ひつじが丘 (講談社文庫)

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著者 : 三浦綾子
  • 講談社 (1980年9月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061316492

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ひつじが丘 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 牧師の娘として生まれながら、人間くささを感じさせない完璧な両親に疑問を抱く奈緒実。和風美人であることを鼻にかけつつ、奈緒実の抜きん出た容姿に敵意を抱く、社長令嬢の輝子。輝子に理不尽な暴言を投げつけられ困惑する大人しい気性の京子。

    彼女らを受け持つ教師の竹山、京子の兄で絵描きの良一。主な登場人物はこれだけ。かなり狭い世界のストーリーである。

    娘に言い寄る相手の本性を見抜いて反対する親、反対されたことによりかえってムキになる娘…ありがち。。

    結局反対を振り切って一緒になるも、夫はろくでなし。「愛することは、ゆるすこと」を胸に、なんとか彼をゆるそうとするがゆるせない潔癖な妻。

    私もこの夫はゆるせないかなぁ…
    何が悲しいってジンギスカンが大好きでこのタイトルに惹かれたのに、一度もジンギスカンが登場しない…。ジンギスカンジンギスカン…食べたい。

  • この夏の私の課題図書です(笑)夏休みが始まる前に読み終わってしまったけど(笑)
    塩狩峠を貸してくれた友人に貸してもらいました。三浦綾子第二弾(笑)感想文を書きます←

    率直な感想を述べますが、この本を読んでいた大半はイッライラしていました。この物語のテーマは「愛」…「赦し」でもいいかもしれないな。

    正直なところ、感想を書けるほど心が落ち着いていません。ぐちゃぐちゃとして。
    言いたいことは、ほんまに山ほどあるんです。山ほど(笑)
    でもまとまらなさそうやし、今言えることだけ書いておきます。

    この本読んで、思い出した事があります。以前友人と確立した名言「男への慈悲は、女をだめにする。」正に。笑 女って、すぐに「あの人には私しかいない」とか、「あの人は私がいないといけない」とかって、自惚れてしまうんですよね。恋愛って、自分を客観的に見る勇気を持たないといけないんですよ。ほんとに。

    一応私だって過去の経験からここに感想を述べているつもりです(笑)
    主人公の奈緒子なんか、数年前の自分を見ているようでした。若かった。笑

    赦すということは、我慢することじゃないんですよね。

    もっと言いたいことあるんやけど、これぐらいにしとこうかな(笑)

  • なんだかとても嫌いだった。会話文のうまさ。人物の動かし方、場面のうまさ。勉強にはなった。けれど大嫌いな物語だと思った。どうして、こういう、道を踏み外した者が正しいところへ向かうことに寛大だったり、それこそが素晴らしいことだという態度をとれたり、するんだろう。なぜそれを許すことが愛なのか。この作品のテーマである愛(キリスト教的愛)を、わたしはこの作品から感じることができなかった。だから嫌いだ、と思うんだと思う。

  •  北海道を舞台に、ヒロイン奈緒実をめぐる「愛」の形を描いた作品です。
     牧師である、奈緒実の父が反対をおしきって良一と結婚しようとする娘に伝える言葉が心に残ります。愛するとは生かすこと、ゆるし続けるということ・・・。人間は過ちをおかすもので、いつ自分がその立場になるかはわからない。故に、人は人を「裁く」ことはできない。人にできるのは「ゆるす」ことなのだと、この作品を通して教えられました。
     言葉で書くのは簡単なことですが、とても難しいことです。
     けれど、なるべくゆるし、ゆるされながら生きていきたいと感じさせられます。三浦綾子の小説は人に対して優しくなりたいと思える作品です。高校生の初めに読んだ「塩狩峠」も良かった!!今でも心に深く残る作品です。こちらもオススメ。
     感動の1冊。中・高校生に読んでほしい1冊です。

  • 学生時代は女性の登場人物の区別がつきにくい。良一はダメ男過ぎて読んでてムカついた。
    「塩狩峠」同様、主人公がキリスト教について徐々に向き合っていく点は興味深い。

