ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061380721

感想・レビュー・書評

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  • トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の彗星』(講談社文庫、1978年)は彗星が地球に接近し、地球が滅ぶと大騒動になる。ハレー彗星騒動を下敷きにしている。ムーミンのシリーズとしては『小さなトロールと大きな洪水』に続く二作目である。

    ムーミントロール達は彗星を調べに山の上の展望台に出かける。途中でキャンプしていたスナフキンに出会う。これがムーミントロールとスナフキンの初対面である。スナフキンは人間に見えるが、ムムリクという種族である。

    山の上で石を転がすと下では大惨事になることがある。その危険が描かれる。「大失敗だ。あれは人ごろしだ。あの石が、スノークのお嬢さんの顔にあたったら」(92頁)

    彗星接近の影響で川の水が干上がる。スノークのお嬢さんは水がなければ「ジュース・スープをつくりましょう」と言う(107頁)。マリー・アントワネットの「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」を連想する。

  • 大人になって再読すると、新たな発見があります。
    哲学的な要素がたくさん散りばめられていたんだなぁと。
    キャラクターの言葉が胸に響きます。

    • nejidonさん
      こんにちは。
      珍しい選書だなぁ(笑)と思いながらコメントします。
      シリーズの中では一番好きな作品です。
      子どもの頃に見ておけば良かった...
      こんにちは。
      珍しい選書だなぁ(笑)と思いながらコメントします。
      シリーズの中では一番好きな作品です。
      子どもの頃に見ておけば良かったと、毎度思うのですが、
      子どもの頃に見てもこの面白さは理解できなかったことでしょう。
      私ももう一度見返してみようかな。そんなことを思いました。
      2013/11/19
    • Tommyさん
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。

      そうですね。年齢を重ねてからでないと
      理解できない部分がたくさん...
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。

      そうですね。年齢を重ねてからでないと
      理解できない部分がたくさんあるなと思いました。

      みんなが自由で我儘で魅力的です♪
      2013/11/19
  • 挿絵が可愛い。

  • ずっと彗星に怯えながらも、勇敢に旅を続けて、後ろを向いてもまたちゃんと前を向き直して、そんな勇気をもらえるストーリーだった。
    弱音を吐くスニフについつい苛立ってしまったけれど、現実社会で、そういう人間も含めて人間社会だって言える器を持てるようになりたい。

  • 今年はムーミンのアニバーサリー・イヤーだそうだ。
    アニメを子どものころ、少しだけ見た記憶があるけれど、たぶん一回だけ。
    内容なんて全く覚えていない。
    なぜか当時、まったく心に入ることがなかったようなのだ。

    これはシリーズ第二作に当たるという。
    彗星が地球にぶつかるかもしれないという、童話としてはとても緊迫したお話。
    アニメになっているのか知らないけれど、たしかにこれは子供の私には難しい。
    スノークって? 固有名詞じゃないの?なんて調子。

    ムーミンシリーズは一冊も読んだことがない!と言ったら、配偶者がなぜか読み聞かせてくれた。
    一人で読んでいたら、スニフちゃんは好きになれなかったかもしれない。
    配偶者のすっとぼけた調子でスニフの台詞が読まれると、何か許容できてしまうから不思議。

  • 時系列的には『たのしいムーミン一家』よりこっちが先になるのか。児童文学なのにちょっぴりブラックなところもある。女優のミムラがムーミンは深い!と言っていたがまさにその通りだと思う。子供の頃にもムーミン読んでおけばよかったなぁ。2010/107

  • ムーミン谷シリーズのなかでいちばんすきです!

  • 原作はアニメのようなノンビリほんわかしたような雰囲気ではないのね。
    それでもやっぱりスナフキンはいいなあ。

  • もし自分が好きなモノの星を付けるとしたら何に何個付けるだろうか?と思わず考えてしまった。持ち物を整理したくなります。

  • ムーミン谷(地球らしい?)に彗星が衝突するというので、天文台へ行き、ムーミン谷そばの洞窟の中で衝突の時を過ごすという話。人はいざ死ぬとなったとき、どう過ごすか。ムーミンらしい結末でした。

著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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