整形した女は幸せになっているのか (星海社新書)

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著者 : 北条かや
  • 講談社 (2015年5月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061385696

整形した女は幸せになっているのか (星海社新書)の感想・レビュー・書評

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  • あ、そうだよね…と、割と想像通りの結論だったかな。
    あまりわたしには身近でない話題かつ女性なら興味深いテーマで、最後まで飽きずに読めました。
    整形をした女性のリアルな言葉を知れたのはよかった。心を病むほど見た目にコンプレックスがあるのなら、治療として整形を選ぶという手もある。

    なんとなくタイトルで損してる気がする。結論が目新しくないならこのタイトルである意味がないのではないかと…。

  • ネットでは、実況報告がたくさんあるとか。
    整形予備軍(中高生)は、お小遣いで、美容化粧品を使っている。プチ整形によるカジュアル化、TV(ビューティコロシアム)の影響もあり。改善のために整形し、それを繰り返す。整形したい欲求は、富裕な社会背景がある。
    フィットネス・ボディコンシャス⇒体のアイデンティティ。理想のボディは変化する。若さ、外見のコンプレックス⇒整形という図式⇒本当の自分⇒自分がどうなりたいのか?
    整形による自己と他者=他人の見た顔。本当に幸せなのか?
    私の顔は他人の顔&美しさを求める、グロテスクさ。

  • 女性がキレイになっていく過程は
    男性・他者的目線の影響をうけなければならないと考えられている。

    美容整形は「チート」なのである。
    美への努力の仕方というものは
    平等や精神論の中で輝く倫理観でなければいけない。
    お金で解決できてしまう事は
    醜く見せてしまう。

    実際に美容整形のお客様は小悪魔ageha層に多く見られる。キャバクラのバイブルとも呼ばれたこの雑誌の読者層にとっては
    美(若さの維持)をお金で買い自分に還元する事は死活問題なのである。

    女性の美の追求は年齢への抵抗であると共に
    他者に評価されている「私の顔」とどこまで寄り添うかでもある。

    著者曰く女性の顔は他人評価と自己評価の狭間でいつも悩んでいる。その差を埋めるために美容整形を行う事もあるのではと述べている。

    ただタイトルの『整形した女は幸せになっているのか』はまさに男性・他者的目線に評価を預けてしまっている。

    あなたがキレイだと思う事を
    あなたの判断でがんばりなさいと言っている。

    そうか私が寄添わなければいけないのは
    あなた自身だ。

  • 大学2年のときに美容整形をテーマに研究したことがあったので、個人的に非常に懐かしい。
    当時は「プチ整形」が出始めてきた頃だったから、そこから10年弱経過している現在は、かなり社会の認識も変わったのではないかなと思う。

    『美ST』などが出てきたのはその証左だ。
    ただし、『小悪魔Ageha』が廃刊となり、かつビューティーコロシアムも放送を終了している。

    ナチュラルであることが流行りだから、実は美容整形も流行らないのではないかとも思ったが、むしろ元が悪ければナチュラルに見えるように顔を変えなくてはいけない。

    また、雑誌やTVでなくとも、今やネットでたくさん情報をとれるんだなとも気づいた。

    「そもそも何にも依存してないで生きてる人なんていないと思う。人は必ず、仕事や家族、恋愛、趣味、人間関係とか、様々な対象に依存している。そうじゃないと自己確認ができないから。他人との関係の中で自己確認をして、自分のポジショニングとか、価値みたいなものを図ろうとするから、依存せずにはいられないわけ。」(中村うさぎ)

    「若さは美しいけれども、美しさは若さではないよ。美はもっとあらゆるものを豊かにふくんでいるんだ」(岡崎京子「ヘルタスケルター」)

    あたりの引用が的を射ていて考えさせられた。

    女性はいつ「美しさ」というステージから退場すべきかという問題は、いつまでたっても決着がつかないだろう。

    それは、鷲田清一を引用しながら著者が「私の顔は他人のもの」というように、自分の顔を常に他者が評価し、勝手なイメージを抱き、それを本人が受け取るという仕組みで世界が成り立っているからだ。「私の顔」を所有するのは「私」ではない。

