病める岸 (講談社文庫 わ 1-1)

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著者 : 渡辺淳一
  • 講談社 (1975年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061312890

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病める岸 (講談社文庫 わ 1-1)の感想・レビュー・書評

  • 初期医療小説6編を収録しています。

    「プレパラートの翳」は、大学でチフス菌の研究をしている無給医の男が、菌に魅せられるようにしてチフス菌をばらまく犯罪へと駆り立てられていった話。

    「血痕追跡」は、交通事故で死亡した少年の遺族が、医療ミスがあったのではないかと病院に言い立ててくる話です。彼らは、少年はA型だったにもかかわらず、病院が間違ってB型の血液を輸血したと主張します。少年の治療を担当した医師の関場威一郎は、少年の血液型を調べて病院側に誤りがなかったことを確かめるとともに、幼い少年を亡くした両親の気持ちにも思いを馳せます。

    「点滴」は、回復の見込みのない悪性貧血の患者に対する輸血が、健康保険の適用にならないことが決定され、患者とその家族と直接接する医療の現場で矛盾に直面する医師たちの姿を描きます。

    「セックス・チェック」は、日本中の期待を背負う女子スピード・スケートの伊原寿美子の話です。自分の身体が世の多くの女性たちと違っているのではないかとひそかに思い悩んでいた彼女は、次の大会でセックス・チェックがおこなわれると知らされ、人知れず苦悩します。

    「黄金分割」は、鼻の整形手術を受けて銀座のナンバー・ワン・ホステスの地位に昇りつめた槇子という女性が、彼女の手術を担当した瀬田医師と再会する話。

    「十五歳の失踪」は、人工透析を受けなければ生きていくことのできない15歳の少年の苦悩と、彼がくだした一つの決意の顛末を描きます。

  • 人工透析をしなければいきていけない少年の周りからは見えない苦悩を描く。他いろいろ。

  • 「失楽園」を書いた渡辺淳一の短編集。失楽園と同じ人が書いたとは思えないような、恋愛のれの字も無い作品。こっちの方が好き。もと外科医だけあって、知識がしっかりしている分面白かった。精神的に病んでいる人々の話。

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