森の絵本 (講談社の創作絵本)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 717
感想 : 76
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061322370

作品紹介・あらすじ

「森へゆこう」その声はいいました。「いちばんだいじなものが森のなかにある。きみのいちばんたいせつなものがそこにある」あなたのいちばんたいせつなものをさがしにゆきませんか。

感想・レビュー・書評

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  • 森の中、記憶の中でなぜだかずっと好きである。
    それは、きっと何かに、誰かに、出会えるかもしれないと思っているからかもしれない。

    この絵本も教えてくれる。
    森の中へと導かれて…
    いちばんだいじなもの
    たいせつなもの

  • 詩人長田弘が亡くなり、行き付けの図書館でも、本屋にも追悼コーナーが展示されていました。読書記録を振り返ると、幾つかの詩編、絵本を読んでいた。岩波新書の「なつかしい時間」、いせひでこさんとの絵本「最初の質問」は手元にあり繰り返し親しんでいる作品です。

    森の絵本、
    「森へゆこう」
    「いちばん だいじなものが 森の中にある」
    「きみの いちばん大切なものが そこにある」

    流れる水のかがやき、微笑む花の色、明るい子供の笑い声、懐かしいあまいクッキーのにおい、とてもすきだった本、夢、大好きな人と重ねた手のあたたかさ。

    大切なもの、忘れてはいけないものは、これまで過ごしてきた時間や日々のささいな出来事が織りなす森の中に、静かに隠れている。なにかのひょうしに思い出し、心の深い森から顔を出す懐かしい感覚。

    長田さんの多くの作品には、大きな樹が人の思いを映した人生そのもののようにシンボリックに出ている気がします。長田弘「全詩集」も出ていますが、高い!

  • 先日森林浴をして気持ちよかったので、こちらの絵本を選んでみた
    絵本は音読するとなお一層楽しめる
    長田弘さんの詩に荒井良二さんの絵が豊かさを深めてくれる

    「きみの だいじなものを さがしにゆこう」
    「きみの たいせつなものを さがしにゆこう」

    花々のいろのページの鮮やかさに心が踊ったり、本のなかにはきみのだいじなものがある、という文にじんわり感動が広がったりします

    しずかな森の中で、ゆたかな沈黙を感じて小旅行をした気分になりました

  • 他の方の本棚で見かけて、久しぶりに再読した。
    十数年前、画家の荒井良二先生のワークショップに参加させていただき、絵本を持ち込んで、こっそりサインして頂いた。挿絵まで描いていただき、大切すぎて読めなかったかも。
    表紙から数ページ、圧倒的なグリーンに、この本を選んだ。大切なものも、きっとここにある。

  • 絵本の森から〝姿の見えない声〟がする「一緒に探しに行こう。 きみの大事なものを、きみの大切なものを、探しに行こう」...静けさの中で、森は生きている。 豊かな沈黙、豊かな時間...夏が来て、秋が来て、冬が来て、春が来て、そして100年が過ぎて、今日も静かな森の中...何処かで呼ぶ声がする「大事なものは何ですか?」「大切なものは何ですか?」・・・詩人<長田 弘サン>の柔らかな文体と<荒井良二サン>の美しい色彩が織りなす、ひと時の安らぎと潤いを醸し出させてくれる大人の絵本です。

  • 大事なもの、大切なもの

  • 森の中の絵に惹きつけられた。

  • 何度読んでも見ても世界が新しく飛び込んでくる絵本です。

    小さな絵で見つけるのに大変なだけに味わい深い後味です。

    長田弘さんが大切にしていることが伝わってきます。

  • 森の緑色の静謐な美しさと、現れる花たち、生き物たちの楽しそうな鮮やかさ。
    「声」が、人間に問いかけます。「だいじなものは 何ですか?」その答えは、子どもの頃は保留して、大人になった時、むしろ立ち止まって人生を振り返りたい時、言えるようになるのではないでしょうか。

  • たいせつなもの。

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著者プロフィール

長田弘(おさだ・ひろし)
1939年、福島県福島市生まれ。早稲田大学第一文学部独文専修卒業。詩人。65年、詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。98年『記憶のつくり方』で桑原武夫学芸賞、2009年『幸いなるかな本を読む人』で詩歌文学館賞、10年『世界はうつくしいと』で三好達治賞、14年『奇跡―ミラクル―』で毎日芸術賞をそれぞれ受賞。また、詩のみならずエッセイ、評論、翻訳、児童文学等の分野においても幅広く活躍し、1982年エッセイ集『私の二十世紀書店』で毎日出版文化賞、2000年『森の絵本』で講談社出版文化賞を受賞。15年5月3日、逝去。

「2022年 『すべてきみに宛てた手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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