    だから、時代によって変化する「美しさ」に私たちは翻弄されてしまい、顔を変える欲望を芽生えさせる。と同時に、無意識に顔で他人の性格を決めつけてしまっている可能性もある(かくいう私も、著者の北条さんの見目麗しい顔を思い浮かべながら、この本を読んだ笑)。

    北条さんの構成がちょっと練れていない部分があり、また私が個人的に考えがまとまっていないこともあり、うまく総括できないが、いろいろと考えさせられる問題提起で面白く読めた。

  • 文字通り、女性がなぜ整形をするか、また整形した女性のその後について丹念に分析した一冊。

    女性は美醜が想像以上に大きなウェイトを占めており、「イケメンで世界を制した人はいないけど、美人で世界を制覇した人はいる」というのはけだし名言。
    また、整形依存症と言われてる中村うさぎのインタビューも面白かった。

  • テーマが怖すぎる。怖いもの見たさで手に取ってしまうが、実際に強烈だった。読みごたえある。

  • 494.7

  • 実際に整形した女性の声を基に、美容整形に関して論評した本です。女性の行動力の源泉は端的かつ強力なものだと感じます。「理想の自分に近づきたいから」、「モテたいから」などの理由には人を動かすパワーがありますね。基本的にはインタビューが内容の多くを占めているのですが、時折出てくる整形の歴史、どのような時代背景から女性が整形をするように至ったのかなどの話が新鮮でした。星が少ないのは、単純に整形みたいな話が個人的に苦手だからです・・・

  • 整形して己のコンプレックスを克服した人は幸せそうだったけど、整形地獄に陥った人は大変そうだなぁと思った。中村うさぎさんのインタビューは、読むにつれて泣きそうになった。

  • 油断して読んでみたら小難しかったでござるの巻。

    【目次】
    はじめに [007-015]
    目次   [016-022]

    第1章 「美容整形」について、語りすぎているようで、何も語っていない私たち 023
    1.1 ぐりとぐらの「実況」美容整形
    1.2 「自分の手で、あの子みたいな理想の幅広二重を」
    1.3 「整形予備軍」は、中学生にも沢山いる
    1.4 浜崎あゆみの「逸脱」ぶりと「ブス」の定義
    1.5 美容整形の市場規模は二○○○億円
    1.6 美容整形の起源は古代インド「鼻を切り取られた女性が……」
    1.7 「コンプレックス」概念によって、美容整形が正当化された
    1.8 「プチ整形」ブームによる、整形のカジュアル化
    1.9 常に進化し、定義できない「プチ整形」
    1.10 あふれる「ビューティー・コロシアム」の「お説教」が人々を安心させる
    1.11 なぜ整形を受けるだけで「ゴミ雑巾」「ゴリラの化け物」と書かれるのか
    1.12 作家、中村うさぎの整形が批判されたのは、理由が「安易」だから?
    1.13 整形したい理由は、七割が「自己満足」「理想の自分に近づきたいから」
    1.14 整形をめぐる言説は、同じ所をぐるぐる回っている
    1.15 「異形」扱いされる整形美人たち

    第2章 それぞれの「ダウンタイム」ストーリー 065
    2.1 整形経験者にインタビュー
    2.2 ダウンタイムも冷静
    2.3 「やっぱり、すっぴんでも二重になりたい」
    2.4 「二重だと全然、顔が違うね」
    2.5 母親も説得して、ついに整形を決意
    2.6 ダウンタイムの不安と「経過報告ブログ」
    2.7 抜糸が終わり、徐々に「理想の二重」が完成
    2.8 女は「改善」のために整形する
    2.9 会社での噂
    2.10 「あなたって、前向きなのか後ろ向きなのか、分からないね」
    2.11 母親に請求書が見つかった
    2.12 美容整形とフェイスブック
    2.13 「鼻だけやったら、もう全部終わりにしよう」
    2.14 男性は、可愛くない子の前で「キミ、可愛くないね」とは言わない

