偏差値「10」の差を逆転する 時間と努力の投資理論 (星海社新書)

著者 :
  • 星海社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061386044

作品紹介・あらすじ

時間(=資産)を投資・運用し、「人材価値」を逆転せよ!
大学入学時点までにライバルたちとの間についてしまった、偏差値「10」の差。それは、現時点における人材価値の差でもある。人材価値とは、比喩的に言えばあなたの株価である。この歴然たる偏差値「10」の差は、しかし永遠に埋まらないものではない。人材価値は、株価同様に高めることが可能だからだ。本書では、「社会に出るまでに残された時間」を資産ととらえ、これをどう投資・運用すれば人材価値を高め、偏差値「10」の差を逆転できるかを具体的に述べていく。いま偏差値が「10」低くとも、諦めるのはまだ早い。時間の使い方を変えれば、人は変わることができる。本書を手にとったこの瞬間から、あなたの逆転は始まっている!

感想・レビュー・書評

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  •  高校で学ぶ英語・国語・数学を教科書から学び直せってことと、大学時代のアルバイトの無意味さ(時間を投資と考えれば、絶対に勉学につぎ込んだほうがリターンが大きい)、妙な女子大生への水商売推し(一流のおっさんが、ただの餌のまえで一流のことをしゃべるはずがない。一流のおっさんから学ぶとしたら、おっさんの愛人になるしかないが、濃密な付き合いができるほどの扱いを得るのは難しい。簡単に考えすぎでは)、会計・統計・法律はもっと学ぶべきだった(これは納得。とくに経理はまじで一生もん)、基本的に大学の先生は「自分を認めてほしい」という承認欲求の塊が洋服を着てキャンパスを歩ているようなものだ(なるほど)だから大学の先生をナンパしろ。気に入られれば、本を読んで何時間も何年もかかるようなことをすぐに教わることができる、バーのよい客になるための十原則(人間として当たり前のことばかりだが、お酒は大切に飲むは見習いたい)、35歳までに自分の人材価値を確立する(はい、わかりました)、転職先とは仕事内容・権限を事前に細かく詰めておかないととんでもない仕事をやらされるはめになること、あと著者がこの本を書いていて「もっと頑張ってればよかった……」と正直切なくなったと書いているところもいいし、「意思決定全般で大切なのは、「サンクコスト」(すでに発生してしまって遡って取り返せないコスト)にこだわらないことと、「機会費用」(ある選択をすることによって放棄せざる得ない利益のうち最大のもの)を見落とさないことだと述べている。全国の大学の教科書として配りたい一冊だ。ただし、この本での女性へのアドバイスは「水で一流はむしろ難しいわ。その女は逆にその道で食っていけるから就職活動する必要はない」という突っ込みは入れられるだろう。

  • <目次>
    まえがき
    序章   偏差値「10」の差の実像と逆転の原理
    第1章  大学生の「生活」戦略
    第2章  大学生の「勉強」戦略
    第3章  大学生の「人間生活」戦略
    第4章  大学生の「職業人生」戦略
    第5章  実生活で「逆転」はどのように起こるのか?

    <内容>
    保険や証券関係の会社を転々とし、大学での指導経験もある著者(帯では”お金の専門家”とある)が、大学生に向けた人生戦略(それも大学時代にしぼった)の本。
    視点は面白い。タイトルに「逆転」とあるように、2流クラスの大学にしか入れなかった学生が、どうすれば1流クラスの大学生を就職時に出し抜けるか(最後にはその先の人生についても書いてあるけど)、というコンセプトだし、そのためには「戦略的」に時間を運用(この辺がお金の専門家的な言い方?)すべし、と言っている。けっこう微に入り、細に入りテクニックを書いてくれていて、なるほどという思いもあるが、かなりうるさい教育ママ(パパか)のような気もする。なんせ、勉強はともかく、友達のつくり方、恋人のつくり方、食べ物のチョイス、バイトの仕方などなど、よく思いつくなと感じた。最後の方でじゃ転職にまで口を出していて、逆に考えると、偏差値の低い学生は何もできないのかな?と。しかし、自分の所の生徒も、「この先の人生大丈夫かな?」というあんぽんたんが多いので、転ばぬ先の杖だよな、と一人納得したのでした。

  • クソみたいな本だった

  • 大学の時に読むと生きる指針になると思う。
    コスパという観点でバイトの選び方や研究室、友達の選び方など、大学生活で、どうすれば逆転できるか方法が書かれている。
    大学での生き方が、社会人になっても活かせるようにも書いてある。

