ルドルフ ともだち ひとりだち (児童文学創作シリーズ)

著者 :
  • 講談社
4.18
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本棚登録 : 1103
感想 : 103
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061335097

作品紹介・あらすじ

のらねこと飼いねこの生き方のちがいについて、人間や友だちについて、いちにんまえになるということについて……。なやみながらも、やがて自分なりの答えを見つけだしていく黒ねこルドルフ。ルドルフとそのなかまたちの、笑いと涙でいっぱいの1冊。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第二弾。

    岐阜の家に帰ってみるがそこにいたのは……(内緒)
    もう自分のいる場所ではないと悟り、東京に引き返す。
    そこに待っていたのは、仲間たち。
    この友情がシリーズ2では更に熱くなっており、もう可愛い♡を超え、かっこいい!イケメン!と言いたい。(イケネコと言うべきか!?)
    そしてそれぞれ、気持ちまで大人になっていた。

    今回よく出てきた言葉は、「いろいろと考えるところがあるんだろう」。
    黙って相手の心情を察し、思いやりの気持ちを持つ大切さを感じた。

    猫と犬による歓送迎会があるのも良いwwwご馳走はこっそりキープしておいた餌、そして得意技を披露するのが楽しい。
    また先輩猫が小学生の勉強では足りず、中学校に出入りするようになるところが面白い。猫の勉強場面をもっと見せて欲しい。
    人もその気になれば、いつでもどこでもどんな方法でも勉強はできるんだろうな。

    (その他)
    挿絵が可愛い。グッズがあったら欲しい。

  • 「ルドルフとイッパイアッテナ」の続編。
    子供と読むのにちょうど良かったです。
    岐阜に帰り損ねたルドルフですが、東京でできた友達と楽しく生活しています。1作目で戦った飼い犬デビルとも和解して、また友達が増えました。イッパイアッテナの元飼い主がお金持ちになって帰ってきて、イッパイアッテナと感動の再会。イッパイアッテナと共に、元飼い主が建てた家に住むようになったルドルフですが、なんだかモヤモヤ。ルドルフは自分の飼い主であるリエちゃんの元に帰ろうと決心します。トラックを乗り継いで無事に懐かしい地にたどり着いたのですが。
    息子はこのお話を映画で観たと言ってました。

  • 今回のキーワードは“いろいろ考えるところがある”。
    君の胸にも、わたしの胸にも、ねこの胸にも、犬の胸にも、その他の生き物たちにも、「いろいろ考えるところがある」んだね。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    黒猫のルドルフは、魚屋から魚を盗って逃げているときに乗りこんだトラックで、東京へとやってきてしまった。
    あれから1年…ルドルフは今でも、のらねこのイッパイアッテナ、飼いねこのブッチー、飼い犬のデビルたちに囲まれて、暮らしている。

    出会いと別れ、その中でそれぞれが抱く想いとは…?

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ルドルフとイッパイアッテナシリーズ第2作。
    前作からのキーワード、“教養のあるねこ”“飼い猫とのら猫”に加えて、本作では“いろいろ考えるところがある”という言葉が加わります。

    出会いあれば別れあり、でも別れあれば出会いもある。
    この言葉は、わたしがことあるごとに書いている言葉なのですが、今回は本当に「出会いと別れ、別れと出会い」の物語だなあとしみじみ想いました。
    その出会いと別れのなかで、それぞれが感じた想いがあり、でもその全てが言葉として相手に伝えられるものでもなく…
    ただ、ルドルフの決断からは、ルドルフの悲しさと相手を想う気持ちの強さを感じ、とてもグッときてしまったのでした。
    ルドルフは前作よりもさらに一歩、“教養のあるねこ”に近づいていました。

  • 「ルドルフとイッパイアッテナ」の直接の続編。
    ルドルフが岐阜に帰ろうとした前夜、イッパイアッテナはライバルのブルドック、デビルに襲われ大怪我をし…
    の続きなので、続編と言うより前篇後編くらいの繋がり。

