- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048970242
作品紹介・あらすじ
1927年、ロシア。美しい父親の歌声に包まれて、貧しくも幸せな日々を過ごしていた少女フィゲレ。しかし革命後の混乱により、父と娘は無情にも引き離されてしまう。少女は深い霧の中、離ればなれになった父を探しに、ひとり遙かな旅に出る。かすかに耳に残る父の子守唄を胸に抱いて…。ロシア、ロンドン、パリ、そしてニューヨーク-ヨーロッパ各国が戦乱に揺れた激動の時代、故国の言葉や愛する人々を失いながら、少女は旅行く先で生きぬくすべを見いだす。幾度となく涙を流した黒い瞳にも決して諦めの色が宿ることはない。強く儚い少女の歌声は、やがて触れ合うすべての人々に届いてゆくのだ-。監督サリー・ポッターが「20世紀を生き抜いたすべての人へ」という思いを込めて自ら筆をとった、切なくも力強い讃歌。
感想・レビュー・書評
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「劇的な運命に翻弄される」話だけど、物悲しい静かな流れで淡々と紡がれていく。名前や言葉を変えなきゃいけなかったり、落ち着いて住む事も出来なかったり、弱い立場の悲しみは、今でもあるよね。いつになったら終わるのか(+_+)
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ロシアからイギリス、フランス、アメリカへと渡るユダヤ人少女の物語。戦争によって村を襲われ、移民の子として距離を置かれながらも、自らの生きる道を見付ける。
表紙の酒井駒子の絵に惹かれて手に取りました。映画の監督が自ら筆をとった作品。淡々とした筆遣いで、登場人物の行動により感情を表しています。それはある意味映画的な手法なのでしょうか。かなりスピーディに物語が展開し、主人公の前を様々な人々が走り去っていきます。そこに運命と時代に翻弄された主人公の想いがあるのでしょうか。
作中で印象的に使われている歌を知っていれば、そこで感じるものも大きくなるのかも知れません。映画だとそれこそ効果的に使われているのでしょうね。映画も見てみたいと思わされました。 -
耳に残るは君の歌声読んだ。こんなバリバリ戦争の話だったのね。全然しらんかった。なんかあまりに哀れな人たちの話。しかしストーリーはサクサク進みすぎてビックリだ。イギリス編の短さは異常。アメリカに行くはずがウボァーってやってたら一瞬で大人になってる
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人種差別やジプシーの世界を描いた作品。先に本を読んでから映画を観たけど、どちらも静けさが心地よくてスキ。
映画は青みがかった冷たい暗い色味の映像で、淡々としたイメージ。
無駄な台詞が少なくて、静かな感じなのだけど、その分音楽が生きてたかな。
多分、本読んでから映画観たから両方理解出来たのかも。片一方だけだと物足りないかも。 -
映画見てから読んだほうがいいと思う。読みやすい文章。
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古本屋で、表紙の絵と素敵なタイトルにひかれて購入して最後まで読みましたが、なんだかあまり好きにはなれませんでした。
シナリオとかを追っていくと面白げな作りになっていると思うんですが、物語の運びが単調というか、私にとってあまり入りやすくないようでした。
映画のノベライズ本(ですよね?)ということを知らずに読んだので、映画を見ていたらもっと違った感想が抱けていたかも。文章だけだと、イメージが湧き辛いというか…内容がどうしても薄く感じられてしまうようです。
今度映画見てみようかなあ…物語の舞台や主人公の女の子の背景がかなり壮大なので、これが映像になるとどうなるのかちょっと気になります。 -
●英?
なんか、ジーンとくるものがある。 -
さまざまな場面でさまざまな言語によって歌われる歌詞が美しく、物語を盛り上げます。ラストがちょっと物足りない観はありますが、好みです!坂井駒子さんの装画も美しい。
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表紙とタイトルにつられて借りてみたけど…微妙。出だしは良かったんだけど。翻訳もあんまりうまくないと思うし。中身も…。歌が好きだから借りたってのもあるんだけど、どこかにもっといい歌い手の話の本がないかなぁ。