  • 377.9

  • 教育関係者が書いた、受験指南書とは趣が少し違う。
    対象は、就活に一生懸命に取り組んでいる大学生か大学の就職担当者が読むべき本であると思う。しかし、不毛な教育論争をしている教育関係者もこの本を読んでもらいたい。
    というのも、大学入試が変わることがほぼ決定的となり、大学は機能分化してゆく(させてゆく)ことになる。特に大学側への企業側からの要望として「即戦力となり得る教育(実学重視)」をというのがある(らしい)。其れを見据えてか、大学では実学、資格取得重視となっているし、其れを売りにしている。もはや大学という冠をかぶった専門学校である。いや、専門学校にも劣る。
    この本にもあるが、最終的にできる社員となっていく人材は、国英数の基礎知識がしっかりしている学生である。特に数学は、できなくても社会で困らないというのがまことしやかにささやかれるが、高校レベルの数学ができる人とそうでない人は、明らかに仕事のクオリティが異なっていると感じる。たとえ、文系に進んでもある一定偏差値以上の大学であれば、高校2年生くらいまではむしろ数学ができるグループにいた学生も多く混じっている。
    その上で社会生物としての人間となっているかどうかである。これは究極的には、家庭教育がほぼすべてである。やはり昔から「いいとこの生まれ」という言い方をするが、社会常識が通用して、地域教育の力が残っている環境で育った場合とそうでない場合では明らかに違う。都会のマンションに住んでいても、両親の親戚づきあいが盛んであり、冠婚葬祭などの親戚同士のつながりがあり、親以外の大人の教育がなされることが可能な環境で過ごした場合、会社の中での人間関係においてトラブルを起こすことが少ない。
    残念ながら環境に恵まれなかった場合は、社会に出てからの自分の努力が必要である。勉強は参考書があり、問題集があるが、社会で求められる「気遣い」や「思いやり」はテキストがない。だからこそ、大学時代にいろんな経験をする必要があるのでしょう。
    その社会で求められる内容がわかりやすくまとめられていると思います。

  • 意見は大きな声でいえ
    意見を言うにあたっては、会社のためにとう論理を常に意識しておけ
    誰の前でも同じことを同じようにいえ

  •  確かに考えてみると、自分より偏差値10以上高い人と知り合いになったことがない。 
     偏差値が10高いとなると、私大だと早慶あたり。早慶上理とか言ってるけど、理科大ってそんなに上位校じゃないよなぁ(E科だから?)。

     早稲田慶応に知り合いいるか、と言われるといないなオイ。文系に至っては人脈皆無。
     上位校の連中はどこで何して暮らしてるんだ?

     偏差値が10違うと、高校二年分の学力の差が発生すると著者は経験上主張する。
     そりゃあ入学して高校数学復習してるような大学は話にならんだろ。
     
     では偏差値が低い学生は学歴上位との差をひっくり返すことはできないのか。いや、できる。
     大学入学から意識的に戦略を立てて実行することで上位層に追いつき、逆転も可能だ。
     「生活」「勉強」「人間関係」「職業人生」の四つの視点で筆者は戦略を伝授する。

     
     さて俺の人材価値って何なんだろう。
     どう考えても落ちこぼれ学生、勉学にやる気があるわけでも、今現在仕事にやる気を出すわけでもない。
     能力的には平凡それ以下という自己評価である。

     得意なことはフットワークの軽さと情報収集能力と発信力だと思う。
     見たことないこと知りたいことは、海外にだって気軽に調べに行ったり聞きに行けばいいし、
     大学での二つのサークルと研究室とは繋がりつつ情報集め、会社の部活動でかなり偉い人からも話は聞ける。
     情報を発信できるだけの日本語能力はあると思う。

     理系企業はかなり情報集められるけど、文系の人脈が全くないから金融とかIT系は全然情報が集まらない。
     ちょいと文系で上位校の人たちとお知り合いになる場はないものかね。

     自分の人材価値について考え直す本でした。

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著者プロフィール

経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員。株式会社マイベンチマーク代表取締役。1958年、北海道生まれ。東京大学経済学部卒業、三菱商事入社。その後、野村投信、住友生命、住友信託、メリルリンチ証券、UFJ総合研究所など12回の転職を経て現職。雑誌、ウェブサイトの連載やテレビ出演多数。『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!』(文響社刊・共著)、『マンガでわかる シンプルで正しいお金の増やし方』(講談社刊・共著)など著書多数。


「2022年 『マンガでわかる 世界でただひとつの株式投資入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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