- Amazon.co.jp ・本 (666ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061360044
感想・レビュー・書評
-
随所に挟まる中井英夫ワールドの小ネタが…いいですね…。
三大奇書っていう肩書に関しては(うーん…???)と思ったけど、幻想小説なんてみんな奇書っぽいかと思ったらそりゃそうだな…とも思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
"日本推理小説三大奇書"
その肩書きがきっかけ。それ以上でも以下でもない。
読んでいて面白かった。
分厚いけど苦にならなかった。
でもそこまで"奇書"とは思わなかったかな。「当時は」画期的だったのかもしれないが令和を生きる私にとってはそこまで目新しいものではなかった。
それでも時代背景以外は古さを感じなかったのはすごいと思った。 -
アンチ推理小説の推理小説。大長編。呪われていると噂のある氷沼家の関係者が密室殺人で殺されていく。アリョーシャを含めた登場人物たちは妄想めいた荒唐無稽な推理を展開しつつ、犯人を探っていく。
_________
最初のマッチの絵柄について。モハメドアリが1942年生まれで、時代設定1954年だからモハメド・アリ12歳なんだが。そんな年でもう活躍していたのか?
人が死んでるのにみんなで探偵ごっこして楽しむ不謹慎さ
スタインベックのエデンの東が映画化して公開されたのは1955年の3月か。
登場人物たちの心情がまるで理解できない。共感するのが無理なよくわからん気持ちに対する説明が多い。
牟礼田、カッコつけて賢そうに何かを言うが、まったく意味のわからないことしか言わない。一番ムカつくし気持ち悪い。
暗合があるというが、それが暗合なのかが全然わからない。腑に落ちない。
作中の牟礼田の小説と、現実との区別がよくわからなくなる。
えっ、アイヌは? 風呂場で聞いた声は? いったいなんだったの?
この小説を一言でまとめると作中にも登場する「気違いお茶会」であると思う。狂人の論理で話が進み、推理する方も、犯人も狂ったことを言い続けている、みんな気が狂っている、というのがすごくしっくりくる小説
617ページ後半の蒼司の言葉が小説のテーマか。
ていうか、最後まで牟礼田は何言っているかわからんし、最悪だな。
読む労力に対して得られるものがまるで何もない本。超つまらない。 -
いつの世でも変わらない人間の愚かしさ、傲慢さ、危うさが上手く表された一冊。難しい本かと気構えていたが、とても読みやすくサクサク読めた。どうかこの本を思い出す事件、事故が少しでもこの世から減りますように。
-
再読したい。
でも、他に読みたい本がいっぱい。
そんなのばかり。 -
三大奇書という前提と表紙イラストの怪しさに期待してページを捲ると意外にもキャッチーなキャラクターが多数登場し、他の二冊の様な極端なダルさも感じることなく読み終えました。
トリックがスゲーとかいう物ではないが、アニメにしても映えるような登場人物や当時の風俗や情景等が興味深い。