ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)

著者 :
  • 講談社
3.37
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本棚登録 : 1040
感想 : 100
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061332676

作品紹介・あらすじ

ママは、くるまに ぶつかって、おばけに なりました。
「あたし、しんじゃったの? もう! しぬ ときまで おっちょこちょいなんだから!」

とつぜん、〃おばけ〃になってしまったママ。
いちばん心配なのは、4歳になる息子のかんたろうのことです。
よる、12時をすぎると、かんたろうの部屋に現れて……。

生まれてきてよかったこと。
いいところも、ダメなところも、かぞえきれないくらいの「好き」でいっぱい。
ママは、これから生きていくかんたろうを励ましながら、じっくりと話をします。
かんたろうも、ママへの思いを伝えながら、ちゃんと前を向いていきます。

おもわずクスッとわらってしまう、でも、ホロリときてしまう。
「このこ、わたしがいなくなったら、どうなっちゃうの?」
親子なら誰でも抱いている大切な気持ちが、ぎゅっと詰まった絵本です。

感想・レビュー・書評

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  • ある日、ママは車に轢かれてオバケになっちゃった。
    「もう〜死ぬときまでドジなんだからあ」
    とオバケになったママのボヤキ。
    なんか明るいんだけど。
    姿の見えないママが“ぼく“を見ていると
    「いやだよ〜(;_;)もうママに会えないの?
    もう、ママのテキトーな料理食べられないないの?ぼくママに100個もウソついてるのにごめんなさいって言えてないよ。」と僕。
    「ママごめんなさい。実はぼく毎晩、ハナクソを口の中に入れてました。」
    「ママごめんなさい。ママの歳聞かれて、分かんないから、65歳って言ってました。」

    オバケになったママはびっくりしましたが
    夜にそうっと“僕“を抱きしめて、「大好きだよ」と言ってくれました。“僕“を産んだとき、「生きてて良かった」って思ったって。初めて、「自分より大切な者が出来た」と思ったって。

    勉強出来なくても、運動音痴でも、ルックス悪くても、鼻くそ食べてても、「君が君でいるだけでいい」とオバケになってしまったママたちは思ってるんじゃないかな。

    オバケになったママが見守ってくれていることを知った“僕“は安心して、でもやっぱり寂しいから、ママの〇〇〇を〇〇て、寝ました。

  • この本を高評価されているレビューしか拝見していなくて、図書館に有ったので借りてみた。

    母親として、自分がこの世に生まれてきた意味は我が子達(もう、すっごい大人だけど)を生むためだったなとは、ずーっと思っているし、生んだ瞬間に初めて自分の命よりも大切だと思えたのも事実。
    そこだけは本文に賛同できる。

    病気なり事故なりで幼い子を残して亡くなる人(やはり、特に母親)はどんなにか心残りだろうとか、死んでも死に切れない想いだろうとかいうことも、よく考える。

    しかし、絵本って????
    これ、絶対小さな子供に見せたくない。
    お行儀悪かったり下品だったりするような絵本よりも下位に位置すると思う。

    改めて他のレビューも拝見してみたら、低評価がすごく多くて納得。

  • 「おっちょこちょいだから死んじゃった」っていう死が軽んじられているのなんて序の口。ここに描かれているママとこどもの絆が恐ろしく屈折していて、こんなものこどもに押し付けちゃいけないと思う。それなのに幼児が好むちょっとした下品な場面をいくつか盛り込んでいて変にこどもに受けてしまって勝手にこども受けが良い絵本だと評価されてしまうところが極め付けに最悪。

  • 完全な、大人向け絵本。(内容は嫁姑漫画)
    子供に絶対に読ませてはいけない絵本。

    どうしてか。
    (冒頭から最後まで)母親の死を笑いネタ扱いしているから。

    「なんで死んじゃったの」「ママそばにいてよ」と泣く子に、おばけになったママが「ほらほらそばにいるってば!(笑顔全開)」と我が子を笑う。まるでコメディ漫画だ。
    「ママのてきとーなご飯が食べたい」という子に祖母が「おばあちゃんのていねいなご飯でごめんね」と言い返す。「てきとーで悪かったわね!」とおばけママぷんぷん。このわかりやすい嫌味を含む展開も、遺族の辛さを軽視どころか侮蔑しているとしか思えない。

    夜になりおばけのママと子供は再会する。子供は死別を悲しみ泣いて「離れたくない、行かないで」と泣く。しかしママはあっさり「しかたないでしょ」と結論を押し付ける。つらつらと言葉を並べて「ママは大丈夫だから」とさっさと消える。確かに泣けるセリフ満載ではあるけど、そこには小学校の学芸会の脚本のような浅い展開しかなく、いかに大人の自己満足絵本かわかる。

    繊細な子供にとってトラウマを残しかねない。「あんたのお母さんは死ぬからね?」と読み聞かせで聞かされる子供にとって、それがどれだけ恐怖心を植え付けられてるか想像したほうがいい。あんたを残して死んだけどママは大丈夫よいつも見てるからねバイバーイ!なんて、母親が幼い子を一方的に切り捨てる絵本を、子供は喜ぶかどうか想像したほうがいい。

    ちなみに、思春期に母親を亡くした従兄弟がいる。その従兄弟にこの本を読ませられるか? 答えは「否」しかない。何が「うっかり死んじゃった」だ。遺族の気持ちに寄り添いもしない、むしろ土足で踏んでくる嫌な本としか思えない。

  • これは子供向けの絵本なのか?
    こんな独りよがりのストーリーならば、チラシの裏にでも書いてくれ


    子供と親を大切にしたいと思っているなら、こんな内容にならないはず。

    正気か?

