おれは ねこだぜ (講談社の創作絵本)

著者 :
  • 講談社
4.04
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本棚登録 : 351
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061318977

作品紹介・あらすじ

鯖が大好物のねこに、空とぶ鯖の大群が!
ねこは鯖が大好き。ところがある日、鯖の大群が空をとんでねこに襲いかかってきます。軽いブラックユーモアで大人も子どもも笑える、ナンセンス絵本です。

感想・レビュー・書評

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  • 2月22日「ニャン・ニャン・ニャン」の日の記念に。
    これは、私の爆笑本のベスト。
    くすくす、でもなく、うっふっふ、でもなく、ゲタゲタ笑ってしまう。
    ただし、子供向けの本に何らかの教訓を探すひとには向かないのでご注意を。
    約5分。喜んでもらえれば、もう何歳でも。2,3歳の小さなお子でも、お母さんと一緒に大笑いしてくれたら作者の佐野洋子さんも大喜びだろう。

    やや細身のパンツにネクタイに帽子。
    ポケットに両手を突っ込み、ついでにパイプをくわえているハードボイルド気取りの猫が、ちょっと斜に構えてこちらを見ている。
    この1ページ目だけで笑える。
    しかも、お昼にサバを食べたばかりだというのに「久しぶりにサバでも食うか」とつぶやく。
    こんなにもサバ大好きな猫が、次々にサバに追いかけられる!
    「おれはねこだぜ」というのは、そのサバから逃げるときのセリフなんである。
    冗談じゃない、おれは強いんだぜ、こんな目にあってたまるか、ってこと。
    強がりの粋がっている主役を描くと実に上手いのが佐野さん。
    おまけに、逃げ込んだ先の映画館で遭遇したものは・・!
    見開きの連続ページの、あんぐりと大口あけた猫の可笑しさには、もう手放しで笑うしかない。
    その恐怖と、最後の落差もまた笑いどころで、懲りない猫に思わず拍手である。

    あり得ない展開と意味不明の可笑しさ。
    挿絵の色の渋さもあり、ナンセンスなお話に笑ってくれるかどうかが難しいので、読み聞かせには考えてしまう。でも面白さはじゅうぶん。
    さて、全国の猫好き・本好きさんは今日何を読まれただろう。

    • nejidonさん
      vilureefさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      はい、とっても面白い本ですよ。
      もっともっと怖いことが起こればいい...
      vilureefさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます!
      はい、とっても面白い本ですよ。
      もっともっと怖いことが起こればいいのに、とつい思ってしまいました(笑)
      恐怖にひきつる猫の描写が、あまりにも面白いので。

      まぁ!vilureefさんのおうちでは尿路結石と膀胱炎に?!
      我が家でも何匹か同じ病気にかかったことがありますが、あれは辛そうですよね。
      どうか、早く良くなりますように。
      でもそちらの先生の言葉は、初めて聞きました。
      キャットフードを処分だなんて・・・思いきりましたね。
      う~ん、どうしよう。今朝も思い切り「お魚定食」を食べた我が家の子たちなんですが・・
      まぁ、偏らないように、色々あげていくことにします。

      そうそう、浅田真央ちゃんは、あの日だけで20回くらい観ました。
      何度観ても感激しますね。
      2014/02/25
    • 8minaさん
      nejidonさん、こんばんは。

      少しコメント遅れましたが、私の猫の日は九月猫さんおすすめの
      ジェニイでした。
      nejidonさん、こんばんは。

      少しコメント遅れましたが、私の猫の日は九月猫さんおすすめの
      ジェニイでした。
      2014/03/04
    • nejidonさん
      8minaさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます。
      おお、【ジェニイ】は猫の日の読書だったのですね。
      素敵な記念になりました...
      8minaさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます。
      おお、【ジェニイ】は猫の日の読書だったのですね。
      素敵な記念になりましたね(笑)
      九月猫さんは【猫語の教科書】を読まれたようですし。
      ブクログのおかげで読書の幅もぐんと広がり、私もとても助かってます。
      ひとりで選んでいると、どうしても似通ったものになりがちで。
      また楽しい本に出会ったら教えてくださいね!
      2014/03/05
  • おもしろいのよ! (りまのの口ぐせ)ちょっとホラーな、イラストのみのページが怖かわいい。 