    第3章 「整形したい」の底にあるモチベーションを紐解く 111
    3.1 身体へと向かう、哲学、社会学のまなざし
    3.2 「フィットネス」と「ボディコンシャス」概念が変えた、私たちの身体感覚
    3.3 カラダを「フィットさせる」ための整形
    3.4 身体がアイデンティティをつくる
    3.5 「女性たちは美の神話に囚われている」
    3.6 女の欲望が、ひとつの医療分野を発展させた
    3.7 六○年代のトゥイギーが変えた「理想のボディイメージ」
    3.8 日本でもつけまつげが発売、欧米風の「パッチリ目」が理想に
    3.9 男子が知らないアイプチブーム
    3.10 アイプチが喚起した、二重まぶたへの欲望
    3.11 「メイクは武装」
    3.12 女子大生たちは「すっぴん」に自信がない
    3.13 「整形メイク」に宿るポジティブ性
    3.14 整形は、「すっぴんをメイクした顔に近づける行為」である
    3.15 「外見コンプレックスが強いから整形する」では説明できない動機
    3.16 「コンプレックスに苦しむ → 整形する」というのは、短絡的な図式である
    3.17 「本当の自分の顔」を固定するために、整形する
    3.18 整形とナルシシズム
    3.19 整形する人と、しない人の違いは行動力か?
    3.20 「私探し」と整形ジプシ-
    3.21 子供が自分の顔に似ていなかったら、どうする?
    3.22 自分が「どうなりたいのか」、整形したことで考え始める女性たち

    第4章 うさぎさん、美容整形で「幸せ」になれますか? 171
    4.1 中村うさぎさんに会いに行く
    4.2 美意識が高い女性たちに、プチ整形は大反響
    4.3 顔を「忘れる」適応力
    4.4 訳の分からないクレームを入れてしまう理由
    4.5 整形した結果、内面と外見が一致するという事実
    4.6 好きだったホストも「いらない」
    4.7 異性からの、客観的な評価が欲しい!
    4.8 「トロフィー」としての美貌
    4.9 整形によって「自己」、そして「他者」と向き合う
    4.10 「足るを知る」ことができるか
    4.11 「勘違いブス」と呼ばれる女たちについて
    4.12 女子校でのヒエラルキーと「美」への渇望
    4.13 美しくなって男に好かれたいという欲望を、フェミニストはどう捉えるのか
    4.14 「小ブス」だからこそ整形できる
    4.15 「ブス」を「笑い」に変える戦略
    4.16 ブスは自分を嗤えるか?
    4.17 整形の後ろめたさと付き合う
    4.18 整形はズルいが、「愛」があれば許される?
    4.19 整形の後ろめたさと「お金」
    4.20 「エロス権力」を手に入れた女への恐怖
    4.21 整形したら、幸せになるのか、それとも不幸になるのか?
    4.22 美の市場から、いつ降りるのか
    4.23 病気になって気づいた「それでも美醜の市場からは、降りられない」ということ

    終章 踏み越えられていく「タブー」 243
    5.1 「美しさ」を追求するグロテスクさ
    5.2 整形してフラれた女の物語
    5.3 「あなたのために整形する」は、なぜ嬉しくないのか
    5.4 「私の顔」は他人のもの
    5.5 『ヘルタースケルター』の「りりこ」が手放し、そして手に入れた「顔」とは
    5.6 他人は「私」の顔に、勝手に色を塗る
    5.7 メスを入れるのはそれからでいい

    あとがき  [266-268]

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顔さえ変えれば、うまくいく?
あっけらかんとした「公言」に留まらず、手術前後をブログで「実況」するモデルまで出現し、ますますカジュアルになっていく「美容整形」。ある調査によれば、18歳~39歳の日本人女性の実に11%が、整形経験者であるという。スマホで手軽に写真撮影・アップロードができ、これまで以上に「見た目」で判断される機会の増えた現代社会。時に美しさは、幸せになるための必要条件であるかのように語られる。美しく生まれた女が幸福に近いのであれば、美しさを「手に入れた」女もまたそうであると言えるのか。現代社会だからこそ出現したこのいびつな問いに、社会学の俊英が挑む。あなたのモラルは、どこまで許す?

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