男命の兄である月読命から御用を頼まれる。月読命は良彦の勧めもあり、自分の荒魂を取り戻すことを御用とする。須佐之男命に尋ねるも、兄の荒魂を食べてしまったと言われる。真相を暴くため、良彦と月読命は出雲に向かう。

    一方、穂乃香は、美術室で月の絵を描いていた望と出会い、友達になる。望は竹取物語に惹きつけられるものがあるという。

  • 今回は、三貴子のお話。シリーズの最初の頃のお話と比べると重みがあります。文章も重みが増しています。読み終わった後は、満足感と爽やかさを感じました。
    穂乃香ちゃんに同性のお友達ができました。本当に良かった。御用のお話とは別に、2人の大学生活のお話も読んでみたいてあ。

  • シリーズの中で一番好きかな。
    マイナーな月読命がメイン。

  • 今回は天照大御神、月読尊、伊邪那岐命の三貴神の謎が御用人のお題という壮大な長編。
    竹取物語と絡めた解釈に加え、三貴紳の人格(神格?)にもオリジナリティがあり、またそれらを上手く物語として成立させているところが素晴らしい。
    御用人を支える方位神や大国主命の優しさも良かったです。
    松尾大社の存在は知っていましたが、これまで参拝したことがなかったので、今度是非行ってみよう。

  • なんだよこの三姉弟のややこしさは!!!(´;ω;`)
    いろんな想いがところ狭しと詰まっていて、とりあえず泣いた。
    良彦の成長というより神々の成長なのかもしれない。

    瑠璃の満月をみつけてしまったら、わたしはまたあの家族を思って泣いてしまいそう。

  • いやー、今回は本当に良かった。まだシリーズ終了ではないけど、一番良かった。
    これが真相なのか、と思ってしまうほど、きれいにまとまっていて、壮大な物語。
    須佐之男命と月読命、天照大御神という超有名な三貴子に関わるお話。荒ぶる神といわれる須佐之男命の兄への想いが、泣ける。
    大国主神と良彦の関係も、神と人を超えて、いい友情だな~と。

    付録の神様系図、わかりやすくて便利でした。
    少し前に京都の神社をめぐった。今まで御祭神を見ても、誰が誰だか…と思っていたが、今回見覚え、聞き覚えのある御祭神の名を見て、ひとりニヤけてしまった。

  • 月読命はお気に入りの神様で期待して読み始めました。

    神話の解釈は新鮮で、とても納得もできて読み応えありました。そしていつも思うのですが、神様のキャラが立っていてこのシリーズは大好きです。当初は電子書籍で読みましたが、今回audibleでもラインナップされていて久しぶりに楽しめました。

    さてさて、内宮別宮としての月読命のお社はイザナギとイザナミと並んで祀られていて温かい感じがしていいところですよ。

  • 今回は長編・一本ものです。

    「瑠璃色の満月が昇るとき、きっとまた会える」

    糞尿まき散らし事件も、そういうことだった・・・のかもしれない。
    荒ぶる神のやさしい物語でした。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大賞で<メディアワークス文庫賞>を受賞。「空をサカナが泳ぐ頃」でデビュー。

「2023年 『神様の御用人 継いでゆく者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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