バロック音楽 (講談社現代新書 291)

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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061156913

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  • (1980.03.27読了)(1980.03.15購入)
    *本の表紙より*
    バロック音楽は、ある意味で最も現代的な音楽である。一切の先入観を必要とせず、虚心に音の美しさに浸りきらせる純粋さ。楽譜は見取り図にすぎず、ジャズにも似て即興演奏が重視され、聴く者の心に応じた多様な接近が可能となる。バッハやヴィヴァルディに象徴されるようにロック・ファン、ポピュラー・ファンにまで幅広く愛されている理由であろう。本書は、バロック音楽に関する最良の解説書であり、ファン待望の書である。

    【目次】
    バロック音楽との出会い
    1 ヨーロッパ音楽の流れ
    2 バロック音楽の魅力
    3 楽器が語るバロック音楽
    4 オペラと宗教音楽 イタリアの声楽音楽
    5 新しい様式をもとめて イタリアの器楽音楽
    6 優雅な宮廷音楽 フランス
    7 革命と音楽の運命 イギリス・スペイン
    8 「音楽の国」の誕生 ドイツ
    9 バロック音楽の完成 バッハとヘンデル
    バロック音楽と日本人
    あとがき
    バロック音楽史年表
    索引

    ☆音楽の本(既読)
    「名曲をめぐる」大田黒元雄著、音楽新書、1955.05.05

    著者 皆川達夫
    1927年4月25日、東京生まれ
    東京大学文学部卒
    1955-58年、1962-64年欧米に留学
    NHK・FM「バロック音楽の楽しみ」解説者
    イタリア共和国カヴァリエーレ勲章受章
    立教大学名誉教授

  • バロック音楽の時代的な位置づけや、その様相、特徴を俯瞰できる。何より著者の皆川さんが、自分の意見(ヴィバルディを好まないこととか)は記しながらも、それを当然のように誇張したり押し付けたりするのでなく、謙虚に、客観的に終始音楽について考え、伝えようとする姿勢に感銘を受けた。
    バロックの特徴としての、ダイナミクスの非漸次性や、ホモフォニックの登場、ドラマ性、自由さといったものが前よりも少し理解できてきたような気がした。バロック期にオペラや歌曲がこんなに大きな位置を占めていたのかと思った。

著者プロフィール

訳:音楽学者(1927- )。1951年東京大学文学部西洋史学科卒業。1955-58年アメリカに、62-64年にドイツとスイスに留学。著書:『洋楽渡来考――キリシタン音楽の栄光と挫折』(日本キリスト教団出版局、2004年)など。


「2013年 『イェッペセン 対位法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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