    • ikezawaさん
      やや、フォロー返していただいて
      すみません。
      銀河鉄道の夜のレビューから本棚を拝見させていただき、この本が気になりまして、フォローさせていた...
      やや、フォロー返していただいて
      すみません。
      銀河鉄道の夜のレビューから本棚を拝見させていただき、この本が気になりまして、フォローさせていただきました。
      小説や娘と読む絵本など雑多な棚ですが

      よろしくおねがいします。
      2020/08/01
  • ◆ああ! これもよいですね。佐野洋子です。◆ねこ、鯖のこと考えすぎ! どこでもいいからすわりたいから映画館に飛び込むねこ(笑)…いいなぁ。◆魚の目は確かに怖いね。【2013/09/28】

  • お昼にもサバを食べたくせに「今夜はひさしぶりにサバでもくうか」などとつぶやき、散歩をしながら考えているのはサバのことばかりというサバが大好物の猫。そんな猫に食われゆく種族のサバたちが突然襲撃してくる不気味なお話。
    サバたちの襲撃の中身は、「きみはサバをくっただろ」ときれいな声でうたいながら、ひたすら大群で空中を泳ぎ猫を追いかけるというものだ。なんとなくというか、想像しただけでも怖い気分になるが、実際に絵で見るとかなり怖い。サバの大群に追いかけられるなんて有り得ないことだとは思う。「じょうだんじゃない、おれはねこだぜ」と言いながら逃げる猫の言い分もごもっともという感じがする。
    映画館に逃げ込んでホッとしたのも束の間、周りがサバだらけだったときの猫は、口を顎がはずれそうなくらいあんぐりと開けて、恐怖とも驚愕とも唖然とも困惑とも絶望とも取れるような、様々なものがない交ぜになった表情をしていて傑作だ。

    この話が何を意味しているのか私なりに少し考えてみた。猫があまりにも一日中サバのことを考えているからその妄執が現実の形(空飛ぶサバの群れ)となって現れたのか、はたまた猫に食べられたサバたちの霊が怨恨を募らせてとうとう襲ってきたのか。実際よくわからないのだが、襲撃から辛くも逃げ延びた猫はまた今夜食べるサバのことを考えている。あんなに怖い目にあったはずなのに猫のサバに対する貪欲なまでの食欲には抑えがたいものがあるらしい。もしかしたらこのお話は猫が死ぬまでエンドレスにリピートされるのか?とすら思えてくる。
    普段特に気にして考えたことはなかったが、確かに、猫だろうが人間だろうが、生きているものたちの「食欲」というのは生きている限りエンドレスに続いていく。可笑しいくらい毎日おなかが空くし、可笑しいくらい毎日何かを食べている。この本は、そんな生きものたちの日常のちょっと考えてみると不可思議な営みについて改めて考えさせられるような、見過ごしがちな一面をあえて提示し驚かせてくれるようなお話だったのかもしれない。

  • おれは〜おれは〜、とは言っても、思い通りにならないこともちまたにはたくさんありますし、そうした、生きるに大切なひと雫を楽しく語りかけてくれる一冊かな。子供たちにも大人にも。マル。

  •  読後の、このみょーな余韻。
     こういう、一瞬「!」しかでてこなくなるような、わけのわからないお話が大好きです!
     図書館でなにげに借りたらすごいインパクトで、4歳の娘と繰り返し読みました。
     以来さばを食べる時は「きみはーさばをー食っただろー♪」と歌ってます。

  • 映画館のシーンは最高!

  • おとなもハマるナンセンス・ホラー!
    サバが大好きなねこが散歩をしていると、空からサバの大群が!「きみは さばを くっただろ」逃げて逃げて逃げまくって映画館に飛び込むと、そこにも・・・。絵本だけど甘くない、けっこう本気でドキドキ。でも、ハラハラ、キャー!の繰り返しが楽しくて、もう一回読みたくなるはず。いかにも可愛げのないねこのルックスも最高です。

    (『豊かな心をはぐくむこども絵本ガイド』 主婦の友社 より)

  • 最高
    大好き

  • さば好きには少しこわいお話です。

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著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家。ベストセラー『100万回生きたねこ』のほか『おじさんのかさ』、『ねえ とうさん』(日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)など多数の絵本をのこした。
主なエッセイ集に、『私はそうは思わない』、『ふつうがえらい』、『シズコさん』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『死ぬ気まんまん』などがある。
2010年11月逝去。

「2021年 『佐野洋子とっておき作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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