  • 泥沼の愛憎関係に、キリストの教えが絶妙に絡み合っている。

    展開が気になり(特に奈緒実が幸せになれるのかが気になり)、一気に読んでしまった。

    愛とはゆるすこと。

    奈緒実は良一と別れた方が良かったのでは、と今の感覚では思ってしまうが…
    夫婦関係はある程度は対等でないと…
    一方が一方のDVや不貞をゆるし続ける関係は歪だと思う。

    そんな良一でも、キリストの教えと真に向き合い、自分の生き方を改めようとした。
    多くの人の心を動かす絵を描くこともできた。
    完全な善人も悪人もいないからこそ、人は人を裁くのではなく、ゆるさなくてはいけない。
    それは分かる気がする。

    (実際はなかなか良一のようにはいかないし、良一だって死ななければ元に戻っていたかもしれない。
    ちょっと都合が良過ぎる気がする)

    最後は、時代もあって、どうしようもない運命を引き受けて生きようとする2人が切ないながらも爽やかだった。

  • 美しく聡明な主人公、奈緒実は級友の兄である良一に惹かれるようになり、周囲の反対を押し切り家を出て行くが…。
    この話のテーマは「ゆるし」。
    ゆるすことの難しさ、その反面自分がゆるされていることにどれだけ鈍感なのか…奈緒実たちを通して思わされました。
    ラストは、「多く赦された者ほど、多く愛する」という聖書のことばを彷彿とさせます。ただ、何といっていいのかわからないくらい、やるせなく切なかった…。

  • 愛とはゆるすことだよ、相手を生かすことだよ……
    つらくよみがえる父母の言葉。良一への失望を胸に、奈緒実は愛することのむずかしさをかみしめる。
    北国の春にリラ高女を巣立った娘たちの哀歓の日々に、さまざまの愛が芽生え、破局が訪れる。
    真実の生きかたを真正面から見すえて感動をよぶ「愛」の物語。

    自分が奈緒美の立場だったらどうなんだろう。
    許し続けるって凄く難しい。
    相手を生かすってどれほど大変な事なんでしょうか。
    作中の奈緒美の感情描写と同じように自分は思うだろうし、
    良一を信じてあげる事が出来なくなってしまうと思う。

    愛の美しさってこういう所から来ているのかもしれないと思う。
    誠実に生きる様は心打たれるものがある。
    さすがは耕介と愛子の娘。きっと自分だったら奈緒美の様にすら振る舞う事が出来ないと思う。

    良一が病を患って改心されていく様のところも今までの行いを見るとそう素直には見れないような節もあって、
    自分の心を相手に伝えると言うのは難しい物だと思う。
    最後の時を迎えた良一の心は清かったのだと感じる。

    作中に人はいつ、どこで、自分の生活を断ち切られても、その断面は美しいものでありたいという一文があるけれど、自分はどうなんだろうか。
    いや、そうありたいと願うのが人間の常であるように思う。

    読了後心が洗われた様な感覚に陥った。
    誠実に生きる事は凄く大切な事だと再確認した。

  • 価値観がキリスト教に偏ってたけど、愛することは許すこと、人を批判するほど自分は立派なのか、という考え方は学ぼうと思った。中身は、よくある恋愛の破綻や苦悩の話だった。

  • 何の気が気が向いたのか「氷点」や「塩狩峠」以来の
    三浦綾子さんの文庫本を購入。

    やはり三浦綾子さんの作品なのでキリスト教のメッセージが作品を通して語られてましたね。。

    女性主人公の奈緒美の冒頭の聡明な人物設定が50ページ
    ぐらい読むと結構、ふつうの女性っぽく男性関係などに
    振り回されている落差が釈然としませんでした。
    まあ、最初が何も知らない女学生で卒業後に大人の
    社会に触れることで人間世界のどうしようもないところにぶつかっていっていると解釈すればいいのだと思います。

    「塩狩峠」のほうが個人的には好きです。

    でも三浦さんや遠藤周作などキリスト教作家の本を
    読むと優しくなるしキリスト教が世界で支持されているのは分かる

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