    ★★★
    なんだかんだで東京での日々が過ぎるルドルフ、イッパイアッテナ、友達の金物屋の飼猫プッチー、そしてブルドックのデビル。
    イッパイアッテナが人間の文字を学んでいるのは、かつての飼い主に会いたいから。飼い主とは友人のような関係でもう一度会ってみたかった。
    しかし元飼い主の家は取り壊され、新しい家が建ち…

    そしてルドルフは、子供の飼猫からだんだんノラ猫のプライドを持ちつつあり、自分でも少し混乱している。

    その混乱に決着をつけるためにも飼い主リエちゃんがいる岐阜へ車を乗りついで行くことにする…。
    ★★★

    前作で敵役だったデビルは友達に。
    ここに出てくるネコやイヌの友だち付き合いは、べたべたしたものも頼り切ったものでもなく、実にさっぱりしかし深い。大袈裟かもしれないけれど「君子の交わり淡きこと水の如し」というかんじだ。寝床も明日も定まらず、親兄弟とは離れ、飼い主がいればその範疇からは出られない犬猫だからこその付き合い方か。

    さて、岐阜までヒッチハイクする場面で運転手さんとのやり取りが面白かった。
    「おお、ネコのヒッチハイクか~。なんて名前だ?」
    「にゃにゃ~~」
    「え?ネコザエモン?随分古風な名前だなあそれでどこまで行くんだ?」
    「にゃあ~」
    「そうか、浜松の叔父さんのお見舞いかあ。それで浜松の叔父さんは何をしてるんだ?」
    「な~ご~」
    「そうか、八百屋かあ、そりゃあネコが魚やじゃ困るもんなあ、はっはっは」
    …みたいな。
    読み終わった後次男と「名前なんて言うんだ?」「にゃあ~」「そうか〇〇(その都度適当)かあ」とかやって遊びました(笑)

  • やっとたどり着いたりえちゃんの家に、新しいルドルフが!その結末に絶望することもなく、新たな出発をするルドに成長を感じた。
    これからは岐阜の事は忘れてノラとして、イッパイアッテナを超える猫になってほしい。

  • イッパイアッテナ、ルドルフのことめっちゃ大事にしてるじゃんとゆーとこがたまらないですね。白狐魔丸と仙人さまのようで、年代的には逆だけど。
    細かい心の機微には切なくなったり。ルドルフにもいつまでも素直なままでいてほしいです。

  • 2冊目のルドルフの話。これもお気に入りでした

  •  敵だったデビルとも仲良くなって今度からは、面白い所が多くなりました。
    例えばイッパイアッテナは大人のくせにエベレスト登山ごっこをしてしかもそれを訓練だと言うのでルドルフが「エベレスト二じゃあ登るの」と聞くと、登るかもしれないと面白いですsoy

  • 2022/4/19

    飼い猫だったが野良になってしまったルドルフとイッパイアッテナ。

    イッパイアッテナが元飼い主を探すためにアメリカに行くと言い出した時のルドルフがすごく良かった。
    友達がやるぞ!というときに止めるのは足を引っ張るってことなんだ。

    育児においても足を引っ張らないようにしないとな。

  • ルドルフシリーズ第二弾。
    すらすら読めて、止まらない。
    (時間を忘れて読んでて、今日の予定に遅刻した(汗))
    パイセン野良猫の元ご主人が、立派になって帰国。
    その上、猫仕様の一軒家まで新築。
    イッパイアッテナは、野良猫から飼い猫に。
    ルドルフも元は飼い猫。

    色んな思いから、今度こそボクは故郷に帰りたくなったのかなぁ。。。
    今までの勉強の成果を発揮。
    やっとの事で、実家?に帰れたのに…。
    弟?が、ボクと同じ名前で住んでた。
    ガーンとならないのがボク、ルドルフなんだね。
    また、東京に帰って(戻って)来た。

    そして、シリーズは続く。
    ‘22.03.31@言う間に読了

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。1986年、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞受賞、同作でデビュー。1988年、『ルドルフともだちひとりだち』で野間児童文芸新人賞受賞。1991年、路傍の石幼少年文学賞受賞。2013年、『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞受賞。「どうわがいっぱい」シリーズの作品に、「もぐら」シリーズ、「ペンギン」シリーズなどがある。

「2022年 『がっこうのおばけずかん シールブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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