    ペラッペラの親子関係。
    愛情のかけらも感じない。

    この人の描く母親像は屈折しすぎ。
    親子関係には愛がない。

    子供は母親を舐めてるし、
    母親も子に対する責任感がみられない。


    鬼からの電話みたい。
    恐怖で子供を屈服させるの。

    「ママが死んじゃうから、いい子にしよう」
    って子供が思って嬉しい親なんていないでしょ。

    もっと言うと、こんな本を絶賛しちゃう人がいることが信じられない。
    教育の低下。

  • 義母が孫のためにと購入。息子が放置しているので手に取ってみてびっくり。絵本らしからぬタイトルにひいた。気になって先にブクログ他ネットでコメントを見てみたら賛否両論すぎてまたびっくり。

    結論は、星1つ、むしろ0と評価したい。
    「ママはずっとそばにいるよ。ずっと大好きだよ。かんたろうのママでママは幸せだった」というメッセージはまあいいとして、なぜ「死ぬときまでおっちょこちょい」とか「ママのご飯がてきとう」と、ママの死を軽く扱ったり、ママをけなしたりするんだろう。「ママのパンツを履くと落ち着く」「鼻くそを口の中にいれる」は子どもの笑いをとろうとしているのかもしれないけど、ちょっと軽率すぎる。不愉快でたまらない。

    ママが死ぬ、ということを子どもに考えさせたいのか?いや、「対象年齢:3歳から」の子どもに考えさせることじゃないだろう。
    もし、ママがいなくなることを真剣に考えたら怖くて眠れなくなるだろうし、毎日怯えながら暮らすようになるだろう。
    世の中には震災や事故などで親を失くしてしまった幼い子どももいるのは現実。でも、その子たちに、「ママ(パパ)はおばけになってそばにいるよ」と言うだろうか。ありえない。
    命の大切さ、死んでも後悔しないように、と言いたいならもっと別の表現があるはずだ。

    可愛げな絵と、ベストセラーという帯を見て買ってくれた義母には申し訳ないが、3歳の息子には見せたくない。
    これが全国学校図書館協議会選定図書って絶対間違ってる。
    まあ、こうやって議論するネタになるということで、ぎりぎり星1つ。こんなに本を酷評したのは人生で数えるほどしかない。

  • 誰に向けて作られたものなのか。大人が自分に感動するためか。死を扱うにはあまりにも内容がうすっぺらい。これで子どもに死を伝えることができると考え、伝えようとしている大人の傲慢さ、あるいは大いなる勘違いに驚くばかり。

  • 多数のメディアで紹介されてたので手に取りましたが…びっくりするほど中身が薄っぺらくて、え? え? ってなりながら読み終えた。
    絵本は好きでいろんな絵本や児童書を手に取ってきましたが、うーん。
    子どもと死について考えることができるのかもしれないけど、どうなんだろ。
    寝てる間にママの口に鼻くそ入れてたこと、ママが死んで寂しいからママのパンツを履いていること、あまりにもリアリティに欠ける気が…
    大人のわたしが読んだからこういう感想になるのか? いやいや、いい絵本は大人も子どもも感動できると思うんですけど…ね。

  • おばけ大好き3歳7か月の長男が平積みされているこの本を欲しがったので購入。
    平積みされているのもそのはず、発売から半年で30万部突破だとか。
    早速読み聞かせましたが、息子はイマイチ反応うすめ。
    ママがおばけになる=ママが死んじゃった、ママにもう会えない…というのがよくわからないみたいだった。
    さらに、うけ狙いのつもりの場面(はなくそ、ママのパンツ、ママの年齢)が全然うけていない。息子ポカーン。
    私自身ママサイドから読んでいて辛くなった。こんなこと、別に読まなくてもいい気がしてきた。
    この主人公の男の子気持ちとか、ママの気持ちとか、まだ3歳のこの子に想像させなくていいんじゃないかと。
    それに百歩譲って、そろそろ「死」について教えるのでも、これはイマイチだったなぁ。
    同じ「死」を扱ったものなら『わすれられないおくりもの』がいいな。

  • とても人気のあったと記憶していた絵本、今さらながら初めて読みました。
    号泣。
    でも、、、これ、、、読める人が限られる??傷付く人もいるよねー。どんな時に読んだらいいんだろう?と単純に思いました。
    大人には、今という時間はかけがえないものだな。と思えるし、子供の小さな失敗やいたずらくらい大目にみよう!なんて気分にさせてくれるけど、、、大人でも子供でも母を亡くした人に安易に読ませたくないし、、、ましてや読み聞かせなんて、ママ死んだらどうする??なんて不安な気持ちしか植え付けないような気がする、、、。
    こんな時に読んで良かった!というレビューがあったら見てみたい。

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著者プロフィール

1978年、東京都生まれ。絵本作家。「ぼく、仮面ライダーになる!」シリーズ(講談社)や、「しんかんくん」シリーズ(あかね書房ほか160冊以上の絵本作品を発表。NHK「おかあさんといっしょ」で、「よわむしモンスターズ」を制作。NHK「みいつけた!」では「おててえほん」のアニメーションを担当するなど、幅広く活躍している。
東日本大震災でのボランティア活動をもとに書いたエッセイ・コミック『上を向いて歩こう!』(講談社)は、森川ジョージによるリメイク版が生まれるなど、話題を呼ぶ。福島応援キャラクター「あたまがふくしまちゃん」を制作。Twitter, Facebook,を通じて、ファンとの交流や情報発信を積極的に行っている。

「2016年 『ママがおばけになっちゃった! スペシャルシールブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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