- Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061324459
作品紹介・あらすじ
人と木は、ずっといっしょに生きてきた。
まつり――。わたしたちが知と技で伝えてきた、「日本のこころ」の結晶。
パリの植物園を舞台にした『大きな木のような人』のあと、身体が「描きたい」と要求するものをなかなか見つけることができないでいた。そんなとき、私は何かに呼ばれるようにして秋祭りに出かけた。私を呼んだのは、鎮守の森の1本の老ケヤキだった。お囃子にさそわれてか、子どもたちが湧くように現れては、大樹の根やこぶこぶに抱きついたりのぼったりしはじめた――。その中にさえらがいた。私は一気に「まつり」にのみこまれていった。(いせ ひでこ)
感想・レビュー・書評
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まつり
2010.11発行。字の大きさは…大。
大好きないせさんの絵が、一段と私の胸の中に飛び込んできます。
今回は、絵の中の白色が特にインパクトがあります。
そして、色が暖かいです。
一番は、まつりの屋台が凄く良いです。色がなんともいえない。
今までのいせさんの絵では、出て来なかった色が出ています。
暖かくて、厳かで、華やかで、威厳があります。
物語は、前作「大きな木のような人」の続編で、フランスから帰って来たさえらの元に、フランスの植物園の人類植物学者ジョルジュ・メテリエ先生が秋祭りの時に訪ねて来ます。先生に、さえらのおじいちゃんが屋台に使う木や屋台の組み立てなどを説明します。
【読後】
絵本を開けると、いせさんの新しい世界が広がっています。
見ていくと、自分がお祭りの中にいる様な感じがしてきます。
とても楽しく、暖かい色遣いです。
2020.11.13読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いせさんの新作「わたしの木、こころの木」を拝見して、いっしょに「まつり」を再読。まだレビューを書いていませんでした。
パリの植物園で出会い、帰国したさえらと木の先生のその後。舞台は懐かしい山間の町。
木と寄り添い生活の道具として蓄積した知恵と技が、職人の世界に脈々と受け継がれている。群馬県鹿沼市に伝わる彫刻屋台は日光東照宮の彫師たちの技を受け継いでいるそうです。
柔らかなイチョウやヤナギは彫刻に、堅いカシやヒノキは台車に生まれ変わり、華やかな舞台を作り上げる。
村の鎮守の神さまの
今日は楽しいお祭り日
ドンドン ヒャララ ドン ヒャララ
こんな唱歌を習った人はふるーい人ですね。
「秋祭り 神ノ木にあそぶ ホタルの子」
鎮守の森、大きな御神木の周りにわらわらと遊ぶ子供たちの風景、この1枚がとても好きです。 -
「大きな木のような人」の続編。繊細で鮮やかな水彩画。
ああなんてきれい。と思いました。
いせひでこさんの絵のイメージで「まつり」
どんなものになるんだろう?と思いましたが、
日本のお祭りの絵がこんなに綺麗に表現されるなんて。
木は日本文化の様々な所に使われていますね。
いせひでこさんの絵本は、知らないこと、忘れていたことを教えてくれます。 -
『大きな木のような人』の続編です。パリの植物学者さんはさえらの住む日本へ。国や住む人が違っても木々はそこに存在し人々を見つめ続ける。「龍が舞い 鳥が翔ぶ 灯が踊る 森羅万象に神が宿る」前のフランスの雰囲気も好きでしたが、この日本の風景、祭りの躍動感が教えてくれた。私は確かにこの国に生まれ育ったのだと。みんな、見た事のない物、知らない事に憧れるけど、今暮らしているこの国にもいい所はたくさんある。人と自然はこんなに見えない伝統の中で支え合って共生していたんだ。
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8minaさん
はじめまして。
いせ ひでこさんの本はルリユールおじさんが最初でしたが、それとはまた全然違った雰囲気で描かれていて、引き...8minaさん
はじめまして。
いせ ひでこさんの本はルリユールおじさんが最初でしたが、それとはまた全然違った雰囲気で描かれていて、引き込まれました。
いせさんの本はまだ少ししか読んだ事がないので少しずつ読んで行きたいです。
コメントありがとうございました。2014/01/02 -
「いい所はたくさんある。」
いせひでこの確かな目を通してだから、眺めるコトが出来たのかも。でも心にストンと落したものは、ずっと働き掛けて呉...「いい所はたくさんある。」
いせひでこの確かな目を通してだから、眺めるコトが出来たのかも。でも心にストンと落したものは、ずっと働き掛けて呉れるから。今まで以上に、この国の良いところを見る機会が増えるでしょう。2014/05/01 -
nyancomaruさん。
身近な物とか祭りとか、目を向けるきっかけになってくれたお話でした。nyancomaruさん。
身近な物とか祭りとか、目を向けるきっかけになってくれたお話でした。2014/05/01
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パリの植物園の『大きな木のような人』から、日本に帰った少女「さえら」に届いた手紙によると、研究の旅の続きに日本を訪れるだろうとありました。「さえら」はおじいちゃんと庭師のお手伝いをしながら、「木の先生」と再会できるのを楽しみに待っていました。バショウノ木や杉並木の街道の空気が青く澄み、鎮守の森のお祭りがいよいよ本番となるころ、いろいろな国の木と草の匂いと共に「木の先生」がひょっこり現れるのでした。 抒情詩人「いせ ひでこ」さんが、柔らかく清楚な水彩画で人と自然の繋がりを語り紡ぐ、ほのぼの絵本です。
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まつりの賑やかさを感じる。
木、花、龍、光などなど、どの絵も素晴らしい。 -
「木」と伝統にまつわる物語。「大きな木のような人」につながるお話しでもある。
一気に読めばちょっと長い物語。見開きで一話完結風に読むこともできるかも。
「大きな木のような」先生からのお手紙を通して世界の木のことも知ることができる、大切な一冊。 -
「大きな木のような人」の続き。
二人の関係が途切れていなかったことにまずホッとしました。
今回は日本の祭をテーマにダイナミックな絵で描かれています。
ゆっくりじっくり読みたい絵本です。 -
『ルリユールおじさん』、『大きな木のような人』に続く、最終作。
このお祭り、本当にあるんです。
光の子供達を見に、行ってみたい!と思っています♪